馬込周辺で建築巡り！おススメの名建築10選を紹介

今回は、大田区の馬込周辺で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・馬込エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・馬込エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ
・馬込エリアの建築の見どころや注目ポイントを解説

1.AQレジデンス馬込展示場

まず初めに紹介するAQレジデンス馬込展示場は、馬込駅からすぐの場所にある住宅展示場に建つアキュラホームのモデルルームです。
建築家の芦原太郎氏とのコラボによって生まれた住宅は、ドイツ語で木の塊を意味する「マッシブホルツ」工法を採用した木質空間が大きな特徴です。
日の当たり方や見る角度によって表情を変える木材の塊は、画一的なメーカーの住宅のイメージを覆す豊かな表情をみせてくれていて、そのでの良質なくらしをイメージさせられます。

設計：芦原太郎建築事務所
所在地：東京都大田区北馬込2-12
アクセス：馬込駅より徒歩約5分
竣工：2018年

2.STUDIO 07

続いて紹介するSTUDIO 07は、馬込の住宅街に建つ地上3階地下1階建てスタジオ、住宅等の複合施設です。
建物の外壁は独特のデザインの外装材で覆われていて、街と建物を緩やかに隔てつつ、昼間は木漏れ日のような光を室内に夜は美しいシルエットで街を照らします。
内部は街からの視線をコントロールしつつ、自然光に溢れ視線の抜けるデザインとなっていて、光を操り、演出する撮影スタジオらしい美しい空間が広がっています。

ファサードデザイン：FAULDERS STUDIO, with Proces2
設計：スタジオエム
所在地：東京都大田区北馬込1-23-1
アクセス：馬込駅より徒歩約10分
竣工：2007年

3.パークティアラ北馬込

パークティアラ北馬込は、環状7号線沿いに建つ地上6階建ての集合住宅です。
元々のこの建物は1966年に建てられた検査済証のない古い店舗付きの集合住宅でしたが、青木茂建築工房による再生手法によってスタイリッシュな集合住宅へ生まれ変わりました。
外装の有孔折板によって、光や音をコントロールしつつ、建物に新たな表情を与えていたり、シンプルな庇や手すりのデザインによって、軽やかでスタイリッシュな現代の建築となっているのが素敵でした。

改修設計：青木茂建築工房
所在地：東京都大田区北馬込1-17-6
アクセス：長原駅より徒歩約10分
竣工：1966年(2018年改修)

4.ウエリスアイビー旗の台

ウエリスアイビー旗の台は、環状7号線を西に少し進んだ所に建つ地上9階建ての学生向け賃貸住宅です。
2つの道路の流れを汲むような水平ラインが印象的な建物は、1階の幹線道路面を店舗や事務所としながら上階にシェアキッチンをはじめとする共用スペースと住戸が配置されています。
また、外装にはアイビー(蔦)を意味する垂直材が階をまたぐように散りばめられていて、外装のアクセントとなりつつ、ここで暮らす学生同士の繋がりや成長を象徴するようなデザインとなっているのも素敵でした。

デザイン監修：JWA建築・都市設計
設計：フォル厶建築計画研究所
所在地：東京都大田区北馬込1-16-11
アクセス：馬込駅より徒歩約10分
竣工：2022年

5.河原家住宅

河原家住宅は、馬込駅と西馬込駅の中間地点に建つ住宅です。
水色の時計台がトレードマークの建物ですが、元々は1885年築の旧馬込小学校が大正時代の1925年に取り壊される際にその一部を移築して和風住宅につくりかえたもの。
また、時計塔は後の時代の1963年に、1925年に建替えられた校舎の時計台を移築したというのも面白いところ。
結果的に明治・大正期の小学校のパーツが取り入れられたユニークな住宅が完成し、長きにわたって親しまれるこの地域のランドマークとなっています。

所在地：東京都大田区南馬込1-55-8
アクセス：馬込駅より徒歩約10分
竣工：1925年
備考：登録有形文化財

6.西馬込テラスコート

西馬込テラスコートは、西馬込駅の西側エリアの丘の中腹に建つ地上4階建ての集合住宅、オーナー住居です。
中庭を中心に配置された住居は、リズミカルに連なるスタイリッシュなコンクリートの外装と、奥にみえる緑や光溢れる空間が対比的にデザインされています。
広大な敷地に建つ住宅群ですが、建物のボリュームを分節し、高低差やガラスを使った抜け感が巧みにデザインされていて、建物内外に魅力的な風景をつくりだしています。

設計：長谷川逸子・建築計画工房
所在地：東京都大田区西馬込2-5-5
アクセス：西馬込駅より徒歩約2分
竣工：2013年

7.熊谷恒子記念館

熊谷恒子記念館は、昭和における女性のかな書の第一人者として活躍した熊谷恒子氏の記念館です。
大谷石の階段を上った先に建つ建物は昭和初期の1936年に建てられ、熊谷恒子氏が生前暮らしていた自宅を改修したもの。
派手さはないですが、モダンな洋室、馬込の街を見下ろす和室をはじめとした和洋折衷の邸宅をそのままに味わいながら、彼女の足跡や作品を辿ることができる馬込の隠れた注目スポットです。

所在地：東京都大田区南馬込4-5-15
アクセス：西馬込駅より徒歩約6分
竣工：1936年
休館日：月曜、年末年始、展示替期間
入館料：100円
公式HP：https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/kumagai

8.萬福寺

萬福寺は、鎌倉時代にすぐ近くの大井村丸山で創建された歴史ある寺院です。
現在の南馬込に移転したのは14世紀のことで、境内には各年代に建てられた古建築や近代建築がいくつか残されています。
例えば境内との境界である山門は江戸時代中期ごろに建てられたもので総檜造・茅葺き屋根、山門をくぐると北東に見えてくる鐘楼門は明治時代に建てられた鐘楼を移築して門としてつくり替えたものだったりと歴史の積み重ねを感じる建築が点在しています。
また、本堂の裏手にある開山堂(納骨堂)は昭和初期の1931年に建てられたもので、シンプルな中に光る色使いや装飾が味わい深い馬込の隠れた注目建築となっています。

所在地：東京都大田区南馬込1-49-1
アクセス：西馬込駅から徒歩約10分
竣工：江戸時代(山門)、1931年(開山堂)、1997年(鐘楼門)、2005年(本堂)
備考：鐘楼門は1900年に建てられた鐘楼を移築・改修

9.大森聖アグネス教会

大森聖アグネス教会は、萬福寺の麓の住宅地に建つ教会です。
設計を手掛けたのは旧川崎市役所本庁舎や数々の教会建築でも知られる元田稔氏で、70年近く前の1957年に建てられたもの。
住宅街の街並みに寄り添うようなカントリー調の建物は、道路際はさりげなくボリュームを抑えつつ水平に広がっていたり、おくに大きな三角屋根が顔をのぞかせていたり、スリムに伸びる塔屋がアクセントになっていたりと、よく見ると特徴的なデザインが散りばめられているのがとても素敵です。

設計：元田稔
所在地：東京都大田区南馬込1-58-8
アクセス：西馬込駅から徒歩約10分
竣工：1957年

10.大田区立龍子記念館

大田区立龍子記念館は、大正時代から昭和にかけて活躍した日本画の巨匠 川端龍子氏の喜寿を記念して建てられ、その作品を展示する記念館です。
閑静な住宅街に建つ建物は、龍子氏自らが設計を行い、くの字に折れ曲がる平面に、宝形造屋根がのる独特のデザインとなっているのが特徴です。
自身の作品を展示するために設計された空間は宗教建築のような独特の雰囲気があり、作品とともにその世界観を味わえます。

また、記念館の向かいにある龍子公園には、戦争時に空襲で壊滅した住宅を龍子が池としてつくり変えた「爆弾散華の池」の他、龍子自らが設計した旧宅とアトリエが残されています。

1日3回の時間限定ではありますがタイミングが合えば職員の方に案内してもらえ、個人住宅ならではの珍しい装飾や庭と一体となった邸宅とアトリエを見学できます。
腰壁や軒天などに使われた竹や、近づくと陰影豊かな表情を見せてくれる建具など、龍子のこだわりや美意識が詰め込まれた住宅がとても素敵でした。

設計：川端龍子
所在地：東京都大田区中央4-2-1
アクセス：西馬込駅より徒歩約15分
竣工：1938年(旧川端龍子邸画室)、1951年(旧川端龍子邸主屋・中門)、1955年(旧川端龍子邸仏間棟・持仏堂)、1962年(龍子記念館)
休館日：月曜、年末年始、展示替期間
入館料(通常展)：一般200円
備考：国登録有形文化財
公式HP：https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi

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