大阪・梅田から難波の御堂筋周辺で建築巡り!おススメの名建築24選を紹介

当サイトは、アフィリエイト・アドセンス広告を利用しています

スポンサーリンク

13.芝川ビル

芝川ビル

芝川ビルは、貿易や不動産で財をなした芝川家の当主であった芝川又四郎氏によって建てられた地上4階地下1階建ての建物です。
耐震・耐火性に優れた素材として徐々に広まっていた鉄筋コンクリート造でつくられた建物は、南米なマヤ文明・インカ文明風にデザインされた装飾が随所に見られるのが注目ポイント。
他にも当時流行していたスペイン風の屋根や、アールデコ調のデザイン、F.L.ライトの帝国ホテルの影響など様々なスタイルが融合しているのも面白い建物です。

芝川ビル
芝川ビル

設計:渋谷五郎+本間乙彦
所在地:大阪府大阪市中央区伏見町3-3-3
アクセス:淀屋橋駅より徒歩約1分
竣工:1927年
備考:国登録有形文化財

14.日本圧着端子製造

日本圧着端子製造

日本圧着端子製造は、コネクタや圧着端子を製造する電子部品メーカーの本社ビルです。
国産の木ルーバーが建物外周を取り囲む地上8階地下2階建てのオフィスは、4つに分割されたフロアが半階ずつ上下するスキップフロアとなっていて、オフィスの内部を緩やかに繋げています。
建物内外にふんだんに使われた木材の質感や微妙に変化がついた表情も味わい深く、働く場としてのオフィスと街並みの両方に寄与しているのが素敵です。

日本圧着端子製造
日本圧着端子製造

設計:Atelier KISHISHITA+Man*go design
所在地:大阪府大阪市中央区道修町3-4-7
アクセス:淀屋橋駅より徒歩約2分
竣工:2013年
備考:2014年度グッドデザイン賞
大阪府建築士会第6回 建築人賞
第34回大阪都市景観建築賞奨励賞

15.大阪ガスビルディング

御堂筋の交差点に建つ大阪ガスビルディングは、昭和初期の日本を代表する建築家の安井武雄氏が手掛けたオフィスビルです。
5年前の1927年に安井氏の設計で竣工した高麗橋野村ビル(北浜駅近くに現存)をさらに発展させたような建物は「都市建築の美の極致」とも評されました。

有機的な曲線の美しいフォルム、建物全体に通底する合理的で無駄のない計画、当時珍しかったガラスブロックなどの素材をつかった光の演出など、建築家の技術と美意識が随所から感じられる名建築です。
また、1933年に建てられた南館に加え、1966年には北館が旧館と一体となるように増築されていて、新旧の建物の融合とコントラストも見どころのひとつです。

大阪ガスビルディング

設計:安井武雄/安井武雄建築事務所(増築:佐野正一)
所在地:大阪府大阪市中央区平野町4-1-2
アクセス:淀屋橋駅より徒歩約4分
竣工:1933年(1966年増築)
備考:登録有形文化財、DOCOMOMO100選

16.船場ビルディング

船場ビルディング

船場ビルディングは大正時代の終わりの1925年(大正14年)に建てられたオフィス・店舗・住宅の複合建築で、現在もテナントビルとして現役で使われている建物です。
クールで知的な外観ですが、建物に一歩足を踏み入れると印象は全く変わり、中庭を中心としたもう一つの都市ともいえる世界に引き込まれます。
100年近く前の建物ですが、所々に見られる趣向を凝らした装飾、陰影によって立体的に浮かび上がってくる各部材、吹抜けからの光の変化によって微妙に変わる表情など、建築に込められた様々な工夫や仕掛けを現代でも堪能できる名建築です。

船場ビルディング
船場ビルディング

設計:村上徹一
所在地:大阪府大阪市中央区淡路町2-5-8
アクセス:本町駅、淀屋橋駅、堺筋本町駅、北浜駅より徒歩約7分
竣工:1925年
備考:登録有形文化財
公式HP:https://www.senba-building.com/

17.綿業会館

綿業会館

綿業会館(めんぎょうかいかん)は、日本綿業倶楽部の施設として1931年に建設された会館建築です。
設計を手掛けたのは大阪を中心に活躍した建築家の渡辺節が手掛け、設計当時渡辺節建築事務所に所属していた独立直前の村野藤吾も設計に携わったとされています。
建設された建物は大大阪を代表する議場としても利用され、リットン調査団をはじめ様々な国際会議や外交の場としても利用されてきました。
知的で抑制の効いた外観陰翳による表情豊かな装飾、部屋ごとに趣向の異なる内部のつくり込みなど、当時の大阪を代表する建築となっています。

綿業会館

設計:渡辺節/渡辺節建築事務所
所在地:大阪府大阪市中央区備後町2-5-8
アクセス:本町駅、堺筋本町駅より徒歩約5分
竣工:1931年
備考:重要文化財
公式HP:https://mengyo-club.jp/

18.W大阪

W大阪

W大阪は、御堂筋沿いに建つ積マリオット・インターナショナル運営の地上27階地下1階客室数337室のホテルです。
建物の外観は寡黙でありながら艶やかさも感じる漆黒のカーテンウォールとなっているのが特徴で、見る時間や角度によって表情が微妙に変化します。
高級感がありつつも重さはない、シックでありながら輝いているデザインがとてもユニークです。
また、内部は外観のイメージとは反転して明るく華やかなデザインとなっていて、建物内外のギャップが鮮やかなコントラストをつくりだしています。

W大阪

デザイン監修:安藤忠雄
設計:日建設計
内装設計:日建スペースデザイン+Concrete Architectural Associates BV
所在地:大阪府大阪市中央区南船場4-1-3
アクセス:心斎橋駅より徒歩約3分
竣工:2021年

19.オーガニックビル

オーガニックビル

オーガニックビルは、大阪名物の塩昆布で知られる小倉屋山本の本社ビルです。
地上9階地下1階の建物の壁面には、132個のポットが建築と一体的に取り付けられていて、南船場のちょっとした有名スポットになっています。
一見してキッチュでギョッとするデザインに見えますが、実際に見てみると派手さはありますが、独特の個性で大阪の街に馴染んで見えたことがとても印象的でした。
よく見てみるとポットの植栽が多種多様だったり、内部に垣間見れる精巧な内装など作り手と使い手双方の熱量が感じられる建物となっています。

オーガニックビル

設計:ガエターノ・ペッシェ
所在地:大阪府大阪市中央区南船場4-7-21
アクセス:本町駅より徒歩約5分、心斎橋駅より徒歩約3分
竣工:1993年

20.大丸心斎橋店本館

大丸心斎橋店

大丸心斎橋店本館は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計により1922年〜1933年にかけて建てられた老舗の百貨店で、心斎橋のランドマークにもなっている建物です。
現在の建物は2019年に建て替えられた地上11階地下3階建ての建物ですが、大丸心斎橋店の顔ともなっていた西側部分を保存し、そこからセットバックした位置に高層部分がつくられました。

外観は北西部分の水晶塔をアクセントにしたネオ・ゴシック様式の旧外壁部分と、旧外壁部分の装飾をモチーフにデザインされた高層部分が鮮やかなコントラストが映え、新旧が融合しお互いを引き立たせているのが素敵です。
内部も旧建物の復元や、旧建物の材料を再利用したデザインが随所に散りばめられていて、アーチ天井やステンドグラス、写真を元に復元されたシャンデリアなど見どころが満載です。

大丸心斎橋店
大丸心斎橋店

原設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
設計:日建設計+竹中工務店
所在地:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1
アクセス:心斎橋駅より徒歩約1分
竣工:1922年〜1933年、2019年(建替え)

21.ルイ・ヴィトン メゾン大阪御堂筋

ルイ・ヴィトン メゾン大阪御堂筋

ルイ・ヴィトン メゾン大阪御堂筋は、心斎橋の御堂筋沿いに建つ地上7階地下1階建てのルイ・ヴィトンの店舗です。
水の都大阪らしく、風を受けて前進する帆のようなデザインの外装は独特の軽やかさと柔らかさを身に纏っています。
10枚の帆はそれぞれサイズが異なっていて、白セラミックフリットガラスが立体的に立ち上がりつつ建物を包み込んでいるのが大きな特徴となっています。
ブランドの店舗としてフレキシブルな内部空間と軽やかなでシンボリックな表皮が結びついた心斎橋の新たなランドマークです。

ルイ・ヴィトン メゾン大阪御堂筋
ルイ・ヴィトン メゾン大阪御堂筋

設計:大成建設+ LOUIS VUITTON MALLETIER
外装デザイン:AS
内装デザイン:PETER MARINO ARCHITECT+エイチアンドエイ
所在地:大阪府大阪市中央区心斎橋2-8-16
アクセス:心斎橋駅より徒歩約3分
竣工:2019年

22.御堂筋ミナミビル

御堂筋ミナミビル

御堂筋ミナミビルは、御堂筋沿いに建つ地上11階地下3階建てのオフィスビルです。
建物のデザインは、ポストモダン建築の代表的な建築家であり、家具やプロダクトデザインでも知られるマイケル・グレイヴス氏が手がけています。
御堂筋ミナミビルは、グレイブスの日本での比較的初期の作品で規模も小さいですが、独特の造形や色彩感覚が発揮されています。
個性的な街並みが連なるミナミエリアともよくマッチしていて、街並みに変化と遊び心をもたらしています。

御堂筋ミナミビル
御堂筋ミナミビル

設計:マイケル・グレイブス+積水ハウス+赤松菅野建築設計事務所
所在地:大阪府大阪市中央区西心斎橋2-3-2
アクセス:なんば駅より徒歩約5分
竣工:1990年

23.ナンバヒップス

ナンバヒップス

ナンバヒップス(namBa HIPS)は、なんば駅近くの御堂筋沿いに建つ地上12階地下2階建ての複合レジャー・商業施設です。
中央がくり抜かれた独特の形の建物は、京都大学の教授を務め自身もキリンプラザ大阪をはじめとする作品を手がけてきた建築家の高松伸氏がデザインを行ないました。
当初は正面にフリーフォール「ヤバフォ」が設置され、なんばの駅前に絶叫がこだまする光景が見られましたが、事故やトラブルによってフリーホールは休止となりました。
バブル期の建築と思いきや、2007年に建てられたというのも驚きですが、現在は中央部分はフリークライミングのウォールが設置されていて、個性溢れるナンバの街並みの中でも一際目立っています。

設計:高松伸/高松伸建築設計事務所+創和設計
所在地:大阪府大阪市中央区難波1-8-16
アクセス:なんば駅より徒歩約2分
竣工:2007年

24.ホテルロイヤルクラシック大阪

最後に紹介するホテルロイヤルクラシック大阪は、大坂ミナミのランドマークともいえる大坂新歌舞伎座の建替えプロジェクト。
元々の新歌舞伎座は、先程紹介した梅田換気塔の設計者でもある建築家 村野藤吾氏がデザインした連続唐破風のデザインが特徴の名建築でしたが、建て替えに際しては建築家の隈研吾氏の手により元のデザインを踏襲した形で地上19階地下1階、高さ約85m客室150室のホテルに建て替えられました。

上層部のホテルはランダムに重層したアルミルーバーにより、雲のようなゆらぎと繊細さがデザインされていて、長らくミナミの街で愛されてきた新歌舞伎座を新たな形で継承しようとしています。
また、内部は現代アートが随所に散りばめられたギャラリーにもなっていて、100点以上のアートが楽しめたり、隈研吾氏得意の現代の和の空間をたっぷりと堪能できます。

設計:隈研吾/建築都市設計事務所+鹿島建設
所在地:大阪府中央区難波区4-3-3
アクセス:なんば駅より徒歩約1分
竣工:2020年
公式HP:https://hotel-royalclassic.jp/

いかがでしたでしょうか。
近代から現代まで、魅力満載の大阪建築。皆さんも機会があれば是非訪れてみて、その空間を体験してみて下さいね。

※記載している営業時間や金額は記事執筆時点のものです。変更となっている場合もありますので、訪れる際は公式HP等をご確認ください。

【読むだけで建築について詳しくなれるイチオシの漫画】

実際に一級建築士の資格を持つ人気R18漫画家が描く、唯一無二の建築漫画が話題になっています。
話ごとに建築のデザインはもちろん、法規や構造、施工や不動産に渡って幅広く扱っていて、建築好きなら毎回ワクワクしながら読めて、建築の知識も吸収できる超おススメ漫画です
Amazonで詳細が読めます

また、当ブログでも漫画のレポートと、漫画と舞台となった亀戸の建築巡りについて紹介していますので、是非併せてご覧ください。
関連記事
・建築本「一級建築士矩子の設計思考」がスゴい!話題の本格建築漫画をレポート

2025年4月17日には「一級建築士矩子の設計思考」第4巻が発売になりましたので、是非チェックしてみて下さいね。


建築学ランキング
にほんブログ村 美術ブログ 建築・建築物へにほんブログ村

↑建築系のブログランキング。よければクリックして応援してもらえると嬉しいです。
建築やデザイン好きな人は、他にも面白いブログや参考になるブログがいっぱいあるので是非見てみてください^^

■他にもこんな記事がおススメです
・ひぐらしガーデンがスゴい!建築も素敵なベーカリーを徹底レポート【東京日暮里】
・夢の団地!?川崎にある河原町団地を建築好きが徹底レポート【神奈川県川崎】
・建築巡りで参考にしたいおススメ本12選!関東編【建築マップ】

タイトルとURLをコピーしました