葛飾「亀有香取神社」地域の拠点となる現代の注目神社建築をレポート

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今回は葛飾区の亀有にある亀有香取神社を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・亀有香取神社を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・亀有香取神社の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・亀有香取神社の建築的な見どころや注目ポイント

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1.こち亀の聖地でもある亀有で、注目の神社建築を訪問

今日訪れたのは、東京の北東エリアにある葛飾亀有にある亀有香取神社。

葛飾亀有といえば週刊少年ジャンプで連載されていた漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」の舞台となった場所として子供の頃から名前は知っている地名でしたが、実際に訪れるのは今回がはじめて。

こち亀の聖地である亀有は、駅を降りるとカラーのこち亀銅像がお出迎えしてくれます。
この像は2006年から2016年にかけて建造されたもので、全部で15の像が亀有周辺に散りばめられています。

せっかくなので、駅前でプチこち亀聖地巡り。
こちらの亀有公園前派出所は「亀有公園」ではなく、公園からちょっと離れたロータリー前の駅前交番がモデルになっています。

駅周辺だけですが、一通り聖地巡りを楽しみました。
こち亀プチ銅像巡りを楽しんだ後は、早速今回の目的地である亀有香取神社に向かいます。

2.ハレとケを内包する地域の拠点としての神社空間に注目

駅の南口をでて、環七通り沿いに3分ほど歩くと亀有香取神社に到着です。
亀有香取神社は鎌倉時代の1276年に創建された歴史ある神社。

亀有香取神社のご利益は、開運、厄除け、勝負事必勝、足腰健康、家内安全、交通安全などがあり、勝負事やスポーツなどにも強いとされています。

狛犬は亀有の地名の由来にもなった亀なのが可愛らしいです。
この亀有香取神社は2010年代に入って亀有鎮座740年を記念した境内の大改修工事が行われ、社務所の建て替えやカフェ棟の新設、境内のバリアフリー工事などが行われました。

また、建物の配置も境内の広場を取り囲むような配置になっていて、元々神社が持っていたセミパブリックな広場性を取り戻し、地域の拠点の一つとなることが目指されています。
この日も参拝に訪れた人の他に、近所の人と思われる子供が神社の広場を駆けている光景がとても印象的でした。

新たに建てられた社務所とカフェ棟は広場に対して軒が低くデザインされていて、圧迫感なく広場を緩やかに囲っているのも素敵です。

社務所は建て替えに際して元々あった位置から神社寄りに移動されて、神社へのバリアフリーアクセスを実現させつつ、まとまった面積の広場を確保しています。

広場は日常的には周辺住民の集いの場になっていますが、祭りの際にはイベントスペースにもなり、非常時には防災広場としても使われます。

新築の建物は、ヒノキの折れ屋根が印象的なガラス張りのスタイリッシュなデザインとなっています。

この屋根は、建物内の高さを徐々に変えながらひとつ屋根の下に神社をひと繋ぎに繋いでいます。

水平方向へ視線が抜け開放感をもたらすガラスの外装と、天井を覆うヒノキの屋根のコントラストも鮮やかで、お互いの要素がそれぞれの効果をより引き立てています。

3.世界的パティシエによる絶品スイーツを堪能

亀有香取神社でもう一つ注目なのが、境内にパティスリーがあること。

ラ・ローズ・ジャポネという名のパティスリーは、環七通り沿いの鳥居の横に新設されたカフェ棟に入っていて、世界的なパティシエの大会での優勝経験もある五十嵐宏氏がオーナーシェフを務めています。

ケーキはもちろんテイクアウトもできますし、奥のカフェスペースで頂くこともできます。
カフェスペースを利用する場合も、テイクアウトの人と同じくまずは入口のカウンターで注文します。

カフェ棟の屋根は社務所の屋根と呼応するような傾斜屋根となっていて、敷地全体で屋根が緩やかに繋がっているようです。

こちらも木の屋根に沿って広場にのある水平方向に視線が抜けるようにデザインされていて、店内は実際の面積以上に広々としている印象を受けます。

屋根の浮遊感を生み出す端部の処理も美しいです。

また、ケーキの工房部分はガラスの大開口から見ることができて、ちょっとした社会科見学のようでもあります。

世界大会で数々の実績があるだけあって、ケーキのお味は絶品。
この日は人気メニューのひとつであるモンブランを頂きましたが、やさしく重層的な味わいのモンブランは今まで食べたモンブランの中で一番の美味しかったです。

ケーキの種類もかなり多くて、地元の人であれば何度も訪れたくなる種類の豊富さと美味しさでした。

はじめは神社の境内にケーキ屋さんがあるとは不思議だなあと思っていましたが、考えてみればケーキ屋さんも日常的に通う一面と、特別な日のお祝いに買うこともあります。
ハレとケの両方に寄り添うケーキ屋さんは、実は神社の空間とピッタリ合っているのですね。

4.懐かしのアニメの聖地にもなっている亀有香取神社

ラ・ローズ・ジャポネでケーキを楽しんだ後は、境内を散策。

冒頭で、亀有にはこち亀の像が15ヶ所に配置されていると書きましたが、亀有香取神社には「少年よ、あの星を目指せ!両さん像」があります。
ちなみに、この亀有香取神社は、こち亀の漫画の中に度々登場する神社でもあります。

アニメの繋がりだと、と境内にはもう一つキャプテン翼の絵馬と、サッカーゴール型の絵馬掛けがありました。

亀有香取神社とその境内社である亀有北向道祖神は、勝負事必勝、足腰健康の神様として崇拝されていることもあり、地元のサッカークラブチーム南葛SCが参拝に訪れたことが縁となって、こちらのコラボが実現したそうです。

主人公大空翼が転校してきた南葛中学校は架空の中学校ですが、よく考えてみれば南葛飾をモチーフにしているのですね。

境内の空間と建築、絶品のケーキをたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とても興味深くてオススメのスポットですので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。

亀有香取神社
設計:浅井アーキテクツ
所在地:東京都葛飾区亀有3-42-24
アクセス:亀有駅より徒歩約3分
竣工:2018年(社務所・カフェ棟)
ラ・ローズ・ジャポネ
 営業時間:11:00~18:00
 定休日:火曜(水曜 不定休)
備考:2020年度グッドデザイン賞
公式HP:https://www.kameari-katori.or.jp/

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