青森県「十和田市現代美術館」でアートと建築を満喫

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こんにちは。建築好きのやま菜です。
今日は青森県の注目スポットである十和田市現代美術館を見学してきましたので、建築好きの視点からその魅力やポイントをレポートしたいと思います。
十和田市現代美術館と言えば建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を受賞した建築家 西沢立衛氏がデザインした名建築ですが、建築・アート・街づくりが一体となった美術空間は建築好きでなくても大満足できる青森のアートパワースポットでもあります。

ちなみに青森市の建築巡りスポットは前回の記事でも紹介していますので、これから青森を訪れようと思っている方は合わせて参考にしてもらえると嬉しいです。
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【こんな人におすすめ!】
・青森県で訪れるのにぴったりの名建築を知りたい
・十和田市現代美術館の建築の見どころや、注目ポイントについて知りたい
・建築に興味があって、有名建築家の作品を詳しく知りたい

では早速見ていきましょう!

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1.十和田市現代美術館って?

十和田市現代美術館は、青森県十和田市のシンボルロードである官庁街通り沿いに建てられた現代美術館です。
十和田市では省庁再編とそれに伴う合同庁舎の整備によって、シンボルロードである官庁街通りに多くの空き地が見られるようになっていました。
この空き地を利用して街全体を美術館に喩えたまちづくりプロジェクト「Arts Towada」が始まったのが2010年、十和田市現代美術館はその中核施設として2008年にオープンしました。

建物の設計を行ったのは建築家ユニットSANAAを主宰する西沢立衛氏です。
西沢立衛氏は通りの角地である敷地に独立した建物を分散配置し、それらの美術室をガラスの廊下で繋ぐことで街と一体となった美術館を実現しました。
十和田市現代美術館は開館後わずか4日で入館者1万人を突破し、2018年には累計総入館者数150万人を超える日本有数のアートスポットとして全国から注目される美術館となりました。

2.早速突入!まさに街に開かれたアート空間に注目!

早速八戸駅からバスに乗って美術館に向かいます。駅前のロータリーからバスに乗り、約40分ほどで美術館に到着。

十和田市現代美術館は角地に建てっていることもあり、到着間際には只ならぬ雰囲気を醸し出している巨大なボックスが目に飛び込んできます。
ちなみに美術館は市内の中心地にあることと、この10年間でアート・観光スポットとして認知されていることもあって迷うことなくアクセスできます。

この美術館の最大の特徴は敷地内に分散配置されたボックス状の展示空間です。
この美術館では通常見られるような1つの大きなボリュームの美術館とは違って、展示室間の広場空間もそのまま野外展示スペースとして街に開かれています。
通常の美術館が1つの大きなボリュームの内部に展示空間を持ってきているのと比べると、この美術館の特殊性がよく分かりますね。

建物の内外の展示物は通りからも鑑賞できるようになっているので、官庁通りを歩いているだけで、街がそのまま美術間になったような感覚を体験できるのがとにかく新鮮で面白いです。
また、外から外部展示や建物内のアートを堪能するだけではなく、建物内から見ても街と一体となったように感じられるのも特色の一つです。

通常の美術館では展示品を日光などの外部環境から守るためにも内部空間を閉ざしていますが、十和田市現代美術館は現代美術という比較的外部環境の影響を受けにくい(受けることを前提としている)展示品を収蔵することからこのような開放的で街と一体となるような美術館が実現しています。
こちらのカフェ空間では美術巡りの合間の一休みのほか、イベントスペースにもなっていて街と市民に開かれているのも特徴です。
こんな美術館が自分の住んでいる街にあったら本当に素敵ですね!

3.1つ1つのハコが独立したアートスペースになっている

十和田市現代美術館の展示スペースは大小さまざまなハコ型の空間として敷地内に分散して配置されています。
ハコの大きさは2階建て分はあろうかという大きなボックスから、数人しか入れないような小さなボックスまで様々で、その大きさに合わせたアートを体感できます。

上の写真は作品はイギリスを代表する芸術家ポール・モリソンによる壁画ですが、展示スペースとなる建築はそれ自体がアート作品の一部にもなっています。
十和田市現代美術館を巡っていると、どの展示も建物や空間と一体となっていて、アートと建築の境目や街と建築の境目などその境界が非常に曖昧になっています。

この独立配置されたアートスペースは屋上から見るとその構成がよく分かりますが、適度に分散されて配置されていることで街の風景から連続するように美術館が位置付けられているのがよく分かります。

点在するハコはまさに大小様々。各展示室の間は広場であったり駐車場だったり四方八方を余すところなく活用されています。
正面性がない建物になっているのポイントで、どこからでも自然とこの美術館に繋がることができます。

5.分散配置されたハコを繋ぐガラスの廊下に注目!

分散配置された各展示室はガラスの回廊によって繋がれています。
SANAAの建築と言えば透明なガラスの壁によって建物内と建物外の境界があいまいな空間が特徴的ですが、十和田市現代美術館でもその真骨頂が味わえます。

建物の中にいるというよりは街と広場の延長のような空間が目指されていて、その透明感はさすが世界のSANAAといった感じです。
また、建物が適度に離されながら配置されていることで、このガラスの空間はとにかく明るくて開放的です。美術館でここまでの開放感を味わえる建築は全国でも有数といってよいでしょう。

街の延長としてふらっと紛れ込んだかのような空間体験ができるのは、新しい美術館体験としてとても印象的でした。

6.建物中に隠れるアートを見つけるのも楽しい美術館!

十和田市現代美術館のアート作品はハコ型の展示空間の内部だけでなく、いろいろなところにアート作品が紛れています。

こちらの「フライングマン・アンド・ハンター」2つの建物の間にある谷間空間に設置された彫刻作品です。
気にしないと通り過ぎてしまうような意外な場所や、空を見上げた時に初めて発見できるような作品もあるので、アート作品を探しながら散策するのも面白いです。

足元や壁面などちょっとしたところにもアートが隠れているので、歩いているだけで驚きと発見の連続です。
まさにアートは特別なものではなくて、日常の中のちょっとしたところにも潜んでいるのだと教えてくれるような美術館でした。
現代美術館という特性と、建築・街づくりが一体となることによって生まれる美術館は建築好きでなくとも大満足の体験ができる超絶おすすめスポットですので、青森を訪れる際はぜひトリップしてみてください。

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十和田市現代美術館
設計:西沢立衛建築設計事務所
所在地:青森県十和田市西二番町10-9
アクセス:八戸駅からバス約40分
竣工:2008年
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜(祝日の場合はその翌日)
公式HP:https://towadaartcenter.com/

※開館時間などは記事執筆時点のものなので、訪れる際は公式HP等をご確認ください


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