宇都宮駅周辺で建築巡り!おススメの名建築20選を紹介

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13.栃木県議会庁舎(大高正人)※現存せず

栃木県議会庁舎

栃木県議会庁舎は建築家 大高正人氏による戦後モダニズム建築の傑作ともいえる庁舎建築です。
日本の建築史の中で初めて世界に影響を与えたといわれる「メタボリズム運動」を代表する建築でもあり、メインの十字柱と梁からなる構造体のフレームの中に、変化可能なサブフレームが取り付く構成はメタボリズム(新陳代謝)の思想を見事に体現しています。
当時珍しかったプレキャスト・コンクリート(工業で予めつくっておいたコンクリート)を使って、組換え可能な日本の木造建築のような建築を提案しているのもとてもユニークです。当時の建築家たちは世界の建築史が書き変わっていくことを実感していたのではないでしょうか。
残念ながら老朽化や運用上の問題から解体が決定され、現在は広場になっています。

栃木県議会庁舎

設計:大高正人
所在地:栃木県宇都宮市塙田町1-1-20
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約10分
竣工:1969年
備考:現存せず

14.栃木県立図書館(栃木県立図書館設計研究会)

栃木県立図書館

栃木県立図書館は、栃木県庁の東側の八幡山に続く傾斜地に建てられた図書館です。
白い外観にボリュームが立体的に積み重ねられていて、山の木々によくマッチしています。
開口部や庇も実に造形的で、中にある本への光の影響と室内環境を考慮しつつ魅力的な外観をつくりだしています。
街装飾が真っ白なだけにこのでっ込み引っ込みによる壁の陰影はとても印象的でした。
ちなみにスタジオジブリの「耳をすませば」の図書館のモデルのひとつとなったのは、実はこちらの栃木県立図書館だったりします。

設計:栃木県立図書館設計研究会
所在地:栃木県宇都宮市塙田1-3-23
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約15分
竣工:1971年

15.栃木県美術館(川崎清+建築研究協会)

栃木県美術館

栃木県美術館は宇都宮駅からしばらく歩いたところにある美術館で、当時としては珍しかった近現代美術館として建築されました。
設計を行った川崎清氏といえば大阪万博の日本万国博美術館など美術館建築設計でも知られています。
開かれた美術館をテーマに、ガラスやコンクリートでつくられた美術館の中に敷地や周辺環境と繋がる仕掛けがいくつも見られて、とても気持ちのいい美術館になっています。

栃木県美術館
栃木県美術館

設計:川崎清+建築研究協会(1期)、環境建築研究所(2期)
所在地:栃木県宇都宮市桜4-2-7
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約30分、バス5分
竣工:1972年(1期)、1981年(2期)

16.栃木県自治研修所(菊竹清訓)

栃木県自治研修所

栃木県自治研修所は、現在は研修館と名前を変える県の研修施設です。
建物の設計は菊竹清訓氏が行っていて、今は取り壊されてしまった大高正人氏の栃木県議会庁舎と総合文化センターと合わせて宇都宮の3大建築パワースポットでもありました。
北側のエントランス側はかなりのっぺりした外観なのですが、湾曲する大庇がとても際立って見えます。
高低差のかなりある敷地に建てられているので、裏手に回るとエントランス部分が地上に出てきたごく一部であったことに驚きます。
外部がのっぺりしている分、中に入ると吹き抜けや南面の開口からの豊かな光や空間の広がりが際立つようになっているのも注目ポイントの建築です。

栃木県自治研修所

設計:菊竹清訓/菊竹清訓建築設計事務所
所在地:栃木県宇都宮市塙田町1-1
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約12分
竣工:1979年

17.栃木県総合文化センター(前川建築設計事務所+MIDO同人)

栃木県総合文化センター

栃木県総合文化センターは、宇都宮市役所跡地につくられたホール、ギャラリー、会議室などからなる複合文化施設です。
列柱で囲まれたエントランスの外部空間は圧巻で引き込まれるように建物のほうに吸い込まれる感覚を覚えます。
権威性をなくしたエントランスや自然の延長線上につくられた公共空間は、東京文化会館などで実践してきた前川建築の集大成ともいえる建築です。前川國男の遺作ともいえる建築なので、建築好きは必見のスポットとなっています。

栃木県総合文化センター

設計:前川建築設計事務所+MIDO同人
所在地:栃木県宇都宮市本町1-1
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約7分
竣工:1991年

18.慈光寺赤門(安藤英夫)

慈光寺赤門

慈光寺は、栃木県庁舎の東側にある浄土宗の寺院です。
この赤門はもともとは1778年に建築されされ、第二次世界大戦の空襲で焼失していましたが、開山500年事業として2008年に再建されました。
宇都宮城の鬼門の方角に位置しているのですが、前面の赤門通りからアクセスすると手前の建物で半分だけ朱色の建物が見えるのも面白くて街の変遷を感じます。
ちなみに山門の先にある「赤門の桜」と呼ばれるヒガン桜は樹齢150年を超えていて、宇都宮で最初に開花する桜としても知られているそうです。

慈光寺赤門

設計:安藤英夫
所在地:栃木県宇都宮市塙田1-3
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約10分
竣工:2008年

19.栃木県庁舎(日本設計)

栃木県庁舎

栃木県庁舎は、1990年代からはじまった庁舎の整備事業の集大成ともいえる地上15階の庁舎です。
前面に大きな広場をとりながら、建物は最も効率的な整形の高層建築となっていて、現代の庁舎らしい整ったデザインが特徴です。
様々な理由で取り壊しは仕方がない部分は理解できつつも、旧庁舎の一部を敷地の隅に移築してオフィスビルのような庁舎を建てるのはどうしても少し残念に感じてしまいます。
行政としてはこれが宇都宮や中心市街地の「顔」ということだと思いますが、今後この建築がどのように地域の人に愛されていくのか注目です。

栃木県庁舎

設計:日本設計
所在地:栃木県宇都宮市塙田町1-1
アクセス:東武宇都宮駅より徒歩約12分
竣工:2007年

20.大谷資料館

大谷資料館

最後に紹介する大谷資料館は、宇都宮市大谷町にある採石場跡を活用した巨大な地下資料館です。
大谷石といえば、軽くて火に強く、その独特の風合いから建築材としても使われ、F.L.ライトが惚れ込んで旧帝国ホテルで使用したことでも知られる建築材です。
採石によってできた深さ約30m、20000㎡にも及ぶ地下空間では、神殿のような荘厳さと美しさを体感することができます。

大谷資料館

これまで紹介してきた建築は誰かの手によって意図されたデザインとなっている建築でしたが、ここ大谷資料館ではそうした設計者の意図とは切り離された圧倒的な素材感と壮大な空間となっていて、建築のもつ根源的な力を感じることができます。
コンサートや映画のロケ、アートイベントや結婚式などで使われ、様々に活用されている注目のスポットです。

大谷資料館

詳細記事
・宇都宮「大谷資料館」地下神殿のような巨大な採掘場跡建築をレポート

所在地:栃木県宇都宮市大谷町909
アクセス:宇都宮駅よりバスで約30分
開館時間:
 4月~11月 9:00~17:00
 12月~3月 9:30~16:30
休館日:
 4月~11月無休
 12月~3月毎週火曜、年末年始
入館料:大人 800円
公式HP:http://www.oya909.co.jp/

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いかがでしたでしょうか。
宇都宮駅周辺は近代現代ともに是非見ておきたい名建築が集う、正に建築パワースポットともいえる場所でした。
餃子食べ歩きもいいですが、食前・食後の運動も兼ねて合わせて建築もトリップしてみると新しい発見があっておススメですよ!


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