今回は少し前になりますが、群馬県の伊香保にある温泉街「伊香保温泉 石段街」にいってきましたのでその模様をレポートしたいと思います。
古くは万葉集にもその名が登場し、戦国時代につくられたとされる温泉街は風情に溢れていて、まさにタイムトリップした様な体験ができるおススメスポットでした。
では早速見ていきましょう。
1.石段街とは
まず石段街についてですが、石段街は群馬県の伊香保にある温泉街です。
そのシンボルとして知られているのが「石段街」で長さ約300m、365段の石段から成ります。長い石段の両側には温泉旅館や土産物屋、昔ながらの射的場などが軒を連ねていています。
その歴史と風情ある街並みから、日本を代表する温泉街として名を馳せる人気の観光スポットです。
2.石段街の歴史
伊香保温泉の歴史は古く、その温泉の発見は1900年前ともいわれて、あの「万葉集」にもその名が登場しています。
その後温泉街が形成されたのは約400年前の戦国時代で、長篠の戦いで負傷した武田兵の療養場所として整備されたのが始まりとされています。
この時に360段の石段が造営され、現在の石段街の原型となり、その後江戸時代には周辺の社寺を訪れる巡礼者の宿泊施設として発展しました。
明治時代以降は竹久夢二、徳富蘆花、夏目漱石、与謝野晶子、萩原朔太郎など文化人が好んで訪れたそうです。この時に御用邸やハワイ王国大使別邸なども作られました。
現在の石段は1980年から約5年をかけて大改修されたものです。さらに2010年には石段を新設して365段になり、広場や温泉水が流れる「湯滝」なども設けられて、より一層親しみ、楽しみやすいやすい温泉街となっています。
3.早速突入!ザ・温泉街「石段街」
今回の伊香保旅行は東京からバスで訪れたのですが、バスターミナルを降りると早速温泉宿が連なって気分が高まります。
まさにザ・温泉街! 昭和感満載の看板も、雰囲気があっていい感じです。
訪れたのは2月の中頃でばっちり雪も積もっていたのですが、テンションだけは上がります。むしろこの後入る温泉であったまることを考えれば雪もまったく苦になりません。
まずは石段街を散策!最初に麓まで降りて、ここから365段の石段を登っていきます。
麓の石段はかなり裾野が広がっているので、石段を登りながらふと振り返ると視界がパッと広がるのが素敵です。
石段を登っていくと段々と狭くなっていき、ヒューマンスケールの温泉街の世界に入っていきます。
途中にある石碑には「我国温泉都市計画 第一号の地」と刻まれていて、都市という観点から温泉街がつくられていった歴史と誇りを感じます。
石碑は面ごとに違った言語で石段街の歴史について記されているのもよかったです。
レトロな街並みを堪能しながら石段街散策をしていくと、全く知らない時代の知らない世界に迷い込んだような感覚になりますね。
4.射的あり足湯あり温泉饅頭ありの温泉街が魅力的
この石段街は、まさにドラマや映画で思い描くような射的屋さんや輪投げ、お土産物屋さんといった温泉街がそのまま実体化したような雰囲気なのです。
まさにタイムトリップしたような非日常の感覚を体験できます。
お団子や名物のうどんなどのお店も数々あるので、散策しながら建て歩くのがとっても楽しいです。
また、全国の温泉場で必ず目にする温泉饅頭ですが、実は伊香保温泉が発祥ということはあまり知られていません。
石段を8割ほど登ったところにある「勝月堂」がその発祥で、勝月堂の湯の花まんじゅうが天皇家への献上品に選ばれたのがきっかけで全国に知れ渡ったそうです。
私が訪れた時も特に並ばずに少数の注文も出来たので、石段街を訪れた際は是非立ち寄ってみて下さい。ちなみに温泉まんじゅう1個90円でした!
石段街には無料の足湯スポットがいくつかあり、散策で疲れた足を癒すことができます。
ここは岸権「辰の湯」で源泉かけ流しの足湯が堪能できます。
この他にもここから歩いて数分のところにある「金太夫の足湯」と石段街の麓が無料の足湯スポットになっています。
尚、金太夫の足湯には無料タオルがありますが、数に限りがあるので基本的にはタオルの持参をおススメします。
5.カフェやバーも充実
石段街を訪れて驚いたのはカフェやバーがとにかく充実していること!
徒歩圏内で8件はあるのでちょっと疲れた時の一休みにピッタリです。
例えば石段街の中腹にある「大正浪漫 黒船屋」は自家焙煎の石段珈琲がおすすめの古民家カフェで古き良き時代の雰囲気を味わえます。
一方で、すぐ近くにある「SARA”S terrace Arraiya」は現代的な内装と豊富なメニューが特徴の、いい意味で石段街らしくないカフェがあったりします。
中でもイチオシなのが、石段街頂上の一歩手前にある「Nigel BURGER STAND」です。
バーガーと60 種類以上ある海外クラフトビールが楽しめるカフェバーで内装もスタイリッシュでかっこいいです。
また、後述する竹久夢二伊香保記念館 黒船館の3階にある喫茶室「港屋サロン」もおススメです。大正ロマンのムードに浸れる素敵カフェなので 夢二記念館に訪れた際には立ち寄ってみて下さい。
6.実は文学と芸術の地でもあった伊香保
伊香保には明治時代以降は竹久夢二、徳富蘆花、夏目漱石、与謝野晶子、萩原朔太郎など文化人が好んで訪れ、この地で執筆活動が行われたり伊香保の地を舞台にした作品が造られました。
現存する最古の和歌集である万葉集のにも伊香保の名前が度々登場していて、詠まれた9首はそれぞれ句碑が建てられているので、石段街の散策時に巡ってみるのも面白そうです。
また、石段街の石段には与謝野晶子の「伊香保の街」が刻まれていたり、石段街の麓には小説「不如帰(ほととぎす)」で有名な明治の文豪、徳冨蘆花の記念館もあります。
大正ロマンを代表する画家である竹久夢二も伊香保の地に魅せられた一人で、石段街から徒歩20分にある竹久夢二伊香保記念館では夢二の作品、デザイン原画、日記、スケッチ帖など16000 点を超える資料を所蔵しています。
石段街を登りきったところには芭蕉の句碑もありました。
温泉街を散策していたら文学をはじめとする芸術の一端に触れ、想いを馳せることができました。
6.おススメ建築スポットを紹介
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