仙川で建築巡り!おススメの名建築10選を紹介

今日は東京の仙川で建築巡りをしてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

仙川といえば、駅から程なくのところに「安藤ストリート」と呼ばれる建築家安藤忠雄氏の建築が6作品連なる通りがあったり、その他にも著名な建築家や大手設計事務所の建築がいくつも見られる建築ホットスポットでもあります。
一体どんな建築と出会ったのか、早速紹介していきたいと思います。

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1.シティハウス仙川ステーションコート(安藤忠雄建築研究所)

まず初めに紹介するシティハウス仙川ステーションコートは、仙川駅の北東に建つ地上9階建て総戸数91戸の集合住宅です。
いわゆる「安藤ストリート」の北端に位置していて、ここから南に延びる松原通りの約500m弱の区間に安藤建築が建ち並んでいます。

建物の外観は安藤氏のトレードマークとも言えるコンクリート打ちっ放しで、1階部分は規則的にコンクリートの柱が並ぶ軒下空間となっています。

2階のバルコニーは列柱から縁が切れて浮いているようなデザインとなっていたり、意匠面のこだわりを随所から感じますが、一方で無機質なコンクリートとガラスの巨大な塊といった印象も否めない建築です。これは安藤ストリート全体に通じる特徴でもあります。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町3-10-9
アクセス:仙川駅から徒歩約3分
竣工:2012年

2.仙川デルタ・スタジオ(安藤忠雄建築研究所)

続いて線路を渡ってすぐ右手に建つ仙川デルタ・スタジオは、三角形の狭小敷地に建つ地上3階建ての建物です。

こちらは全面のガラスのカーテンウォールが特徴で、南側から見ると驚くほど狭い奥行きに建っていることがわかります。
これは元々整形だった土地に斜めに計画された松原通りによって三角形の狭小敷地が生まれた為。
安藤ストリートの建築は、この狭小で不整形な土地の連続をどうやってまとめ上げて街並みをつくっていくかという挑戦でもありました。
水平に伸びる庇や壁からは通り全体の方向つけと連続感を生み出そうとしているのが伝わってきます。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町1-27-25
アクセス:仙川駅から徒歩約2分
竣工:2007年

3.シティハウス仙川(安藤忠雄建築研究所)

続いて左手に見えてくるのが地上5階地下1階建ての集合住宅シティハウス仙川です。

手前の駐車場から徐々に高くなっていているのが特徴で、均等間隔に並べられた柱は最初に紹介したシティハウス仙川ステーションコートとも共通するデザインです。

4層目には斜めに傾けられたヴォリュームが見え隠れしていて、この少し後に竣工する表参道ヒルズ(安藤忠雄建築研究所/2006年竣工)を思わせます。
ほぼ同時期に計画されていたことを考えると、均等間隔に並べられた柱や繰り返し用いられるカーテンウォールも、人工的な素材でつくられた並木道を目指しているのではないかと思えてきます。

ただし、表参道ヒルズには実際の並木道があって、自然の地形による緩やかな傾斜があって、ちょっと佇んだり待合せをしたりできるオープンスペースがあったのですが、仙川にはそれがありません。

私は安藤建築はコンクリートというある意味究極の人工素材を使いながら、その周りにある圧倒的な自然や水景や光などの自然要素と、人工物である建築が対比されることで、お互いの存在がゆり演出されるところに魅力を感じます。
ここ仙川ではそうした自然環境との対比はほとんどなく、僅かばかりの街路樹と植栽、屋上緑化のみとなっているのがとてももったいなく感じます。

安藤建築の魅力は、美しいコンクリートそのものではなく、コンクリートによってより際立つ木々や水、光などの自然と空間そのものなのだと改めて感じました。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町1-25-4
アクセス:仙川駅から徒歩約4分
竣工:2004年

4.調布市せんがわ劇場・ふれあいの家・仙川保育園(安藤忠雄建築研究所)

シティハウス仙川の向かいに建つ調布市せんがわ劇場・ふれあいの家・仙川保育園は、マッシブなコンクリートの塊が印象的な複合施設です。
安藤ストリートの安藤建築は良くも悪くも内部の機能に関係なく、ストリートとしての統一性と連続性を意識してつくられています。

その上で交差点にアイストップとなるような特徴的な造形をつくることで街並みに変化を持たせていたり、ボリュームを分割してセットバックしていたりと、建築的な工夫が随所に見られます。

また、中央のせんがわ劇場の入口では、コンクリートのフレームの内側にちょっとしたオープンスペースがつくられていたりします。これは今まで見てきた建築でほぼはじめてといっていいですが、人々がたまれる場とはなっていないのが少し残念に思います。

安藤ストリートの建築を巡って感じたのは、500m弱ある建物がただ「通り過ぎる」だけの建築群になっていることです。
なにか面白そうなお店だなとガラスの向こうを除いてみたりちょっとしたたまりで休憩してみたりといったことがないので、建築的な美しさやディテールの工夫に溢れた処理は楽しめるのですが、街並みとしての豊かさには欠けるのかもしれません。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町1-21-5
アクセス:仙川駅から徒歩約5分
竣工:2007年

5.東京アートミュージアム(安藤忠雄建築研究所)

お隣に建つ東京アートミュージアムは、先程のアイキャッチとなっていたマッシブなボリュームと対をなすようなデザインのミュージアムです。
こちらも建築単体でみると六本木の21_21Design Sightのようにコンクリートによる彫刻的な空間と隙間から入る光の演出が素敵なミュージアムとなっています。

開口部のガラスの処理なども他の建築では滅多に見られないシャープなデザインとなっているので、訪れた際にはその建築美を堪能して見てください。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町1-25-1
アクセス:仙川駅から徒歩約6分
竣工:2004年
公式HP:http://www.tokyoartmuseum.com/

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6.仙川アヴェニュー北プラザ・南パティオ(中地正隆)

東京アートミュージアムの向かいに建つ仙川アヴェニュー北プラザと、交差点を挟んだ斜向いに建つ仙川アヴェニュー南パティオは、安藤氏ではなく建築家 中地正隆氏によるデザイン。

こちらは地主さんは同じようですが、松原通りができて安藤氏に一連の建物のデザインをお願いする前につくられた建物。
ピロティによって中の店舗の一部が外に滲み出してきたり、奥へと迷い込んだり散策したりできるようになっていたり、敷地内の樹木と建築がちょうどよく共存していたりと、街と一体となるような魅力的な建物になっています。

建物の敷地と通りが完全に地続きになっているわけではなく、2段だけ上がるちょっとした段差や、コンクリートのフレームによって緩やかに街との連続性と奥行きをつくり出しているのも素敵です。

バブル崩壊後の事情なのか、詳しいことはわかりませんが、安藤建築にもこうしたゆとりを取り入れる余地があれば、仙川の街並みももう少し違ったものになったのでしょうか。

設計:中地正隆
所在地:東京都調布市仙川町1-25-2、仙川町1-24-1
アクセス:仙川駅から徒歩約6分
竣工:1988年

7.仙川アベニュー・アネックスⅡ(安藤忠雄建築研究所)

安藤ストリート最後の安藤建築は、交差点の少し先にある仙川アベニュー・アネックスⅡです。
これまで見てきた安藤建築の要素を引き継ぎつつ、ゆるやかな弧を描く屋根が軽やかな建築です。
小さな建築ですが、屋根の下の袖壁の縁を切っていたり、ストイックなまでにシンプルにデザインされた開口部の納まりなど、細かいこだわりを随所から感じることができる建築でした。

設計:安藤忠雄建築研究所
所在地:東京都調布市仙川町1-24-38
アクセス:仙川駅から徒歩約7分
竣工:2004年

8.桐朋学園宗次ホール(隈研吾建築都市設計事務所)

仙川アベニュー・アネックスⅡから松原通りを南下して、最初の信号を右折した先に見えてくるのは名門音楽大学としても知られる桐朋学園の桐朋学園宗次ホールです。
隈研吾建築都市設計事務所がデザインを手掛けた建物は、「木が織りなす音楽の場」をコンセプトに内外共に木の質感が溢れるホールになっています。

外観のみしか見ることはできませんでしたが、立体的な角度をつけながらリズミカルに並ぶ木のルーバーは一目みて隈研吾氏の建物とわかるほど特徴的な建物となっています。

設計:隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都調布市若葉町1-41-1
アクセス:仙川駅から徒歩約7分
竣工:2021年

9.猿田彦珈琲 アトリエ仙川(id+fr)

続いて仙川駅の南口の商店街にある猿田彦珈琲 アトリエ仙川でひと休憩。
外からみるとガラス張りのシンプルなカフェですが、内部は木質のウォールがストライプ状に並ぶ優しい空間が広がっています。
元々の建物にあった円形の吹抜けや外壁を通じて入る光は木漏れ日のようでもあり、まるで森の中のカフェのような安らぎの空間が堪能できます。

改修設計:id+fr
所在地:東京都調布市仙川町1丁目48-3 P’sスクエア仙川
アクセス:仙川駅から徒歩約2分
竣工:2005年(2015年改修)

10.仙川キユーポート(日建設計)

最後に訪れた仙川キユーポートは、マヨネーズなどの調味料で知られるキューピーのオフィスビル兼研究施設です。
キューピーマヨネーズのパッケージをモチーフにしたX型のフレームの外観が特徴的な建物は、あえてのオフィスと研究施設を交互に積み重ねることで、他部署・他会社感のコミュニケーションを促すなど、次世代オフィスとしての工夫と実験精神に満ちています。

私が訪れたときには見学中止となっていましたが、内部にはマヨテラスという名の一般の人が見学できる施設もあるようなので、次回はぜひ内部も見学してこようと思います。

設計:日建設計
所在地:東京都調布市仙川町2-5-7
アクセス:仙川駅から徒歩約7分
竣工:2014年
備考:2016年日本建築学会作品選集


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