武蔵御嶽神社で建築巡り!紀元前より続く霊山&建築をレポート

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今回は紀元前91年に創建し、2000年以上に渡って東京や関東一円の山岳信仰の要の1つとなってきた御嶽山・武蔵御嶽神社を巡ってきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
都心から1時間半で気軽に訪れることが出来る御嶽山。いったいどんなスポット&建築と出会えるのか、早速紹介していきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・武蔵御嶽神社を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・武蔵御嶽神社の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・武蔵御嶽神社の建築的な見どころや注目ポイント

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1.御嶽駅に到着!道中の注目建築も見逃せない

武蔵御嶽神社のある最寄り駅である御嶽駅までは新宿から約1時間20分ほどで到着。
意外と近い距離に思えますがホームを降りるとそこは自然あふれる霊山の麓の駅らしい装いです。
早速ですが、この御嶽駅、1929年(昭和4年)に建てられたかなり歴史のある駅で見どころが満載。
まずホームの屋根を支える鉄骨ですが、こちらは使用済のレールを使った構造になっていて、これだけで見応え抜群です。

駅舎も改修を重ねつつ当時の面影を各所に残していて、建築好きにとってはたまらない駅でもあります。
神社建築を思わせる外観は、まさに御嶽山の玄関口らしい装いです。

駅を降りたら左手の道路を降りてまずは西東京バスを使ってケーブルカーの麓まで進みます。
バスに10分ほど揺られてケーブルカー下停留所で下車すると見えてくるのが、ケーブルカーの巨大な構築物。間近で見るとかなりの迫力です。
この滝本駅からケーブルカーで一気に山頂付近まで上がります。
ちなみに料金は大人往復で1130円(子供570円)。

ケーブルカーを降りると山頂までの約30分ほどの道のりに約25件の宿坊が軒を連ねています。
武蔵御嶽神社の周辺には御師(おし)と呼ばれる参拝者の宿泊や案内を担う人達が暮らしていて、一泊してのお参りをする人も多いそうです。
中でも10分ほど歩いたところにある馬場家御師住宅1866年に建築されてからその姿を今も保っている住宅で東京都の指定有形文化財にも選出されています。
最近吹き替えられた茅葺屋根の下に残る江戸時代の記憶を感じながら山頂を目指します。

宿坊ゾーンを過ぎると茶屋やお土産物屋が見えてきます。
こちらも日々変わりゆく都心の風景とは全く違った昭和の空気を纏っています。

2.神社入口に到着!いざ標高929mの山頂へ向かう

土産物街を抜けると武蔵御嶽神社の入り口である鳥居と隋身門に到着です。
ここから約300段の階段を上ると神社に到着。

山頂の直前の平場にはこちらの宝物殿もあります。
この宝物殿は1976年の竣工の比較的新しい建物ですが、国宝2点を含む様々な展示品を見ることが出来ます。
入館料は大人300円、小人150円。平日は要予約とのことなので訪れる際は事前に確認してみることをおススメします。

宝物殿の裏にはかなり古めの建物がありました。
境内のマップを見ると旧宝物殿とのこで、こちらはさらに古い建物の模様。

3.御嶽神社に到着!朱色の美しい神社と絶景の望む

宝物殿から最後の階段を上ると朱色の美しい神社が見えてきます。

階段を登り切った標高929mの山上はまさに絶景!
まずお出迎えをしてくれるのは猛々しいこちらの狛犬。
狛犬は長崎の平和祈念象などの作品でも知られる彫刻家の北村西望氏が手掛けたもので、こちらの狛犬も見逃せないところ。

山頂に鎮座する本社の拝殿鮮やかな朱色の外装と、迫力の彫刻が青空によく映える神社でした。
こちらの拝殿は1700年の建造とされていて、2017年には約1億円の費用をかけて彩色をし直したそうです。

拝殿の裏にある本殿1877年(明治10年)に建てられた一間社神明造の建築です。
神明造は、伊勢神宮に代表される最も古い神社建築様式の1つで、明治政府の方針によって明治以降に建てられた社殿で多く取り入れられた様式でもあります。
武蔵御嶽神社の本殿もこれに則って建てられたものと思われます。

本社の奥には1511年に建てられ、今の本殿が建てられた1877年に移築された旧本殿(常磐堅磐社)などが並びます。特に正面に見える旧本殿は都の指定有形文化財にも指定されていますが、今回は改修中のようでその姿を見ることはできませんでした。
次回訪れた時には是非見てみたいと思います。

4.霊山御嶽山を散策しながら大自然を満喫

御嶽山は登山初心者にもピッタリの山でもあります。
折角なので武蔵御嶽神社から七代の滝、天狗岩、ロックガーデンとまわる2時間半ほどのコースで御嶽山を散策します。

登ったと思った山を急激に下った先にあるのは50mの落差から大小8段の滝が勢いよくほとばしる七代の滝です。まずはここで大量のマイナスイオンを摂取しつつ足を休めます。

初心者向けとはいえ思った以上の急な坂に息を弾ませながら大自然の中を散策していくと見えてくるのは次なるビュースポット天狗岩。
大きく突き上げるように聳え立つ岩が天狗に見えることから名付けられた名所。鎖を伝って頂上部まで登ることが出来ます。
注意深く鎖を伝いながら上部まで登ると辺り一面を見渡せる絶景と天狗に出会えます。

天狗岩からは約1.5kmほど続く大小さまざまな岩がひしめくロックガーデンを散策。
流れる水流と岩肌に美しく映える苔の間を散策しながら、ロックガーデン中腹にある休憩所まで進んで昼食をとりました。
帰りはコースを変えて比較的緩やかな坂道を登って武蔵御嶽神社まで戻りました。

普段街中の建築ばかり巡っていますが、大自然の中の散策は街とは違った解放感があり、心と体がリフレッシュしていくのが実感できました。
心地よい疲労感を感じながら再びケーブルカーで駅に向かい、今回の建築×大自然ツアーを完了しました。

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■武蔵御嶽神社
所在地:東京都青梅市御岳山176
アクセス:梅線御嶽駅よりバス10分、ケーブルカー5分、徒歩約25分
竣工:1700年(拝殿)、1877年(本殿)
備考:青梅市指定史跡

■馬場家御師住宅
所在地:東京都青梅市御岳山54
アクセス:梅線御嶽駅よりバス10分、ケーブルカー5分、徒歩約10分
竣工:1866年
備考:東京都指定有形文化財

■御嶽駅
所在地:京都青梅市御岳本町
竣工:1929年


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