神田で建築巡り!建築好きがおススメする名建築20選

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今日は東京の神田駅周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築について紹介していきたいと思います。
神田は昭和初期に建てられた歴史ある建築物から、パブル期の名建築、最新の現代建築までバランスよく巡れる建築パワースポット。
是非建築巡り・街歩きの参考、もしくはバーチャル建築巡りとして楽しんでいただければと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・神田エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・神田エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・神田エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説

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1.上野ビルディング

上野ビルディング

まず初めに紹介する上野ビルディングは、1966年に竣工したオフィスビルの改修プロジェクトです。
地上9階の建ての築50年以上の建物は、ジグザグと斜めに伸びる耐震ブレースで補強され、魅せる耐震補強としての可能性が追求されています。
斜めのブレースは、細部を注意深く処理することによって宙に浮かんでいるような軽やかさを持つ耐震補強になっているのが注目ポイント。
夜はライトアップされて、一層軽やかなブレースが夜の街に浮かび上がります。

上野ビルディング

設計:みかんぐみ
所在地:東京都千代田区鍛冶町2-6-1
アクセス:神田駅より徒歩約1分
竣工:1966年(2007年改修)

2.山梨中央銀行東京支店

山梨中央銀行東京支店

続いて紹介する山梨中央銀行東京支店は、中央通りを南下したことろに建つのは1931年に建てられた銀行で、すっかり新しいビルが多くなった神田エリアにおいて、今も残る数少ない昭和初期の建物です。
設計を手掛けた徳永庸氏は、辰野金吾や佐藤功一に師事し、昭和初期~中期に数多くの作品を残した建築家
簡略化され、シンプルな佇まいながらいかにも銀行らしい古典主義風のデザインは、周辺の建物と比べてもハッキリと異彩を放っていてます。

山梨中央銀行東京支店

設計:徳永庸
所在地:東京都千代田区鍛冶町1-6-10
アクセス:神田駅より徒歩約5分
竣工:1931年

3.丸石ビルディング

丸石ビルディング

山梨中央銀行のはす向かいに建つ丸石ビルディングも、山梨中央銀行と同じく1931年竣工の近代建築です。
1階部分の趣向を凝らした石張りやレリーフ、上階に広がる褐色のスクラッチライルや彫刻のような窓など、見応えのある建物です。
特に人々が行きかう地上部は、エントランスに置かれた2頭のラインをはじめ様々なレリーフや動物が彫り込まれていて、このビルの前を行きかう人々を楽しませてくれます。

丸石ビルディング

設計::山下寿郎
所在地:東京都千代田区鍛冶町1-10-4
アクセス::神田駅より徒歩約5分
竣工:1931年
備考:1999年度BELCA賞(ロングライフ部門)

​4.神田紺屋町

ZA KANDA KON-YACHO

​丸石ビルディングから東に程なく歩いたところにあるザ・神田紺屋町は、2017年に竣工した11階建ての集合住宅。
狭小の間口に建てられた建物は、1フロア1住戸が塔状に積み重なる都市型集合住宅です。
可動間仕切りによって仕切られた3部屋は、間仕切りを移動することで1つの大きなワンルームにもできるそうです。
外から見るとお洒落なオフィスビルのようですが、さりげなくガラスを市松模様のように分節することで建物のスケールをヒューマンスケールに近づけつつプライバシーにも配慮しているのも注目ポイントです。

ZA KANDA KON-YACHO

​設計:Experience Design Office
所在地:東京都千代田区神田紺屋町11-2
アクセス:神田駅より徒歩約7分
竣工:2017年

5.井澤金属東京支店

ここで神田駅の西口に移動します。
駅西口の雑居ビル群の中に建つ井澤金属東京支店は、江戸時代後期に創業した非鉄金属系の総合商社の東京支店ビルです。

井澤金属東京支店

西側の前面道路の外装は、ガラスと金属パネルとコンクリートのスタイリッシュなデザインとなっているのに竹中工務店らしさが表れています。
西側と南側の2つの道路に面する立地を利用して西面からは大開口による明るい光が、西側のスリット窓や1階の丸孔からは絞られた光が入るようにデザインされていて、限られた条件の中でドラマチックな光の表情を演出しています。

井澤金属東京支店

設計:竹中工務店
所在地:東京都千代田区内神田3-17-3
アクセス:神田駅より徒歩約3分
竣工:1999年

6.内神田DNKビル

内神田D・N・Kビル

内神田DNKビルは、内神田の雑居ビル群の中に建つ地上8階のオフィスビル。
斜線制限から建物の上階は段々状にセットバックされていますが、前面の中上部をガラスとアルミパネルによって流れる光の滝のようなデザインにしているのが最大の特徴
セットバックによって上部が斜めに削られたビルは数多となくありますが、現代的な素材を滝から流れる滝のデザインに置き換えたデザインは初めて見ました 笑
滝と言われるまでそんなコンセプトには気づきませんでしたが、言われてみると確かに都心の中にデザインされた滝に見えてきて面白かったです。

内神田D・N・Kビル

設計:武澤秀一/用美強・建築都市設計
所在地:東京都千代田区内神田2-15-2
アクセス:神田駅より徒歩約6分
竣工:1991年

7.HABA研究所本社ビル

HABA研究所本社ビル

HABA研究所本社ビルは、自然・無添加化粧品を扱う化粧品メーカーの本社ビルです。
「おしろい」をイメージしたというシンプルなデザインは、純粋で清潔感のある企業イメージを体現しているようです。
白い外壁は遠目に見ると真っ白のパネルのように見えますが、近づくと実は外壁は左官仕上げ。スマートさと一緒に、自然の美しさとどこか親しみやすさを感じるその表情に注目の建築です。

HABA研究所本社ビル

設計:小堀哲夫/小堀哲夫建築設計事務所
所在地:東京都千代田区神田須田町1-24-11
アクセス:神田駅より徒歩約6分
竣工:2011年

8.12 KANDA

12KANDA

12 KANDAは、神田駅と秋葉原駅の中間地点に建つ地上10階地下1階建てのシェアオフィス、店舗等の複合施設です。
雑居ビルが建ち並ぶエリアにおいて、小さなオフィスがダイナミックに変化しながら積層されて立ち上がることで変化に富んだ特徴的な建物がつくり出されているのが印象的です。
バルコニーやテラスといった屋外スペースと法規上求められる避難階段が一体となりながら繋がっているのも特徴で、非常時の動線と日常時の各テナントへのアクセスを兼ねつつ、思わず上階や下階に進みたくなる魅力を持った神田エリアの新たなランドマークとなっています。

12KANDA
12KANDA

設計:sinato+南條設計室
所在地:東京都千代田区神田須田町2-3-12
アクセス:神田駅より徒歩約4分
竣工:2023年

9.鷹岡東京支店

鷹岡東京支店

神田須田町の建築目当てに散策していると、随分と年季の入った味わい深い鷹岡東京支店という建物があるのを発見。
調べてみると鷹岡は明治時代に創業した老舗の服地問屋で、こちらの東京支店は1935年に建てられたものです。
シンプルなデザインながら年季の入った1階の御影石と上階のスクラッチタイルがよくマッチしています。
派手な装飾はないですが、1階と2階のつなぎ目やパラペット部分には、独特の渦巻き型の装飾が見られたり、シャッターの上部のアイアン照明など何気に見どころが満載の建物でした。

鷹岡東京支店

設計:谷口忠
所在地:東京都千代田区神田須田町1-3
アクセス:神田駅より徒歩約8分
竣工:1935年

10.いせ源本館

鷹岡東京支店から少し歩いたところにあるいせ源本館は、江戸時代末期から続くあんこう専門店です。
この辺りのエリアはとりわけ明治末期から旧万世橋を中心に交通の結節点として栄えていたエリアでもあり、現在も古き老舗店舗がいくつも残されています。

いせ源本店

1923年の関東大震災があったので多くの建物が焼失されてしまいましたが、その後の昭和初期に建てられた店舗が現在も現役で使われています。
敷地一杯を使って建てられながら、細かく架けられた庇や、木彫りの欄干など細かいパーツが重層的に取りつけられているので見ていて全く退屈しない建物です。
ちなみに建物内部は公式HPで360°バーチャルツアーが公開されていて、細かい意匠までたっぷり堪能できます。

所在地:東京都千代田区神田須田町1-11-1
アクセス:神田駅より徒歩約9分
竣工:1932年
備考:東京都選定歴史的建造物
公式HP:https://isegen.com/

11.竹むら

竹むら

いせ源本館の向かいに建つ竹むらは、1930年創業の甘味処です。
名物揚げまんじゅうの他、あんみつや白玉などの人気メニューを求めて週末は行列ができる人気店となっています。
角地に建つことを意識したL字部分の外観も味わい深く、木造ならではの様々な要素が重なりある意匠を堪能できます。
素敵な空間で揚げたてのお饅頭や絶品のお汁粉をリーズナブルなお値段で堪能できるおススメの甘味処です。

竹むら

詳細記事
・神田「竹むら」須田町に残る老舗の甘味処をレポート

所在地:東京都千代田区神田須田町1-15
アクセス:神田駅より徒歩約9分
竣工:1930年
営業時間:11:00~20:00
座席:12席
備考:東京都選定歴史的建造物

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