浅草で建築巡り!おススメの名建築15選を紹介

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今日は東京の浅草周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築についてレポートしたいと思います。
伝統的な古建築から最新の現代建築まで様々な建築が点在する浅草。いったいどんな建築と出会ったのか、早速紹介していきたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・浅草での建築巡りを写真と文字でレポート
・浅草の著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・浅草の建築の見どころや注目ポイントを解説

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1.東武鉄道 浅草駅ビル(久野節)

東武鉄道 浅草駅ビル
完成当時の姿に戻された現在の外観
東武鉄道 浅草駅ビル
昭和後期に改修されたアルミルーバーの外観

まず初めに訪れた東武鉄道浅草駅ビル(旧東武鉄道浅草雷門駅ビル)は1931年に建てられた関東初の百貨店併設の駅ビルです。
昭和後半に行われた改修工事によって永らくアルミルーバーで覆われた外観で親しまれていましたが、2012年の大改修によって完成当初のネオ・ルネサンス様式のデザインに戻されました。

復活した時計塔をはじめシンボリックな南側の外観も荘厳ですが、列車が駅ビルの中に吸い込まれている北側も見逃せません。

東武鉄道 浅草駅ビル

設計:久野節/久野建築設計事務所(改修:清水建設)
所在地:東京都台東区花川戸1-4-1
アクセス:東武伊勢崎線浅草駅直結
竣工:1931年(2012年改修)
備考:第24回BELCA賞ベストリフォーム部門

2.東京メトロ浅草駅4番出口(今井兼次)

東京メトロ浅草駅4番出口

浅草を訪れたら見逃せないのが東京メトロ浅草駅4番出口です。
一見してややキッチュにも見えるアイコニックな出入り口は、何と今から100年近く前の1927年に建てられたもの。
この建築を手掛けた今井兼次はこの出入り口だけでなく上野から浅草に続く4つの駅のデザインを手掛けていますが、現存する建築はだいぶ少なくなっています。

東京メトロ浅草駅4番出口

反りの大きな堂々とした屋根の他、「地下鉄出入口」の文字をアレンジした丸形の透かし装飾など小さいながら見どころは満載。
少し前に大規模な補修がされて、建設当初の鮮やかな朱色の外観が復活。まだまだ現役で浅草の隠れた名所となっているのもうれしい限りです。

東京メトロ浅草駅4番出口

設計:今井兼次
所在地:東京都台東区雷門2-20
アクセス:東京メトロ浅草駅直結
竣工:1927年

3.神谷バー(清水組)

神谷バー

神谷バーは今から約100年前に建てられた浅草のランドマークともいえる商業建築。
神谷バーと言えば明治15年に創業者神谷傳兵衛氏が生み出したカクテルである電気ブランが有名ですが、建物自体も大正ロマンの雰囲気を感じるお洒落で遊び心溢れる建築です。

垂直方向の伸びやかな雰囲気を柔らかくまとめている丸窓や、細かく色を使い分けたタイルなど細かいデザイン上の配所や見どころも満載の名建築です。

神谷バー
神谷バー

設計:清水組
所在地:東京都台東区浅草1-1-1
アクセス:浅草駅より徒歩約1分
竣工:1921年
備考:国登録有形文化財
営業時間:11:30~22:00
定休日:火曜
公式HP:http://www.kamiya-bar.com/

4.浅草文化観光センター(隈研吾)

浅草文化観光センター

浅草文化観光センターは雷門の目の前に建つ地上8階地下1階の観光センターです。
交差点角地の約300㎡の小さな敷地に観光案内所や多目的ホール、会議室、展示室、展望テラスが積層され、平屋の木造住宅が積み重ねられていて、建物の設計は隈研吾氏によるもの。
平屋の家屋が積み木のように積み重なったデザインには、隈研吾氏が長年キーワードにしてきた屋根というテーマがよく表現されています。

浅草文化観光センター
浅草文化観光センター

積み重なった屋根の下では閉じながら開く、開きながら閉じるといった町屋をはじめとする日本古来の建築を彷彿させる建築手法が巧みに取り入れられています。
用途も観光センターなので、まずは内部も合わせてこちらの建築を見学して、その後は浅草の街に繰り出してみるのもおススメです。
詳細記事
・隈研吾氏が設計した浅草文化観光センターに初潜入してきた【東京浅草】

設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
所在地:東京都台東区雷門2-18-9
アクセス:浅草駅より徒歩約1分
施工:2012年

5.ホテル雷門(竹山聖)

ホテル雷門

ホテル雷門は2019年に建て替えられた地上7階建て全13室のホテルです。
外からはスタイリッシュでシンプルな建物に見えますが、ロビーや客室に設けられた水平窓や正形窓からは浅草の各風景がピクチャーウィンドウのように切り取られるようデザインされていたりと建築としての見どころは満載。

戦後間もなく創業された浅草の老舗旅館が運営する建物だけあって、現代的な装いの中の随所に和のデザインが埋め込まれているのも注目ポイントです。

ホテル雷門

設計:竹山聖/設計組織アモルフ
所在地:東京都台東区浅草1-18-2
アクセス:浅草駅より徒歩約3分
竣工:2019年
公式HP:http://www.kaminarimon.co.jp/

6.浅草仲見世(東京市)

仲見世

浅草仲見世は浅草寺に至る参道で、菓子や玩具、衣類、土産物等を販売する仲見世は、江戸時代初期〜中期につくられた日本で最も古い商店街の一つともいわれます。
現在の仲見世は1923年の関東大震災の2年後の1925年に建てられた鉄筋コンクリート造の建物で、朱塗りの建物が浅草寺に向かって連なる風景は浅草を代表する景観となっています。

仲見世
浅草寺_仲見世

設計:東京市
所在地:東京都台東区浅草1
アクセス:浅草駅より徒歩約5分
竣工:1925年

7.浅草寺

浅草の代名詞ともいえる浅草寺は、初詣の参拝客数が寺院としては東京一の約285万人を誇る大寺院です。
建築好きとしても見どころが多い寺院ですが、まず注目したいのは川崎大師の伽藍の設計者としても知られる建築史家 大岡實氏が設計した本堂です。

浅草寺

大岡氏は法隆寺や国立博物館など数々の文化財建築の保存工事においても中心的な役割を担ってきた人物でしたが、1949年に起きた法隆寺火災事件の監督責任者として文部省を追われてしまいます。
元々本堂の設計は大岡の上司であった伊東忠太氏が行う予定でしたが、高齢であるという理由から辞退して、文部省を辞して失意の中にある門下の大岡氏が紹介されました。

新本堂の設計に当たっては焼失した旧本堂の外観の復元を主眼に置きつつ、従来の木造ではなく、鉄筋コンクリート造によって建設されました。
これには「火災によって貴重な文化財が一瞬にして灰に帰することはあってはならない」という大岡氏の強い意志と、伝統的な社寺建築をこれからの時代の新しい工法でいかに受け継ぐかという挑戦があったのだと思います。

浅草寺

浅草寺は本堂の他にも1924年に建てられた仲見世や、1973年に再建された五重塔、約400年前に建てられた二天門など見どころが満載です。

設計:大岡實/大岡實建築研究所(本堂)
所在地:東京都台東区浅草2-3-1
アクセス:浅草駅徒歩約5分
竣工:1618年(二天門)、1958年(本堂)、1960年(雷門)、1973年(五重塔/再建)
公式HP:https://www.senso-ji.jp/

8.浅草神社

浅草神社は浅草寺のすぐ隣にある神社で、浅草寺の起源ともなった三人を祀ったのがその始まりとされています。
三社権現社とも言われる歴史ある神社の建物は、江戸時代初期の徳川家光の時代に建てられたもので、浅草寺周辺の中でもひと際古い建物となっています。
朱色の拝殿も迫力と深みがありますが、鳥居も明治時代の1885年に建てられたものなので、参拝の際は併せてみてみるのがおススメです。

所在地:東京都台東区浅草2-3-1
アクセス:浅草駅徒歩約5分
竣工:1649年
備考:重要文化財

9.東京消防庁 日本堤消防署二天門出張所(難波和彦+界工作舎)

東京消防庁 日本堤消防署二天門出張所は、浅草寺の二天門を出てすぐの所に建つ消防署の出張所です。
工業製品を組み合わせながら環境に溶け込むようなデザインが目指されているのが特徴で、浅草寺から見ると見事に風景に溶け込んでいます。
絶妙な透け感で建物の圧迫感をなくすルーバー状の立面や、工業製品故の華奢で軽量な部材の持つ軽やかさなども、これまでの消防署のイメージを覆す素敵なデザインです。

設計:難波和彦+界工作舎
所在地:東京都台東区浅草2-35-9
アクセス:浅草駅より徒歩約5分
竣工:2006年

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