今回は八丁堀周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・八丁堀エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・八丁堀エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
1.本の森ちゅうおう

本の森ちゅうおうは、2022年12月にオープンした図書館・郷土資料館・カフェの複合施設です。
「共に創る森」をコンセプトにした建物は、大きな張り出したヴォリュームやバルコニー、街から連続する立体的なオープンスペースなどと共に様々な機能が森の生態系のように繋がるデザインとなっているのが特徴です。
はじめて訪れたときは正直迷ってしまいましたが、建物の中を彷徨いながら本を探したりお気に入りの場所を見つける体験ができる素敵な建築です。
また、1階にはカフェもあるので、読書や建築見学の合間の休憩にもピッタリです。


設計:類設計室
カフェ内装設計:Puddle
所在地:東京都中央区新富1-13-14
アクセス:八丁堀駅より徒歩約1分
竣工:2022年
2.Coelacanth Building

Coelacanth Buildingは、本の森ちゅうおうの南側の路地を進んだところに建つ地上9階地下1階建てのオフィス、店舗等の複合施設です。
ボックスが積み重ねられたような外観が特徴的な建物は、吹き抜けやロフトスペースが組み合わさりながら積層する構成となっているのが大きな特徴。
限られた都心のビルの中に上下のつながりを生みだしつつ、中2階や吹き抜けがあることで生まれる空間の絞りや広がりがデザインされているのが素敵です。


設計:諸角敬/STUDIO A
所在地:東京都中央区新富1-12-4
アクセス:八丁堀駅より徒歩約3分
竣工:2001年
3.割烹躍金楼

割烹躍金楼は、八丁堀駅南側の新富エリアに建つ老舗の割烹料理店です。
明治から大正時代においてこのエリアは歌舞伎劇場「新富座」を中心に多くの芝居茶屋や料理店が軒を連ねており、1873年に創業した躍金楼もそのうちのひとつ。
現在の建物は戦後間もない1949年に建てられたのもで、はじめに建てられた主屋部分の他、1960年に増築され、一部コンクリートブロックて造の増築部分で構成されています。
建物の外に周る黒板塀も特徴的で、昭和初期の新富エリアの風情を伝える貴重な歴史遺産でもあります。


所在地:東京都中央区新富1-10-4
アクセス:新富町駅より徒歩約4分
竣工:1949年
備考:国登録有形文化財
4.京華スクエア(旧中央区立京華小学校)

京華スクエアは、昭和初期の1929年に建てられた旧中央区立京華小学校を改修して2001年にリニューアルオープンした複合施設です。
関東大震災後の復興期に建てられた小学校らしく、シンプルながら堅牢なつくりと、交差点に沿うようにカーブした優しい印象の外観が特徴です。
長年の歴史の中で変化している部分も多いですが、シンプル故に普遍的な美とモダンな雰囲気を纏う八丁堀の隠れた注目建築です。


設計:東京市
所在地:東京都中央区八丁堀3-17-9
アクセス:八丁堀駅より徒歩約1分
竣工:1929年
5.三福ビル

三福ビルは、鍛冶橋通りと平成通りの交差点に建つ地上4階建ての建物です。
シンプルな装いの建物ですが実は昭和初期の1930年に建てられた建物で、長い歴史の中で様々に店舗が移り変わり、内装は大きく変わりながらも現在1階はお蕎麦屋さんが営業していてランチスポットとして利用できるのも嬉しいポイント。(土日定休日なので注意)
簡素なデザインですが、開口部周りのさりげない段差やアールがかった隅切り部などが仄かな陰影を生み出し、味わい深い表情をつくりだしているのも魅力的です。


所在地:東京都中央区八丁堀3-11-9
アクセス:八丁堀駅より徒歩約3分
竣工:1930年
6.住友不動産八丁堀ビル

住友不動産八丁堀ビルは、鍛冶橋通り沿いに建つ地上10階地下1階建てのオフィスビルです。
3方を道路に囲われた敷地に建つ建物は、南西、南北それぞれの角地に対して違った顔づくりがされているのがとても面白い建築です。
不規則に傾く敷地形状も、そうと感じさせないデザインへの変換で、魅力的な建物へ昇華させているのが素敵な建築です。


設計:UG都市建築
所在地:東京都中央区八丁堀3-3-5
アクセス:八丁堀駅より徒歩約4分
竣工:2018年
7.瑞穂ビル

瑞穂ビルは、平成通りや鍛冶橋通りから1本路地をはいったところに建つ地上6階地下1階建てのオフィスビルです。
石や金属、ガラスといった素材を組み合わせながら、小さな間口に重厚感と軽やかさ、空間的な広がりをもつ建物をつくりだしているのが注目ポイント。
例えば反射性のある素材を散りばめることで空間的な広がりを演出したり、階段では段板部分とその下の壁面の素材を分けることで視覚的な広がりをデザインしているのが面白い建築です。


設計:米田耕司建築研究室
所在地:東京都中央区八丁堀3-8-7
アクセス:八丁堀駅より徒歩約4分
竣工:1989年
8.T-Fit八丁堀

T-Fit八丁堀は、平成通り沿いに建つ地上9階地下1階建てのオフィスビルです。
建物をPC版で取り囲んだ彫りの深い外装が特徴で、陰影豊かな表情はデザイン面だけでなく環境負荷低減にも貢献しています。
また、コンクリートの外装は質感豊かな存在感と宙に浮かぶような軽やかさが両立しているのも面白いところ。
意匠的なデザインと構造や設備が密接に連携しながらお互いの機能や性能を引き出したりサポートしているのはまさにゼネコンらしい設計となっています。


設計:戸田建設
所在地:東京都中央区八丁堀2-8-5
アクセス:八丁堀駅より徒歩約4分
竣工:2019年
9.日本生命東八重洲ビル

日本生命東八重洲ビルは、八重洲通りと平和通りの交差点に建つ地上9階 地下5階建てのオフィスビルです。
前々回の東京オリンピックが開催された1964年に建てられた建物は、当時まだ珍しかった大規模型の近代オフィスビルで八丁堀のランドマークともいえる存在でした。
工業化された外装パネルによる重厚さと軽やかさが両立した外観も魅力的で、八丁堀を代表するシブビルとなっています。


所在地:東京都中央区八丁堀2-6-1
アクセス:八丁堀駅より徒歩約3分
竣工:1964年
10.日本海事検定協会本部ビル

日本海事検定協会本部ビルは、八重洲通り沿いに建つ地上10階建てのオフィスビルです。
南側の大通りと北側の路地に挟まれた細長い敷地に建つ建物は、全面に水平ルーバーが配された外装デザインが大きな特徴となっています。
このルーバーは内部では角度一体となりながら、外部の光や風、視線をコントロールしながら内部に取り込む装置にもなっています。
また光や風、目線の抜けは内部に取り込まれるだけでなく、そのまま反対側の道路に繋がるようにデザインされているのも特徴で、内部空間はガラスに覆われたエレベーターをはじめ様々な工夫が配されています。


設計:竹中工務店
所在地:東京都中央区八丁堀1-9-7
アクセス:八丁堀駅より徒歩約5分
竣工:2018年
備考:2019年 日本建築士会連合会賞
2020年日本建築学会 作品選集
11.セイコー八重洲通ビル

セイコー八重洲通ビルは、東京銀座で生まれ今や世界的な時計メーカーとして知られるセイコーのテナントオフィスです。
外装は時計の針をモチーフにした金属製の庇と反射性の強いガラスの開口が積み重ねられたデザインが大きな特徴。
また、針をモチーフにしたデザインは、壁や天井の照明やカラーリングにも使われていて、建物全体に通底するモチーフにもなっています。
多面体でできた庇と周囲の風景を映し出すガラスの外装は時間と共に陰影が変化し、刻々と表情が変化するのが時計メーカーらしくて素敵でした。


設計:清水建設
所在地:東京都中央区八丁堀1-9-9
アクセス:八丁堀駅より徒歩約5分
竣工:2021年
12.Cawaii Bread & Coffee

最後に紹介するCawaii Bread & Coffeeは八丁堀で編集・執筆・出版を行うクリエイターユニットであるカワイイファクトリーがプロデュースと運営を行うベーカリーです。
この店舗の特徴は元々は印刷工場だったという約46㎡の小さなフロアを改修してつくられ、内奏デザインは世界的にも著名な建築家である西沢立衛氏(西沢立衛建築設計事務所)が手掛けています。
店内の壁紙はこの店舗のためだけにつくられたオリジナルのデザインだったり、21世紀美術館などで西沢氏が実践している街と建築の境界といったテーマが凝縮されていたりと建築好きにとってはたまらない空間となっています。


詳細記事
・八丁堀「カワイイ ブレッド&コーヒー」印刷工場を改修した素敵建築をレポート
改修設計:西沢立衛建築設計事務所
所在地:東京都中央区八丁掘2-30-16 T&Yビル1F
アクセス:八丁堀駅から徒歩約5分
竣工:2014年(改修)
席数:6席(+屋外テラス席6席)
公式HP:http://www.cawaiibreadandcoffee.com
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