竹橋周辺で建築巡り!おススメの名建築12選を紹介

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今日は東京の竹橋で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・竹橋エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・竹橋エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・竹橋エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説

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1.パレスサイドビルディング

まずはじめに訪れたパレスサイドビルディングは、その名の通り皇居のお堀の目の前に立つ地上9階地下6階建て延床面積約12万㎡のオフィス・商業等の複合施設です。
不整形な敷地に対して2つの巨大なヴォリュームを雁行して配置し、入隅部にエレベーターやトイレなどのコアが配されているのが特徴で、広い執務空間の確保、構造・設備面での合理性、メンテナンスやフレキシビリティなどオフィス計画で生じるあらゆる問題を一体的に解決する画期的な建築は、建設当時から大きな話題となりました。

日本的な繊細さと工業製品の合理性を併せ持った外装や、人や車の流れを受け流しつつ景観のアクセントとなる円柱コア近未来感溢れる内部の造作光と影による多彩な空間の表情など、どこをみても一級品の傑作建築です。

設計:林昌二/日建設計
所在地:東京都千代田区一ツ橋1-1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約1分
竣工:1966年
備考:第9回BCS賞
第1回BELCA賞

2.丸紅ビル

丸紅竹橋本社は、内堀通り沿いに建つ地上22階地下2階建て高さ112mの大手総合商社のオフィスビルです。
シックな色で伸びる垂直の柱は、近くで見ると重厚感と格式を感じますが、離れてみると皇居のお堀のラインに呼応するような水平材が宙に浮いているような浮遊感を感じるのが面白いところ。
スタイリッシュで現代的なデザインですが、どこか日本的な美しさを感じるデザインや、シンプルな建築と多様な自然が対比的にデザインされているなど、さすが日本を代表する商社と思わせてくれる素敵な建築です。

設計:日建設計+大成建設
所在地:東京都千代田区大手町1-4-2
アクセス:竹橋駅より徒歩約1分
竣工:2020年
備考:第64回BCS賞
第35回日経ニューオフィス賞 ニューオフィス推進賞クリエイティブ・オフィス賞

3.竹橋合同ビル

竹橋合同ビルは、丸紅ビルのお隣に建つ地上15階地下3階建てのオフィス、レストラン、ホテル等の複合施設です。
こうしてみてみるとお堀沿いには日建設計が手掛けたオフィスビルが連なるように建てられていますが、各建物でそれぞれ皇居沿いの建物に相応しい品格ある装いと建物としての合理的な計画が突き詰められているのがとても興味深いです。
竹橋合同ビルでは巨大な彫刻のようなボリュームに開口部による彫りと微妙に風合いの異なる外装材によって建物の表情を作り出していて、シンプルながらいぶし銀のような味わいのある建物となっています。

設計:日建設計
所在地:東京都千代田区大手町1-4-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約1分
竣工:1979年

4.如水会ビルディング

如水会ビルディングは、一橋大学の同窓会の拠点として建てられたのは旧如水会館跡地に建てられた地上14階地下2階建てのクラブハウス、貸オフィス、レストラン、結婚式場等の複合施設です。
一橋大学といえば国立キャンパスの兼松講堂が有名ですが、如水会ビルディングも低層部は兼松講堂を思わせる半円形のアーチが連なるデザインとが特徴で、足元のアーチと温かみのあるベージュの外装が無機質になりがちな都心の景観にささやかな彩りを与えています。

外装デザイン:日本設計事務所
設計:三菱地所
所在地:東京都千代田区一ツ橋2-1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約4分
竣工:1982年

5.興和一橋ビル

興和一橋ビル

興和一橋ビルは、如水会ビルディングの向かいに建つ地上12階地下3階建てのオフィスビルです。
設計も如水会ビルと同じ日本設計事務所ですが、こちらのビルは事務所設立間もない時期に建てられており、実に半世紀以上の歴史を持っています。
コアを東側中央にまとめ、前面道路に対してはスカイラインを反射するカーテンウォールがスクリーンようにデザインされた建物は、格調高い重厚な雰囲気と軽やかでスタイリッシュなイメージが融合しています。

興和一橋ビル
興和一橋ビル

設計:日本設計事務所
所在地:東京都千代田区神田錦町3-7-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約4分
竣工:1970年

6.学術総合センター

学術総合センターは、如水会ビルディングのお隣に建つ23階地下2階建ての大学施設、オフィス、ホール等の複合施設です。
交差点に面し円形の建物シルエットで切り取られた広場水平に広がる低層部と垂直に伸びる高層部の対比雁行するボリュームと中央部のカーテンウォールにより圧迫感を減らすデザインなど文部省の建物らしい丁寧で幾重にも配慮がなされたデザインとなっているのも興味深い建築です。

設計:文部省+山下設計
所在地:東京都千代田区一ツ橋2-1-2
アクセス:竹橋駅より徒歩約4分
竣工:1999年

7.東京国立近代美術館

東京国立近代美術館は、皇居の代官町通り沿いに建つ地上4階地下1階建ての美術館です。
建物の設計は東京国立博物館の東洋館や、東京駅前の旧中央郵便局なども手掛け昭和を代表する建築家である谷口吉郎が手掛けていて、モダニズムと日本の伝統建築が融合したデザインとなっているのが特徴です。
ガラスとコンクリートによるモダンなデザインの中に日本の伝統建築のモチーフやイメージが散りばめられていて、谷口建築の総決算とも言える建築です。
慎重で繊細なデザインと、技術の進歩による大胆な空間構成やダイナミックなデザインが融合した建築は見どころが満載。2001年には坂倉建築研究所の設計による増改修工事が完了し、話題の展覧会が度々催される東京を代表する美術館となっています。

設計:谷口吉郎
改修・増築設計:関東地方建設局営繕部+坂倉建築研究所
所在地:東京都千代田区北の丸公園3-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約4分
竣工:1969年(2001年改修)
備考:第12回BCS賞

8.科学技術館

科学技術館は皇居北の北の丸公園に建てられた科学博物館で、前々回の東京オリンピックが開かれた1964年にオープンしました。
建物の正面は整形の白い壁が立ち上がるシンプルなデザインですが、上から見ると星型のプランとなっているのが特徴で、よく見ると外壁にも数万個に及ぶ星型の孔が開けられています。
建物の設計が行われた1961年といえばガガーリンが人類初の有人宇宙飛行を行った年でもあり、宇宙や星は人類の技術と進歩の象徴であったことを考えるとこのモチーフも納得で、当時の時代背景が目に浮かぶようです。

設計:松下清夫+平山嵩
所在地:東京都千代田区北の丸公園2-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約5分
竣工:1964年

9.旧近衛師団司令部庁舎

旧近衛師団司令部庁舎は、元々は明治の末期の1910年(明治43年)に近衛師団司令部の庁舎として建てられた煉瓦造2階建ての建築です。
設計は陸軍の技師であった田村鎮が行い、優雅なゴシック様式のデザインが当時のまま残されています。
先程紹介した東京国立近代美術館が計画中であった1966年には、老朽化を理由に取り壊しが決定されますが、谷口吉郎らによる保存運動により1972年に国の指定重要文化財となりました。重要文化財指定後は煉瓦の内側に鉄筋コンクリートの構造体を設けたり、建築当初のスレート屋根への復元が行われ、以降約半世紀に渡って東京国立近代美術館工芸館として活用されるなど、様々な歴史が蓄積した建物となっています。

設計:田村鎮
所在地:東京都千代田区北の丸公園1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約8分
竣工:1910年
備考:重要文化財

10.桃華楽堂

桃華桃華楽堂

桃華楽堂は、皇居東御苑の天守台跡のすぐ向かいに建つ音楽ホールです。
花弁をモチーフにした屋根や、八角の外壁のモザイクタイルの装飾が特徴の建物は独特の雰囲気を醸し出しながら、華やかさと品の良さを感じます。
今井兼次といえばガウディやシュタイナーの影響を受け日本に紹介した建築家でもありますが、それらの建築の影響が音楽ホールとして結実しているのもとても面白いです。

桃華桃華楽堂
桃華桃華楽堂

設計:今井兼次+宮内省
所在地:東京都千代田区千代田1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約7分
竣工:1966年
備考:第8回BCS賞

11.宮内庁書陵部庁舎

宮内庁書陵部

宮内庁書陵部庁舎は、皇室の文書や資料等の管理や保存を行う書陵部の庁舎です。
中央の建物が庁舎棟、両脇の切妻屋根の建物が図書棟となっていて、建替え前の庁舎や日本の伝統建築の要素を抽象化したデザインが随所に散りばめられています。
新庁舎建設に当たっては、一部旧庁舎の部材も活用して記憶の伝承を試みているのも注目ポイントです。

宮内庁書陵部
宮内庁書陵部

設計:戸尾任宏/建築研究所アーキヴィジョン+宮内省
所在地:東京都千代田区千代田1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約7分
竣工:1993年

12.諏訪の茶屋

諏訪の茶屋

諏訪の茶屋は、皇居東御苑の二の丸庭園 に建つ茶室です。
現在の茶屋は明治時代の終わりの1912年に建てられたもので、戦後の1968年に現在の場所に移築されました。

尚、二の丸庭園は江戸時代初期に茶人でもあった小堀遠州が作庭したものです。長い歴史の中で当初の姿は失われていましたが、1965年に現存する資料をもとに復元がなされました。

諏訪の茶屋

所在地:東京都千代田区千代田1-1
アクセス:竹橋駅より徒歩約7分
竣工:1912年(1968年移築)

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