前回の
「大井川鐵道で絶景巡り!湖上の秘境駅や廃線跡を巡る旅を徹底レポート」
「湖に浮かぶ駅!?大井川鐵道に乗って秘境駅・奥大井湖上駅に行ってきた」
に引き続き、今回は大井川鐵道最終地点にある井川廃線跡にフォーカスしてレポートしたいと思います。
井川廃線跡への詳しい行き方や大井川鐵道については前々回の記事をご参照ください。
では早速、井川廃線跡に行ってきた模様をレポートしたいと思います。
1.井川廃線跡とは?
井川廃線跡はは静岡の南アルプスを通る山岳鉄道である大井川鐵道の最終地点にある廃線です。
大井川鐵道の後半路線である南アルプスあぷとラインはもともとは大井川水系のダム建設のために作られた歴史を持ちますが、井川廃線跡はこの経路のうち井川駅を少し経過したところから井川ダム建設時の資材搬入駅であった旧堂平駅までの線路を整備した遊歩道です。
廃線跡は別名廃線小路とも呼ばれ、約15分程の短い区間ではありますが、井川湖の広大な景色を眺めながら実際の線路の上を歩くことができる貴重な産業遺産です。
ちなみに私が訪れたのは11月のちょうど紅葉の時期。地面一面に落ちる落ち葉がものすごく美しかったです。
2.アクセス方法は?
井川駅までのアクセス方法については「大井川鐵道で絶景巡り!湖上の秘境駅や廃線跡を巡る旅を徹底レポート」に詳しくまとめていますが大井川鐵道の「南アルプスあぷとライン」の最終地点である井川駅から徒歩15分程の場所にあります。
今回のプランでは14:18に井川駅に到着し、最終列車の出る15:54までの1時間36分の滞在となりました。
南アルプスあぷとラインは1日5本しか出ていないのでアクセスする際には十分な注意が必要です。
3.井川駅下車~廃線小路までの行き方は?
まずは井川駅を下車し、ホームを少し歩くと改札です。
ちなみに井川駅では写真のように改札を出たところにロッカーが用意されているので荷物が不要な場合は一旦ここで預けることができます。
ロッカーの数は8つですが、私が訪れたのは紅葉の季節の週末でしたが、空きはかなりありました。
トランクなどの大きい荷物は入らないので注意が必要です。
井川駅を出た後は道なりに道路を下って行きます。
道沿いに歩いていき、駅から徒歩約15分くらいで廃線小路のスタート地点につきます。
以下順に見ていきます。
途中の擁壁には観光名所のイラストが描かれていますが、古ぼけた感じもそうですが、デサインの内容も昭和の時代感を表していて面白いです。
坂を5分ほど下ると井川ダムが見えます。
井川ダムは1957年に完成した日本初の中空重力式ダムでその総貯水量は1億5千万トンにも及び大迫力です。
そのまま道なりにまっすぐ進んでいくと、井川ダムが見えたすぐ後に右折路がありますが、そちらは静岡市方面への道なので無視して直進します。
更に進むと上の写真のような建物が見えてきますので、建物の中をくぐりながら道を進んでいきます。
建物を抜け湖沿いに5分程歩くと遊歩道の看板が見えてきました。
ここで看板に沿って2~3分程進めば廃線小路が姿を表します。
4.早速突入!紅葉の中、廃線の上を歩きながら散策!
ほどなくして線路の橋が見えてきます。
本当に湖に沿って線路が敷かれているので木々による緑のトンネルと、右側に広がる湖の中を進んでいけます。
遊歩道の看板がありました。この井川廃線小路は 旧堂平駅までの短い区間で全体で15分ほどの長さになります。
紅葉の季節だったので色着く紅葉のトンネルと、落ち葉の絨毯が本当に綺麗でした。
他の観光客もほとんどおらず、途中で2~3組とすれ違った程度だったので、遮るものなく景色を堪能できました。
程なく行くとベンチの休憩スポットがあります。
ここが実は隠れた写真スポットとなります。テーブルにカメラを置いてタイマーでシャッターを切ると、程よくカーブした線路と木の高さからとてもよい写真が撮れます。
恋人と2人で訪れていれば、手を繋ぎながらそれぞれが線路の上を歩く写真なんかも撮ることができます。
さらに歩くと短いトンネルが見えてきます。
区間が短いので、暗かったりじめじめした感じは全くなく、トンネルの向こうに見える光が美しいトンネルでした。
5.その他の見どころを紹介!
今回は廃線小路をメインに見て周りましたが、井川駅周辺のその他の合わせて見ておきたい名所についてまとめてみます。
■井川ダム
井川ダムは大井川鐵道井川線を敷設して資材を運搬して建設された中空重力式コンクリートダムです。1957年に完成し、高さ100m、認可出力62,000kWのダムは井川駅を降りてすぐのところにあります。
中部電力の初代社長で井川ダム建設の陣頭指揮をとった井上五郎氏の名前をとって「井川五郎ダム」とも呼ばれます。
■井川展示館
井川ダムの目の前に建つ中部電力の展示館で、水力発電の仕組みや井川ダムの歴史を学ぶことができます。入館は無料で開館時間は9:00〜16:00(休館日は月曜日ですが、季節等によっても変わるので訪れる際には要確認)です。
2階のテラスからは井川ダムを一望できる他、吹き抜け階段や高低差を使いながら大きな吹き抜けや開口で敷地の内外が関係付けられており、個人的にはかなり興味深く見れました。
この井川展示館の建築が想像以上によかったので、廃線小路を終点まで散策した後は引き返しましたが、廃線小路のさらに先には以下のようなスポットがありますので興味と日程に合わせて観光を楽しめます。
■夢の吊り橋
廃線小路の終着地点から10分程進んだところにあるのが「夢の吊り橋」です。
大井川鐵道によくあるスタイルのつり橋で簡易な踏板とワイヤーによって支えられたスリル満点の吊橋です。
■井川大仏
夢の吊り橋から10分程歩いたところにあるのは高さ11mもある巨大な大仏「井川大仏」です。1980年に開眼し、しかいの夫婦が5年掛けてつくったという白い大仏は迫力満点です。
井川に1時間半の滞在時間であれば、井川展示館に寄らなければギリギリこの井川大仏まで来ることができます。
■井川本村の建築群
井川大仏からさらに15分程進むと井川本村の建築群を見ることができます。
県指定有形文化財の中野観音堂やダム建設によりつくられた井川神社、1770年に建てられた薬師寺、井川ビジターセンター、神社群など様々な建築を見ることができます。
こちらで宿泊するか、井川駅での滞在時間をもう1本分長く設定すればこれらの建築まで見ることができます。
いかがでしたでしょうか。
大井川鐵道全体については「大井川鐵道で絶景巡り!湖上の秘境駅や廃線跡を巡る旅を徹底レポート」 に、奥大井湖上駅については「湖に浮かぶ駅!?大井川鐵道に乗って秘境駅・奥大井湖上駅に行ってきた」に詳しくまとめていますので、気になった方はこちらも是非チェックしてみて下さい。
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