今日は東京押上にあるすみだ水族館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
商業施設の中につくられた都内最新の都市型水族館であるすみだ水族館、一体どやをな建築だったのか、たっぷりと紹介していきたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約5000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・すみだ水族館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・すみだ水族館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・すみだ水族館の建築的な見どころや注目ポイント
1.スカイツリーのスグ足元!都内最駅近の都市型水族館がスゴい
今回紹介するのは2012 年に東京スカイツリータウンにオープンしたすみだ水族館です。
すみだ水族館が入るのは東京スカイツリーのすぐ足元に建つ東京スカイツリータウン。
都内の都市型水族館といえば品川のアクアパーク品川や、池袋のサンシャイン水族館が有名ですが、すみだ水族館を訪れるのは今回がはじめて。
東京スカイツリー・すみだ水族館は竣工からもうすぐ10年が経ちますが、せっかく東京に住んでいるので行けるときに行っておこう!ということで今回初体験してきました。
すみだ水族館の特徴は何と言っても都心の商業施設の一部にはいるビルトイン型の水族館であるということ。
押上駅を出てそのまま東京スカイツリータウンのデッキを5分ほど歩けば到着するアクセスの良さ。
私は開園時間の5分ほど前に行ったのですが、既に20名ほどが並んでいました。
チケットは事前に公式HPから予約していたので、開園してスグに園内に入場できました。
チケットはエントランス脇のチケットカウンターで当日購入できますが、スマホからもスグに予約できるので、予め予約しておくのがオススメです。
2.早速館内へ!非日常の海の世界にトリップするしかけに注目!
すみだ水族館はスカイツリータウンの5階と6階に入る、いわばビルトイン型の水族館。
約7000㎡程のコンパクトな水族館ですが、吹抜けや水槽上の散策路などを駆使して都市型水族館ならではの楽しみがいっぱいの水族館でした。
5階のエントランスホールを抜けるとまずは、写真の階段を登って6階に移動します。
この階段には巨大なデジタルスクリーンとプロジェクションマッピングの映像が投影されていて、訪れた人の気持ちを日常の世界から海の生物のいる非日常の世界へ切り替えてくれます。
すみだ水族館は写真のように全体的に照明がかなり抑えめにデザインされているのが特徴。
都心のショッピングモールなどの商業施設に隣接する水族館だからこそ、この落ち着いた照明と静かな空間がより一層別世界観を演出してくれます。
6階にあがってまず見えてくるのが、自然の生態系を1つの水槽に凝縮した自然水景です。
まるで美術館の絵画を見ているようですが、その内容は実際の海の中にある生きた生態系や生き物そのものであり、その美しさや不思議さを鑑賞できるというのがとても面白いです。
続いて見えてくるのがクラゲの鑑賞エリア。
すみだ水族館のクラゲ展示はこのビッグシャーレと呼ばれる巨大な水槽が目玉の一つとなっていて、見る人を幻想的な海の世界へと誘ってくれます。
3.メインエリアが面白い!コンパクトで立体的な水族館を満喫
クラゲエリアを進むと見えてくるのが2層吹抜けを利用したメインエリアです。
ここからのすみだ水族館は、特定の順路があるわけではなく複数のアプローチから建物内を好きに回遊できるのが特徴です。
手前に見える小笠原大水槽は5階〜6階を突き抜ける巨大水槽。
東京で唯一の世界自然遺産である小笠原諸島の海の世界が味わえます。
その奥に見えるサンゴ礁の水槽は360℃どの角度からも見れるサンゴ礁の水槽。
まるでキューブ状にした海の一部をテレポーテーションしてきたような展示は一種のアートのようでもあります。
すみだ水族館のデザインには建築デザインを手掛けた大成建設を中心として、サインデザインを手掛けた廣村デザイン事務所、照明デザインを ICE都市環境研究所など複数のプロフェッショナルが協働することでとてもレベルの高いデザインが実現しているのが特徴です。
また小笠原大水槽の裏側にあるアクアスコープや、下からオットセイの住む水槽を覗けるオットセイトンネルなど、コンパクトな敷地条件を上手く活用した工夫溢れる展示もとても面白かったです。
ちなみにすみだ水族館の海水は、関東で初めての人工海水を使用しているそう。
以前池袋のサンシャイン水族館を訪れた際に、水族館で使用する海水を船とトラックで運んでいるということを知ってとても驚きましたが、すみだ水族館では人工海水を使う事で水質の安定化や運搬時の環境負荷低減を図っているそうです。
吹き抜けの下に見えるのは飼育設備や餌の準備を間近で見れるアクアベースと、国内最大級の屋内開放型水槽。
先程すみだ水族館では特定の順路がなく自由に回遊できるという話をしましたが、この吹抜けがあることで自分が今どこにいるのか、次にどこに行こうかを迷わずに把握できることは隠れた注目ポイントです。
また、アクアベースはあえて通常バックヤードの中に隠す施設を表に出すことで、水族館と来場者とがより距離の近いコミュニケーションを行いながら限られたスペースの有効活用にもなっています。
屋内開放型水槽は、水槽の上の散策路を通って様々な角度からオットセイやペンギンを眺めることができます。
またこの散策路は角度だけではなく高さも徐々に変化していくのも特徴。
上から見ていたペンギンが段々と同じ目線になり、気づいたら下からペンギンのお腹を見ていた、なんて体験ができます。
5階に降りるとすみだ水族館のペンギン相関図パネルがありました。
こんなに沢山のペンギンが、こんなにたくさんの関係性を持っているのだと驚きます。
そしてこの相関図をつくった人は、つくるのが楽しかっただろうな〜などとも想像してちょっとニヤけてしまいます。
東京大水槽は館内全体の水量の約半分でもある約350tもある巨大水槽。
4tのトラック100台近くとはちょっと想像するだけでも恐ろしい重量ですが、この大水槽を含めてすみだ水族館のすべて水槽は後々撤去できるように建物躯体から縁を切っているというからさらに驚きです。
すみだ水族館のすぐ下には商業施設が入っているということもあって、維持管理や漏水対策には何重もの工夫が積み重ねられているのです。
4.ペンギンカフェから万華鏡トンネルまで館内を満喫
館内の散策に疲れたら6階にあるペンギンカフェがオススメです。
ペンギンカフェは海の生物にちなんだドリンクや軽食などの様々なメニューが楽しめるカフェ。
今回私が頂いたのはペンギンカフェの人気メニューであるすいすいドルチェ(450円)
ペンギンのマシュマロがかわいいドルチェは思わず写真を撮りたくなってしまいます。
ちなみにアイスは小笠原塩バニラを使用しているそうで、ちょっとした休憩にはピッタリでした。
ひと休憩した後は、まだ廻っていたいエリアを散策しつつ、気になった展示を再度鑑賞。
こちらの万華鏡トンネルは5階と6階を繋ぐスロープを使ったトンネルでとても幻想的でした。
順路が決まっていないので、色々な通路を通って館内を散策するのですが、それぞれのルートに工夫や見どころがあるのが素敵です。
こちらの江戸リウムは今ではすっかり定番となった金魚の展示エリア。
スカイツリータウンのある押上は浅草などにもほど近い下町エリアとしても知られていますが、そんな押上らしさも感じる素敵な展示でした。
こちらは出口付近にある水族館ガチャですが、デザインのクオリティはかなり高めで魅力的です。
最後にミュージアムショップもたっぷり堪能してみて、はじめてのすみだ水族館巡りは大満足で終えることができました。
広さこそ限られていますが、想像以上に見どころ満載で、様々な工夫とこだわりに溢れたすみだ水族館。みなさんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。
【見逃し厳禁!東京ホテル建築総まとめ】
東京で泊まりたい、建築が素敵なホテル・旅館についてのまとめも書いてます。
すみだ水族館
建築設計: 大成建設
サインデザイン:廣村デザイン事務所
照明: ICE都市環境研究所
所在地:東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリータウン・ソラマチ 5F・6F
アクセス:押上駅より徒歩約5分
竣工:2012年
営業時間:
平日 10:00~20:00
土曜、日曜、祝日 9:00~21:00
入館料:
大人 2500円
高校生 1800円
中・小学生 1200円
幼児(3歳以上) 800円
備考:2015年度グッドデザイン賞
公式HP:https://www.sumida-aquarium.com
※記載している営業時間や金額は記事執筆時点のものです。変更となっている場合もありますので、訪れる際は公式HP等をご確認ください。
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