老舗ビアホール「銀座ライオン」 素敵すぎる建築で絶品ランチ

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今日は東京銀座にある銀座ライオン 銀座七丁目店を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・銀座ライオン 銀座七丁目店を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・銀座ライオン 銀座七丁目店の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・銀座ライオン 銀座七丁目店の建築的な見どころや注目ポイント

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1.銀座の真ん中にある日本最古のビアホールを訪問

今回訪れた銀座ライオン 銀座七丁目店は、銀座のメイン通りである銀座通りの中程、GINZA SIXのお隣にあるビアホールです。

銀座といえばハイブランドのファッションブランドをはじめ、煌びやかな最新建築が毎年のように建てられる東京屈指の建築スポットですが、そんな銀座の真ん中に建つライオンは、サッポロビールの前身である日本麦酒醸造がつくった超老舗のビアホールで、現存する日本最古のビアホールともいわれています。

かくいう私もその存在は知っていたのですが、実際に内部にはいるのは今回が初めて。
建物は丁寧にメンテナンスされているので、知らないと一見普通のレストランにも見えるかもしれませんが、実はこの建物、昭和初期の1934年に建てられたというから驚きです。

1934年といえば、1923年に起こった関東大震災の復興期で、甚大な被害を受けた銀座も、鉄筋コンクリート造の建物に建て替えられはじめた時期でした。
このあと数年後に第二次世界大戦が開戦されるので、まさに震災と大戦の狭間の財政的にも資材的にもギリギリ良い時期に建てられた建物です。

お店の前には、美味しそうなメニューがズラリと並んでいますが、そんな歴史を経て現代に残っているというのを知ると、ちょっと感動してしまいます。

2.受け継がれるビアホール空間は見どころが満載

銀座の街から一歩中に入ると想像以上の大空間が目の前に広がります。
まさに、「ビアホール」というのはこういう空間のことをいうのかと言わんばかりの巨大で活気溢れる空間です。

壁や柱には様々な装飾が散りばめられ、正面には大迫力のガラスモザイクの大壁画が掲げられています。
私が訪れたのは4月のちょうど桜の季節だったので、柱の上部にはピンク色の桜の造花が添えられていて、桜の樹の下で皆で花見をしているようです。

入口で、1階と2階の席どちらがよいかと聞かれたので、建築を味わうなら間違いなく1階!ということで、今回は1階をセレクト。
ちょうど正面のガラスモザイク画のすぐ近くの最前列が空いていたので、そちらに案内してもらいました。ラッキー!

席はコロナ禍の影響で少し少なくなっているようですが、2人~4人席を中心に規則正しく並べれています。
一部グループ席もあるようでしたが、予約も最大4人までのようなので、皆さん席に分かれて少人数で飲んでいるようでした。
全体的には2~3人で訪れている人が多い印象でしたが、1人で訪れている人も少なくありませんでした。

この建物の設計を手掛けたのは、菅原栄蔵という20世紀前半に活躍した建築家。
30代前半のときに手掛けた新橋演舞場(1925年竣工、1979年解体)禅文化歴史博物館(1925年竣工、現存)が彼の代表作ですが、やはり一番はこちらの銀座ライオン 銀座七丁目店でしょう。

ちなみに店内に飾れている昔の写真を見ると、天井はもっと明るい色だったようですが、店内の雰囲気は驚くほど変わってないことに驚きます。

このダークな陰影が特徴的な天井も、元々は明るい色だったそう

重厚な躯体と対比するようなガラスのモザイクタイルもとても素敵。
大きなビアホール空間だからこそ、こうした人の手作業がみえるアイテムが、より映えるのだと思います。
このタイル画は、すこし離れてみると窓のようにも見えて、空間がより広々と、清々しく見えます。

店内のデザインは、幾何学的でシンプルな形を組み合わせることで、複雑で深みのあるデザインとなっているのも面白いです。
柱の装飾は大麦をイメージしているのですが、絶妙に抽象化されたデザインが素敵過ぎます。
時が経つことで、素材に色味の違いや欠けといった違いが生まれているのですが、そのちょっとした違いがまた味わい深いです。

竣工から90年近く経ちますが、今が絶頂期なのではと思わせてくれる空間は、オーナーやスタッフ、そしてこの建築を愛するお客さん達皆の手によって受け継がれてきたのだと、しみじみと感じます。

床のタイルも当時のままそのされているそうで、見ていて飽きの来ないデザインです。

照明も見どころのひとつで、柱と合わせて穂や葡萄のように見える照明は、内装のコンセプトである豊穣と収穫を体現しています。
どこをみても惚れ惚れとしてしまう素敵な空間をたっぷりと堪能します。

さらに2022年2月17日には国の登録有形文化財にもなりました。柱に貼ってあるお知らせが誇らしげです。

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3.極上の空間で乾杯!お酒にピッタリの料理を心ゆくまで堪能

空間に夢中になって写真を撮り忘れてしまったのですが、ここに来たらやっぱり飲み物はビール!

ライオンのビールは一度地下の1000lのタンクで一晩寝かせ、運送による振動の影響を落ち着かせたものをベテランのスタッフが注いだこだわりの一品。

料理はお酒にピッタリのちょっと濃い目の味付けでどれも絶品。
例えばこちらのビアホールの煮込みは、料理長がビールにあうおつまみとして試行錯誤を重ねてつくった牛煮込み。

本当にこんなにビールが進む牛煮込みは初めて食べたと思える感動の味でした。

ちなみにドリンクは、スタンダードなビールの他にも様々な種類があります。
また、ワインやウイスキー、ソフトドリンクの種類も豊富なので、お好きなものをチョイスできます。

こちらは看板メニューのサーロインステーキのガーリックピラフ。香ばしいガーリックの香りが食欲をそそられます。
想像以上のボリュームでしたが、シェアして食べるのにもピッタリのメニューです。

他にもタラと揚げたてポテトのフィッシュ&チップスや昔ながらのナポリタン、肉汁溢れるステーキ、昔ながらのコロッケなど、魅力的なメニューが満載。

活気溢れるホール空間、キビキビとしたスタッフさんの動きと共に、昼間から至高の空間とビールをたっぷりと味わって今回の建築巡りは終了。

ちなみにこちらの建物では、ビアホール以外にも様々な飲食形態が集まっています。
1階の銀座ライオン以外は裏手のエントランスからアクセスできますが、こちらの内装も味わい深いですね。

まさに歴史遺産というべきとてもおススメの建築でしたので、銀座を訪れた際には是非立ち寄ってみて下さいね。

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ビヤホールライオン 銀座七丁目店
設計:菅原栄蔵
所在地:東京都中央区銀座7-9-20
アクセス:有楽町駅徒歩約8分、銀座駅徒歩約5分
竣工:1934年
備考:登録有形文化財
公式HP:https://www.ginzalion.jp/shop/brand/lionginza7/

※記載している営業時間や金額は記事執筆時点のものです。変更となっている場合もありますので、訪れる際は公式HP等をご確認ください。

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