愛知「明治村」近代建築のテーマパークを建築好きが徹底レポート

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今日訪れたのは愛知県の犬山市にある博物館 明治村を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
是非明治村での建築巡りの参考や、バーチャル建築巡りとして楽しんでいただければと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・明治村を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・明治村の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・明治村の建築的な見どころや注目ポイント

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1.博物館 明治村に入村!貴重な建物が溢れる近代建築の聖地に注目

博物館 明治村は名古屋駅から高速バスで約1時間20分のところにある野外建築博物館です。
犬山市の郊外にある約100万㎡の広大な敷地には、明治時代以降につくられた貴重な近代建築が移築・保存されている建築好きには堪らないスポットです。

明治村のはじまりは、東京オリンピックの翌年、日本が高度経済成長期に入った1965年に遡ります。
この時期の日本では急速な都市開発により、貴重な建築群がいつ句も建て替えられていくことになりますが、それらの建築群を移築・保存して後世に残すことを目的に明治村は開村しました。

名古屋駅前から出る名鉄バスに乗って約1時間20分。
明治村バス停を降りてすぐの所にあるチケットカウンターで「入村」手続きを行います。
入村チケットは通常のチケットと、明治村内の鉄道やバスなどの乗り物に乗り放題のチケットから選べます。
基本的にはこの入村チケットですべての建物を見学できます。

■入村チケット(乗り物1日券は+1300円)
 大人:2000円
 シニア(65歳以上)、大学生:1600円
 高校生:1200円
 中学生:700円
 小学生:700円

今回私は乗り物1日券のセットチケットで入場しました。
結果としてすべての建築を見るためにほとんど徒歩で移動したので、乗り物券はなくてもよかったですが、敷地は100万㎡と広大なのでちょっとした移動でも使える乗り物券セットは結構おススメです。

広大な土地を有する明治村は1丁目~5丁目の5つのエリアに分かれていて、建造物では11件が重要文化財に指定、その他50件以上ある建造物のほとんどが登録有形文化財に指定されているという、まさに近代建築の聖地。
キチンと建築を見たい場合は少なくとも半日以上はかかるので、できれば午前中から訪れて、閉園となる夕方まで見学時間を確保することをおススメします。

私も朝の10時過ぎに訪れて、1日をかけてすべての建造物を周ってきました。
どの建築も見どころが満載でしたが、ここでは特におススメだった建造物を15に絞って紹介したいと思います。

ちなみに明治村の全建築のまとめはこちら
関連記事
・明治村の建築総まとめ!全作品一覧【愛知県犬山市】

2.明治村で特におススメの名建築15選

今回の明治村巡りでは、入場ゲートから一番奥にある5丁目から順番に1丁目に向けて巡っていくルートをとりました。
5丁目の1番奥には、建築好きにとっては一番の目玉と言っていい帝国ホテル中央玄関があるので、ここを起点として建築巡りするルートは結構おススメです。

~5丁目~
■帝国ホテル中央玄関

帝国ホテル中央玄関

最初に訪れた帝国ホテル中央玄関は関東大震災があったまさにその年の1923年(大正12年)に建てられたホテルです。
設計を行ったのは近代建築の3巨匠の1人でもあるアメリカ人建築家のフランク・ロイド・ライトで、皇居のすぐ目の前に建てられた帝国ホテルは、まさに日本を代表するホテルとして多くの人々に利用されてきました。

帝国ホテル中央玄関

30000万㎡を超える一大ホテルのうち、明治村に残されているのは中央玄関を中心とした一部ではありますが、実際に内部に入ってその豪華且つ工夫に満ちた空間を体験できるのは、建築好きとしては至高のひと時です。
スクラッチライルや大谷石といった素材を組み合わせたエキゾチックな雰囲気の中に、近代以降の建築だからこそ達成し得た立体的な空間構成や、素材の持つ魅力な存分に発揮された建築は、建築史的な価値の面でも計り知れない超貴重な建築です。

帝国ホテル中央玄関

また、この建築では内部を見学できるだけではなくて、2階の一部が喫茶室にもなっていて、ライトの建築の中でケーキと紅茶を味わうという何とも贅沢な体験ができます。
床の絨毯が窓際では外と同じくタイルに切り替わっていて、建築内部なのに外部との繋がりが生まれる演出がとっても素敵でした。

帝国ホテル中央玄関

ちなみに近代建築の3巨匠といえば、ライトの他にはル・コルビュジェとミース・ファン・デル・ロー絵がいます。ミースは日本での実作はありませんが、コルビュジェの設計した国立西洋美術館は2016年に世界遺産に認定されていますね。
個人的には、こちらの帝国ホテルも取り壊されずに残っていれば、世界遺産になっていてもおかしくない建築だと思いますが、明治村に移築され、現代でもその建築を堪能できるのは本当に幸せだと思います。

設計:F.L.ライト
旧所在地:東京都千代田区内幸町
竣工:1923年
移築年:1976年
備考:登録有形文化財

■大明寺聖パウロ教会堂

大明寺聖パウロ教会堂

5丁目の東端に位置する大明寺聖パウロ教会堂は、江戸幕府より続いたキリスト教の禁制が解除された6年後の1879年に長崎に建てられた教会です。
一見してシンプルな農家のようにも見える外観ですが、中に入ると印象が一変。コウモリ天井によって浮き上がるような広がりを持つゴシック風の教会が姿を現します。
浮遊感溢れる天井を支える列柱は、よく見ると柱が1つ飛ばしになっているのも注目ポイント。
西洋の石造りではありえない、日本の木造建築ならではのデザインが空間の広がりと浮遊感をより高めていて、地元の大工であった大渡伊勢吉の業と工夫が感じされる名建築となっています。

大明寺聖パウロ教会堂

設計:ブレル神父+大渡伊勢吉
旧所在地:長崎県西彼杵郡伊王島町
竣工:1879年
移築年:1994年
備考:登録有形文化財

■聖ザビエル天主堂

聖ザビエル天主堂

5丁目でもう1つイチオシの建築が、5丁目の最南部に建てられた聖ザビエル天主堂です。
こちらは教科書でもお馴染みのキリスト教伝道師フランシスコ・ザビエルを記念して1890年(明治23年)に京都で建てられた建築です。
先ほどの大明寺聖パウロ教会堂は、近世解除間もなくといったことで外観は日本の建築にかなり寄せていましたが、こちらの教会は内外共に全面的なゴシック建築となっているのが特徴です。
ステンドグラスによって複雑な色に照らされる内部空間は、まさに宗教建築ならではの壮観な大空間。木部分は基本的には欅でつくられていて、非日常的な空間の中にどこか親しみやすさも覚える不思議な魅力あふれる建築でした。

聖ザビエル天主堂

設計:ビリオン神父
旧所在地:京都府京都市中京区河原町三条
竣工:1890年
移築年:1973年
備考:登録有形文化財

ちなみに明治村内の食事スポットといえば、4丁目と5丁目の間にあるこちらのオムライス&グリル浪漫亭が人気です。
ただ、お昼時にはかなりの行列ができるので注意が必要です。

オムライスやハヤシライスといったレトロな洋食屋さんのメニューが人気のお店ですが、その行列+建築自体は普通の建物ということもあって、私は食べ歩きスタイルに変更。

先ほどの帝国ホテルでのケーキに加え、この後紹介する品川硝子製造所のソフトクリーム&デンキブラン、札幌電話交換局前広場のカレーパン、1丁目の大井牛肉店横で食べられる小倉ドックなどたっぷりと食も堪能。

バラエティに富んだ食べ物は広大な敷地の中の様々な場所に点在しているので、気になったものを食べ歩くだけでもお腹一杯になりました。(少し食べ過ぎました)

~4丁目~

■呉服座

呉服座

5丁目から4丁目に入ってすぐの所に建つ呉服座は、江戸時代の雰囲気を残す芝居小屋です。
木造2階建てのシンプルな建物は、黒塗りの漆喰壁に正面の太鼓櫓、洋風の装飾といった和洋様々な要素が散りばめられていて、上品でハイカラ且つ、ハレの日の高揚感溢れる雰囲気に満ちています。
ここでは明治以来歌舞伎や落語とった芸能だけではなく、政治にまつわる集会なども度々行われていたそうで、文化と社会が交わる交差点のような場所でした。
広場と言われる柱のない大空間とその奥に見える舞台からは、当時の光景が浮かび上がってくるような素敵な建築です。

呉服座

旧所在地:大阪府池田市西本町
竣工:1892年
移築年:1971年
備考:重要文化財

■工部省品川硝子製造所

工部省品川硝子製造所

続いて紹介する工部省品川硝子製造所は、1873年(明治6年)に建てられた旧工部省の硝子製造所です。
当時は日本の近代化に向けて日本各地に様々な工場が建てられ、この品川硝子製造所でもイギリス人技師の指導の下様々な研究開発と製造が行なわれたそうです。
工部省の工場としては1885年に閉鎖となる短命な歴史を辿りますが、その後は民間会社の医薬品工場として使用されたそうです。
明治村では1階がガラス製品を販売するショップと、デンキブラン汐留バーとして活用されていて、訪れた際には是非立ち寄りたいスポット。
名物デンキブランの他、日本酒入りのソフトクリームなどが販売されるおススメのスポットです。

工部省品川硝子製造所

ちなみに以前、東京都品川区の大井町での建築巡りの記事で、日本ペイント明治記念館(1909年)が現存する品川区最古の洋式建造物ということを書きましたが、こちらの工部省品川硝子製造所はそれよりも30年以上前の建築。いかに明治村に貴重な建築が残されているかがよく分かりますね。
関連記事
・大井町で建築巡り!建築好きがおススメする名建築10選【東京大井町】

旧所在地:東京都品川区北品川
竣工:1877年ごろ
移築年:1969年
備考:登録有形文化財

■鉄道寮新橋工場・機械館

鉄道局新橋工場

鉄道寮新橋工場・機械館は、1872年井開業した新橋停車場の列車整備工場です。
品川硝子製造所のガラスと同じく、当時の鉄道関連の技術はイギリス人技師からの指導で押し進められていたそうで、この新橋工場もほとんどの材料をイギリス本土から輸入してつくられたそうです。
シンプルなつくりですが、内部は驚くほどの大空間が確保されていて、日本の近代化の足跡を感じることが来ます。
また、建物内部には近代化に関する様々な機械類が展示される博物館にもなっていて、重要文化財に指定されているリング紡績機や平削盤など貴重な機器類の展示を楽しめます。

鉄道局新橋工場

旧所在地:東京都品川区大井町
竣工:1872年
移築年:1968年
備考:登録有形文化財

4丁目のおススメ建築に、もう1つ宇治山田郵便局舎という重要文化財建築があるのですが、残念ながら私が訪れた時は大規模改修中で見学できませんでした。
この郵便局では「はあとふるレター」という手紙を10年後に指定住所に届けてくれるサービスが有名です。
改修中の現在は現在は、すぐ近くに建てられた臨時簡易郵便局で受け付けているそう。料金も500円とリーズナブルなので、興味のある方は是非手紙をしたためてみてはいかがでしょうか。

■日本赤十字社中央病院病棟

日本赤十字社中央病院病棟

4丁目の建築好きとしては見逃せないのが、建築家片山東熊が設計した日本赤十字社中央病院病棟です。
片山東熊といえば、辰野金吾ら同窓の工部大学校建築学科第1期生であり、赤坂離宮をはじめ数々の明治の重要建築を手掛けた人物。
元々は中庭を囲むように8翼の病棟が並んでいましたが、明治村へはそのうちの1翼が移築されています。
ドイツ下見板張りの外観はドイツの病院を参考にしていて、素朴なデザインながら細かい意匠へのこだわりもみられるのが特徴です。
元々はこの病棟に接続する煉瓦造りの本館がありましたが、現在は本館の破風に取り付けられていたレリーフが、建物に入ってすぐの廊下に飾られています。

日本赤十字社中央病院病棟

設計:片山東熊
旧所在地:東京都渋谷区広尾
竣工:1890年
移築年:1974年
備考:登録有形文化財

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