ガンダム建築!青山製図専門学校一号館がスゴい【東京渋谷】

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今回紹介する建築は「青山製図専門学校一号館」です。
【渋谷】青山製図専門学校一号館1

青山製図専門学校一号館は渋谷駅徒歩10分くらいの狭い路地の先に強烈なインパクトともにある通称「ガンダムビル」は建築・インテリア系の専門学校です。
設計は前回紹介した渡辺誠氏によるもので、竣工したのは1990年です。
この建築の国際コンペが行われた1980代後半といえばバルブ経済の真っただ中。ポストモダンと呼ばれる潮流が建築と都市の新しい可能性として注目されていました。

注目されていたというよりは、近代建築のシンプルで無国籍的な建築に対するアンチテーゼとしての建築が、人々の高まるテンションと溢れ出る資金によって次々と実現していったというほうが近いかもしれません。
そんな中、この青山製図専門学校が面白いのは、単なる装飾ではなく本来必要とされている機能が栄養素を与えられて「成長」しているかのように見えることです。
【渋谷】青山製図専門学校一号館3
例えば、赤いポールは避雷針の役目を負っていますが、最低限の避雷針の形状を守った上で避雷針自身がぐんぐんと成長したかのような形に見えます。
そうやって個々のパーツが本来必要とされている形状を原点として勝手に進化していき、一定の所ではい、ストップ!!としたのがこの作品です。
そう考えると、単なる派手で無意味な装飾とは正反対の、複雑でカオスティック中にある生物的な意思や方向性を感じます。

【渋谷】青山製図専門学校一号館2

機能を満たした上での進化や成長というキーワードは、21世紀に入ってから飯田橋駅(同じ渡辺誠氏設計)をはじめ数々の建築でより高度な形で実現することとなります。
この青山製図専門学校はそんな設計者の出発点が垣間見れる作品として、とても貴重で面白い作品です。

バブルを経験していない常に右肩下がりの経済しか知らない若い世代からすると、このような一見無駄なものや余剰な様なものが許容されていた建築を見るととても羨ましく思います。
経済の変化のスピードよりも建築はずっと長く残るものです。今では絶対に生み出されないであろうこの建築、機会があれば是非訪れてみてください

↑渡辺誠さんの名著「建築は、柔らかい科学に近づく」
タイトルだけでワクワクします。気になる人はリンクから詳細を見てみて下さい。

■まとめ
・近代建築対するアンチテーゼと、バブルという時代が生み出した奇跡的建築
・本来必要とされている機能を「原点」にパーツが進化してできた形態
・後の渡辺誠氏の建築の思考の原点が詰まっている

■建築情報
名称:青山製図専門学校一号館
設計者:渡辺誠
所在地:東京都渋谷区鴬谷町7-9
最寄り駅:渋谷駅南口徒歩10分
竣工:1990年

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