東京体育館ってどんな建築?大地に顔を出した宇宙船建築を突撃レポート【東京千駄ヶ谷】

東京建築巡り
今回トリップする建築はこちら。
【東京千駄ヶ谷】東京体育館1 
千駄ヶ谷駅駅を降りるとすぐ目に入ってくる東京体育館です。
東京体育館は直径約120mのメインアリーナ、サブアリーナ、トラック、プール等からなる複合施設です。
建築の設計を行ったのは代官山のヒルサイドテラスなどの設計者として世界的にも知られる建築家 槇文彦氏です。
【東京千駄ヶ谷】東京体育館4

宇宙船のような外観が特徴的なこの建物ですが、自然豊かな明治神宮外苑の一端にあることから、アリーナ部分を地下に埋めることで高さを抑えています。

側面から裏手に回っていくと建物の大部分が地面の下に収められているのが分かります。
敷地内にはメインのアリーナの他、サブアリーナやプールといった機能が点在していますが、地上部分では回遊できる人工地盤の広場が各建物を繋いでいます。

人工地盤の大地を歩いていると、地盤の「切れ目」から地下の建物が垣間見えます。
建物を ぐるりと回っていると、いろいろな所にガラスブロックによる光窓が配置されているのに気付くのですが、これらのガラスブロックから柔らかな光を地下空間の内部に取り込んでいるのがわかります。

これらの光窓や設備上必要な要素はバランスが取れた絶妙なプロポーションと間隔で配置されています。そこに確かに存在しているのに不思議と圧迫感はなく、逆に豊かな景観もたらしているように感じます。
こういった人工物は最近の建築だと安易に木のルーバーなんかにしたものをよく見かけるのですが、この建築ではガラスやコンクリートをふんだんに使っているにもかかわらず優しくて美しいです。

立方体、三角錐、円形のアリーナなどの造形が、人工地盤から顔を出しています。
各建物をつなぐ広場は場所によって緩やかな高低差で仕切られているのですが、高さの違いで空間を仕切るという手法はヒルサイドテラスでも度々用いられた槇文彦氏の建築の特徴でもあります。

この起伏は自然に空間を仕切りながら敷地内に豊かな回遊空間をつくっているので、建物周辺を歩くのが本当に楽しいです。
上の写真の向こうに少し見えるのは同じ槇文彦氏設計の津田ホールです。こちらも東京体育館と同じく槇文彦氏の設計した建築ですので、訪れた際は合わせて見ておきたいですね。
【追記】
津田ホールは残念ながら2018年11月に解体され、現在はなくなってしまいました。

内部に入ってみるとちょっとした驚きもあります。
キールアーチで支えられた大屋根の屋内は外からは想像できない空間の広がりがあります。
外からは想像できないような内部空間の大きさは何度行っても驚いてしまいますね。

いかがでしたでしょうか。
見どころいっぱいの東京体育館は千駄ヶ谷駅からすぐ近ということもあり簡単に訪れることができる建築です。千駄ヶ谷に行く機会がありましたら、待ち合わせやちょっとした用事の合間でも十分見学できますので、ふらっと寄ってみてはいかがでしょうか。

■まとめ
・建物の大部分を地下に埋めることで圧迫感を減らしつつ、上部を人工地盤で繋いで回遊性を持たせていることに注目!
・周辺環境と建物に合わせて高低差のある外構に注目!高さの違いで空間を仕切ったり奥行きを持たせたりする槇文彦氏の建築の凄さが垣間見れる

■建築情報
名称:東京体育館
設計:槇文彦(槇総合計画事務所)
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-17-1
最寄り駅:千駄ヶ谷駅徒歩1分
竣工:1990年


↑合わせて読みたい槇 文彦 著「新国立競技場、何が問題か: オリンピックの17日間と神宮の杜の100年」もチェック!(Amazonでチェック!)


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