今日は東京吉祥寺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築についてレポートしたいと思います。
古い建物から最新の建築まで、独特の個性とセンスが光る吉祥寺の建築をお楽しみください。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・吉祥寺エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・吉祥寺エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・吉祥寺エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説
1.やきとりてっちゃん(隈研吾)
まず初めに紹介するてっちゃん/アヒルは、駅北口のハモニカ横丁につくられた飲食店です。
設計を手掛けた隈研吾氏はこの店舗の改装に当たって、ただノスタルジックなデザインに回帰して、酔っ払いながら「昔はよかったなぁ」と言い合うようにはしたくないと考えたそうです。
コストを抑えながら、路地らしさの追求や、廃材を使った新しい素材にチャレンジしている内装はかなりユニークです。
モコモコしたアクリル廃材が内側から内側から照らされていて、美しくも妖しげな光を放っています。
使われているのが廃材であることもあって、人によって完璧にデザイン・制作された家具にはない、予測不可能な形が魅力的な店舗となっています。
詳細記事
・吉祥寺のてっちゃんがスゴい!隈研吾氏デザインの店舗をレポート【東京吉祥寺】
改修設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-2
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約1分
竣工:2014年(改修)
営業時間:
月曜~金曜 15:00~23:00
土曜・日曜 12:00~23:00
2.パンの田島 吉祥寺店(D&Nレストランサービス)
パンの田島 吉祥寺店は、吉祥寺の北口を出てすぐのところに建つコッペパンの専門店です。
学校をコンセプトにデザインされた内装は、まだ出来てから間もないながらも想像以上に細かく作り込まれていてなかなか本格的。
お金をかけないシンプルな内装を、素朴な学校のイメージと掛け合わせているのも面白くて、シンプルなデザインと陰影の使い分けで見事にその世界観を表現しています。
黒板や時計、木質のテーブルや椅子など、実際の学校とはちょっと違うのだけれど、なぜが学校より学校らしく見えてしまうのも面白かったです。
詳細記事
・吉祥寺「パンの田島」学校のようなコッペパン専門店をレポート
設計:D&Nレストランサービス
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-5
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約3分
竣工:2017年
3.吉祥寺レンガ館モール(三沢浩+新建築設計事務所)
吉祥寺レンガ館モールは、大きくせり出したロボットのような外観が特徴の地上5階建てのテナントビルです。
1975年に建てられたレトロフューチャー感溢れる建物は、中央がトンネルのようになっていて、元町通りとダイヤ街の2つの通りを繋いでいます。
街の人々を吸い込むような動線や、開放された広場によって街と建築の境界を曖昧にしつつ、建築内にもう1つの立体的な都市をつくり出しています。
設計:三沢浩+新建築設計事務所
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-5
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約4分
竣工:1975年
4.COFFEE HALL くぐつ草(鯨井勇)
COFFEE HALL くぐつ草(くぐつそう)は吉祥寺駅から歩いて約5分ほどのダイヤ街チェリーナードにある喫茶店です。
店内はドーム状の空間が全体を包み込んでいて、一歩足を踏み入れると吉祥寺の街から一気にくぐつ草の世界観に引き込まれます。
シンプルな空間ではありますが、凸凹とした壁面が複雑な陰影をつくり出していて、その陰影が空間に独特の深みを与えているのも素敵なポイント。
手彫の壁や椅子からメニューにいたるまで店内のすべてのアイテムがこだわり抜いた至高の喫茶店です。
詳細記事
・くぐつ草がスゴい!若き建築家が手掛けた洞窟のような喫茶店を探訪【東京吉祥寺】
設計:鯨井勇/藍設計室
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-7-7 島田ビル B1F
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約5分
竣工:1979年
公式HP:https://www.kugutsusou.info/
5.井之頭学園70周年記念館(竹中工務店)
井之頭学園70周年記念館は、私立の藤村女子中学・高等学校の新校舎として建てられた地上2階地下1階建ての校舎です。
住宅地に建つ長さ60m以上にも及ぶ細長い敷地に建つ建物は、リズミカルに分節された開口部によって住宅街のスケールと調和しながら内部に優しい光と風をもたらしています。
シンプルでありながら決して退屈させないデザインが、とても素敵な建物です。
設計:竹中工務店
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-18
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約7分
竣工:2002年
6.吉祥寺図書館(鬼頭梓)
吉祥寺図書館は、生涯で30を超える図書館建築を手掛け、図書館建築の名手と呼ばれた建築家の鬼頭梓氏が設計した図書館。
敷地南西のシンボルツリーによってくり抜かれた円形部分は、知識の箱としての図書館と外部の環境の接点として、内部に優しい光と街や環境とのつながりをもたらしています。
シンボルツリーの他にも図書館として閉じることと、街に対して開くことの両立が注意深くデザインされていることにも注目です。
設計:鬼頭梓/鬼頭梓建築設計事務所
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-21-13
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約5分
竣工:1987年
開館時間:9:30~20:00
休館日:水曜、年末年始
7.武蔵野相愛幼稚園(吉岡亮介)
続いて線路を渡って吉祥寺駅の南側のエリアに移動します。
武蔵野相愛幼稚園は、今年で86年の歴史を持つキリスト教系の幼稚園です。
シンプルで美しい造形の建物は、斜線規制などの法的要因や限られた敷地条件から、1階部分が地面よりも40cmほど低く設計されていて、敷地の外部と連続しながらまるで保育園全体が1つの舞台のようにデザインされています。
外からだとわかりずらいですが、吹抜けや家具など保育園内すべての要素が一体になって子供の生活と学びの場が形作られているとても素敵な幼稚園です。
設計:吉岡亮介/吉岡設計事務所
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-31-4
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約8分
竣工:1979年
8.朱合院(浅利幸男/ラブアーキテクチャー)
武蔵野相愛幼稚園から南に一街区あるいたところに建つ朱合院は、地上3階地下1階建ての集合住宅です。
井の頭通りと末広通りという2つの道路に挟まれた中洲のような敷地に建つ建物は、朱合院の名の通り朱色の煉瓦の各棟がブリッジで繋がりながら合わさっていて、吹抜けや透かしブロックを通じて新たな距離感で隣接し合っています。
単なる工業製品にはない素材の荒々しさや、細かい孔によってもたらされる光や視線のゆらぎなど、都市型集合住宅の新たな可能性と面白さを存分に感じさせてくれる建物です。
設計:浅利幸男/ラブアーキテクチャー
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-29-5
アクセス:吉祥寺駅より徒歩約8分
竣工:2013年
備考:JIA優秀作品選
【見逃し厳禁!東京ホテル建築総まとめ】
東京で泊まりたい、建築が素敵なホテル・旅館についてのまとめも書いてます。
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