こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は東京都江東区の有明で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築について紹介したいと思います。
1990年代から急激に開発が進む有明はバブル期から東京オリンピックまで国家規模のプロジェクトによってその風景が変わってきた街でもあります。
他の街では考えられない大規模建築や記念碑的な建築が目白押しの有明建築の世界に、一緒にトリップしていきましょう!
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・有明エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・有明エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・有明エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説
1.東京ベイ有明ワシントンホテル(安井建築設計事務所)
まず初めに訪れたのは有明駅を出て目の前に建つ東京ベイ有明ワシントンホテルです。
東京ビッグサイトをはじめた有明の展示施設や商業施設を訪れる人も見込んで建てられた建物には800室を超える宿泊施設や商業施設・オフィスが複合的に計画されています。
建物の巨大な壁面は都心のホテルでは珍しく湾曲するデザインとなっていて、伸びやかで動きのある印象を受けます。有明側からは大きなボリュームに見えますが、見る方向によってはこんな形の建物だったかと驚かされる形となっていて、派手さはないですが面白い発見を秘めている建築です。
設計:安井建築設計事務所
所在地:東京都江東区有明3-7-11
アクセス:有明駅より徒歩約2分、国際展示場駅より徒歩約2分
竣工:2012年
2.パナソニックセンター東京
パナソニックセンター東京は、国際展示場駅をてですぐの場所に建つパナソニックのショールーム、ギャラリー、会議室、スタジオ等の複合施設です。
有明の公園やプロムナードに呼応するような水平の庇や広場をスクリーンのように反射するガラスの外装により、環境と融合しつつ情報を受発信する現代の情報交流拠点が表現されています。
まさに建築がメディアであり、人々と技術を繋ぐ架け橋であることが伝わってくる素敵な建築です。
設計:日本設計
所在地:東京都江東区有明3-5-1
アクセス:有明駅より徒歩約3分、国際展示場駅より徒歩約2分
竣工:2002年
備考:2003年度グッドデザイン賞
3.TOC有明
TOC有明は、五反田TOCビルのオーナーとしても知られるテーオーシーによるオフィス、ショールーム、商業等の複合施設です。
低層部のクリアで開放的な商業施設と、その上に積まれた理路整然としたオフィスのコントラストが鮮やかで、湾岸部らしい軽やかさと品性を感じるデザインとなっています。
北側にエレベーターホールやトイレなどのコアをまとめ、様々な規模にフレキシブルに対応できるオフィスを実現するなど、合理性とそれにより生まれる美しさがとても印象的でした。
設計:日本設計
低層部内装設計:槇総合計画事務所
所在地:東京都江東区有明3-5-7
アクセス:有明駅より徒歩約5分、国際展示場駅より徒歩約3分
竣工:2006年
備考:2007年度グッドデザイン賞
4.財団法人癌研究会有明病院(丹下健三・都市・建築設計研究所+清水建設)
続いて訪れた財団法人癌研究会有明病院は有明駅のすぐ目の前の敷地に建つ地上12階地下2階の病院で、その名の通り癌治療に特化した専門病院です。
一見して地味な外観にも見えますが、高度かつ複雑な機能をうまく集約してまとめ上げていて、竣工から15年に渡って日本のがん治療の拠点の一つとして先進医療の実践を支えてきました。
病院として奇をてらったプランニングをしている訳ではないですが、病院というよりはリゾートホテルのようにも見えるスタイリッシュでスマートなデザインはさすが、丹下健三・都市・建築設計研究所が手掛けてただけあると思わせてくれるデザインとなっています。
丹下健三氏が亡くなった2005年に竣工しているのでどこまで設計に関わったかはわかりませんが、丹下氏の遺作一つとして是非見ておきたい建築です。
ちなみに丹下健三氏の東京都内のおススメ建築についてはこちらの記事にまとめていますので、丹下氏の建築を訪れる際は是非参考にしてみて下さい。
関連記事
・建築家 丹下健三がデザインした東京都内のおススメ作品12選
設計:丹下健三・都市・建築設計研究所+清水建設
所在地:東京都江東区有明3-8-31
アクセス:有明駅より徒歩約2分、国際展示場駅より徒歩約3分
竣工:2005年
備考:2006年 医療福祉建築賞 受賞
5.東京ビッグサイト(佐藤総合計画)
東京ビッグサイト(東京国際展示場)は言わずも知れた日本最大級のコンベンション・センターです。
空中に逆向きに浮かぶ四角錐の外観は遠目で見てもハッキリとその形を視認することが出来きて、一度見たら忘れられないインパクトがあります。
コンペの提案時は今よりもさらに空中高く見浮かぶデザインでしたが紆余曲折を経て現在の高さに落ち着いたそうです。
大胆かつ大味な形のイメージが先行する建物ですが、近づくと巨大な鳥居のようでもあり、空中都市のようでもありいろいろなイメージを想起させられるのも面白い建築です。
設計:佐藤総合計画
所在地:東京都江東区有明3-11-1
アクセス:東京ビッグサイト駅より徒歩約2分、国際展示場駅より徒歩約4分
竣工:1995年
備考:第38回BCS賞
6.東京ファッションタウン(丹下・日本・山下設計監理共同企業体)
東京ファッションタウンは東京ビッグサイト駅に直結し、通商産業省の「ファッションタウン構想」により建てられた商業施設、オフィス、貸ホール等からなる複合施設です。
設計を行ったのは日本を代表する建築家である丹下健三氏で、斜めに聳え立つ壁面は建築というよりも都市のスケール感を感じさせます。
巨大なスケールの外観を見ながら近づいてみると、斜めの壁面の下部はまるで軒下の縁側のような空間になっていて、建物と都市のバッファーゾーンとして魅力的な空間が続いています。
内部の巨大な吹き抜けは圧巻で、建築というよりは東京湾に停泊する巨大な船舶のような印象も受けます。業績悪化の為に民事再生手続きが行われるなど苦難の道のりを歩んできた歴史がありますが、今の日本国内ではめったに見ることが出来ない豪勢でビックスケールの空間が体験できます。
設計:丹下・日本・山下設計監理共同企業体
所在地:東京都江東区有明3-6-11
アクセス:東京ビッグサイト駅より徒歩約1分、国際展示場駅より徒歩約2分
竣工:1996年
7.K-museum(渡辺誠/アーキテクツオフィス)
K-museumはファッションタウンから臨海副都心シンボルプロムナード公園を西にほどなく歩いたところにあるミュージアム兼モニュメントで、有明の地下にある共同溝に関する展示施設と見学通路で構成されています。
建築というよりは土木構築物のようでもあり、宇宙船のようでもあり、何かの装置のようでもある外観は、何か人知を超えた不思議な存在感を放っています。
オープンから5年で閉館となり、以降20年に渡って閉鎖されているので今や本当に純粋なモニュメントとなっているのも面白く、有明を訪れた際には一見の価値のある建築です。
外部に設けられた草のようなカーボンファイバーは電灯が仕込まれていたそうですが、現在は点灯することなく風に揺れているのが印象的でした。
設計:渡辺誠/アーキテクツオフィス
所在地:東京都江東区有明3
アクセス:有明駅より徒歩約7分、国際展示場駅より徒歩約7分
竣工:1996年
備考:1996年 JCDデザイン賞 優秀賞 受賞
1997年 東京建築賞 受賞
1997年 都市景観大賞 受賞 他
8.有明清掃工場(長倉康彦+小林克弘/デザインスタジオ+竹中工務店)
有明清掃工場は有明の西エリアに建つ巨大な清掃工場です。
ごみ処理施設といえば周囲から避けられがちな代表施設ですが、見る角度によってさまざまな印象を持たせるスタイリッシュな外観や時計塔の役割も持つ煙突によって景観への配慮が試みられています。
巨大建築のボリュームを上手く生かした大胆な造形やカラーリングによってまさにカッコいい清掃施設を体現していて、デザイン的にも見ごたえがあります。
地下に埋設されたバキューム管路を通じて、周囲の施設からのごみを集積するなど、技術的にもワクワクするような仕様が満載の建築です。
設計:長倉康彦+小林克弘/デザインスタジオ+竹中工務店
所在地:東京都江東区有明2-3-10
アクセス:有明駅より徒歩約6分、国際展示場駅より徒歩約5分
竣工:1994年
備考:第36回BCS賞
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