
日本銀行旧本店は、後に東京駅の設計者も手掛ける日本建築界の巨匠の辰野金吾が手掛けた、日本近代建築の礎ともいえる建築です。
辰野金吾は、この日本銀行の設計にあたって約1年に渡って欧米各国を訪れ銀行建築を調査し、その後アンリ・ベイヤール設計のベルギー国立銀行等を参考にしながら日本銀行を完成させました。
1階と2階以上で複数の石材を組み合わせ、ヨーロッパの古典主義建築の様式を巧みに取り入れたデザインは、人間の持つ知性と威厳がぎっしりと詰まった渾身の建築となりました。

建物内部は公式HPから予約することで実際に見学できる他、Web上でのバーチャル見学ツアーなども用意されているので、建築に興味がある方は是非覗いてみてほしいです。

旧本店の他に、約半世紀前に建てられた10階地下5階建ての新館も注目すべき名建築。
装飾を排して日本銀行が持つべき安全・安心、そして堅牢で堅実なイメージを素直に表した建築は、派手さこそないものの半世紀たった今でも色褪せることはありません。
建築好きとしては新館建設の少し前に建てられたニュー新橋ビルにも通じる無骨ながら、陰翳によってその表情を変える外観イメージの共通点があることもとても興味深く見れました。
設計:辰野金吾(旧本店)、長野宇平治(旧本店増築)、松田平田坂本設計事務所(本店新館)
所在地:東京都中央区日本橋本石町2-1
アクセス:日本橋駅より徒歩約5分、新日本橋駅より徒歩約2分
竣工:1896年(旧本店)、1938年(旧本店増築)、1973年(本店新館)
備考:国重要文化財(旧本店)
第15回BCS賞(本店新館)



