今回は高田馬場の東口に純喫茶「ロマン」を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
半世紀以上の歴史を持つ老舗の純喫茶。いったいどんな喫茶店だったのか、早速紹介していきたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・東京都内の純喫茶も30店以上訪れる純喫茶好き
【この記事で分かること】
・喫茶ロマンを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・喫茶ロマンの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・喫茶ロマンの建築的な見どころや注目ポイント
1.幻の純喫茶!?高田馬場駅前にある純喫茶に潜入
高田馬場の駅前と言えば、建築好きの間では建築家の黒川紀章氏がデザインしたBIG BOXが有名ですが、喫茶ロマンが入る高田馬場稲門ビルは、BIG BOXが竣工する5年前の1969年に建てられた歴史ある建物。
古いビルの建て替えが進む高田馬場駅周辺には1960年代に建てられた建物がいくつか残されていますが、今回訪れたロマンはビルが竣工した1969年から入る老舗の喫茶店です。
東側の道路から建物の中に足を踏み入れると、早速「珈琲&お食事 ロマン」の看板が目に入ってきます。
昔ながらの純喫茶は、建物の地下にあることも多くて入るのに少しだけ勇気がいりますが、こちらのロマンはかなり入りやすい雰囲気です。
階段を登って2階にあがると、早速喫茶ロマンのエントランスが見えてきます。
看板にも2階店舗のご案内と書いてありますが、ちょっと面白いのはロマンが入るのは建物の1階と2階の間の中2階的なスペースにあること。
東側の外観を見るとよく分かるのですが、稲門ビルは下り坂の道路に沿うように建てられているので、喫茶ロマンも2階、ロマンの上に入るピンクの看板のアイクリニックも2階というのがなんとも昭和らしいゆるさがあって素敵です。
階段を振り返ると地上階が随分近いことが分かります。
配管が入り乱れるレトロな建物も素敵ですが、本来存在しない1階と2階の間にある幻の2階というのも、幻の昭和スポット感があっていいですね。
エントランスのメニュー案内もとても味があります。
本当に営業しているのかちょっと不安になりながら、ドキドキしつつ店内に入ります。
2.タイプトリップしたかのような店内で至福のひと時を過ごす
店内に入ると雰囲気が一変。
大開口から光の溢れる宇宙船のような空間に心を奪われます。
角部が微妙にアールがかった建物の開口部は、レトロな雰囲気と近未来的なヒューチャー感溢れる味わい深いデザイン。
奥手には、コンクリートの躯体に、温かみのある木の内装材がいかにも昭和感溢れる座席が広がります。
ロマンはテレビのロケにも使われたことのあるかなりの人気店と聞いていたのですが、年の瀬も迫ったこの日は先客が1組いるだけだったので、素敵な内装をたっぷりと味わえました。
天井が低くなっているのは、敷地の高低差を使った中2階的なスペースに入っている為。
この低い天井高には妙に安心感を感じると同時に、窓際の大開口により目が行くようなしかけになっているのも面白いです。
11:30~14:00のランチサービスは、2種類の日替わり弁当と、ビーフカレー、スパゲッティの4種類から選べて値段もリーズナブル。
迷った末に今回はビーフカレーをチョイス。おみそ汁と食後の珈琲がついて、750円というとってもお得な料金もうれしいです。
ちなみに隣の席にいた方はナポリタンのスパゲッティを頼まれていました。
まさに古き良き時代の喫茶店にタイムトリップしたような店内で心もお腹も満たされて幸せです。
私が入った時は1組しかいなかったお客さんも、お昼時が近づくと段々と増えてきたのですが、お客さんは地元のオフィスで働くサラリーマンが多い印象でした。
皆さん注文も手慣れたもので、地元の人の普段使いのお店としても親しまれているのが伝わってきます。
最後は食後の珈琲でほっと一息。
窓の向こうの移り行く風景や、街の喧騒とちょっと距離を置きつつ、でも確かに繋がっている不思議な時間が過ごせました。
都心の中に残された奇跡のような純喫茶空間を満喫でき、今日も大満足の建築巡りができました。
レトロ感と未来 感 が交錯するとっても魅力的な喫茶店ロマン、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。
喫茶ロマン
所在地:東京都新宿区高田馬場2-18-11 高田馬場稲門ビル2階
アクセス:高田馬場駅より徒歩約1分
竣工:1969年
営業時間:11:30~19:00
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