今回は長野県松本市にあるブックカフェ哲学と甘いものを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今までに約6000件の建築を巡った建築トリッパー
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・哲学と甘いものを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・哲学と甘いものの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
・哲学と甘いものの建築的な見どころや注目ポイント
1.古民家を改装した素敵なブックカフェを訪問
今回は訪れたのは長野県の松本駅からバスで30分ほどの場所にある浅間温泉に2020年にオープンしたブックカフェ哲学と甘いものです。

浅間温泉の松本十帖といえば先日ホテル・ブックストアなどの複合施設である松本本箱のレポートを書きましたが、今回訪れた哲学と甘いものは、それらのホテルと一体的に整備されたカフェです。
松本十帖は、浅間温泉に1686年に創業した老舗旅館「小柳」の再生プロジェクトで、古い旅館を改修した松本本箱、小柳、それらのホテル内につくられたブックストア・ベーカリー・レストラン、ホテルから少し離れたところに建つ2件のカフェからなる施設郡です。

浅間温泉は、松本駅からバスで30分ほどの場所にある昭和の雰囲気を色濃く残す温泉街ですが、再生されたホテルは自遊人、SUPPOSE DESIGN OFFICE、スキーマ建築計画という3つの設計事務所がデザインを手掛けています。
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ちなみにメインとなるホテルの中に入る浅間温泉商店や、ホテル敷地内に建つ小柳之湯もスキーマ建築計画の設計によるもの。
松本十帖のオープンによって浅間温泉は、注目の建築設計事務所の作品が一挙にみれる建築ファンにはたまらないスポットとなりました。

哲学と甘いものは、メイン施設の前の通りを3分ほど進んだ先にあります。

建物は古い商店を改修したものとなっていて、歴史ある温泉街の情緒溢れる雰囲気にピッタリ合っているようです。

お店の前には、このブックカフェのコンセプトである「考えるための喫茶店」の看板が掲げられています。
2.古い建物を活かしつつ現代性も兼ね備えた空間を堪能
年季が入ったガラス戸を開けて中に入ると正面に注文カウンターがあり、この周りをコの字に座席が取り囲んでいます。

座席はひとり用のカウンター席からテーブル席、ちょっと奥まったベンチ席など様々な種類があります。

哲学と甘いものでは「自分を見つめる」「人生を考える」ためのブックカフェというコンセプトのもと、店内には哲学に関連した書籍がズラリと並んでいます。
店内の本は哲学書といっても難しくて堅苦しい本ばかりでなく、自分を見つめ直したり、物思いに耽られるような様々なジャンルが並んでいるのでご安心を。

座席はぐるりとコの字に並んでいるので、奥には写真のようなソファ席などゆっくりくつろげる空間が広がっている構成になっています。


また、店内の照明は自然光と天井から吊るされたライトにより落ち着ける明るさになっているのもとてもよい雰囲気でした。
陽の光の変化によって微妙に明るさが変わったり、陰翳による美しいシルエットがとても魅力的です。

店内は元の古い建物をそのまま生かしたデザインとなっていて、荒々しい土間とシンプルな家具がそれらに調和するように配置されています。

スキーマ建築計画のデザインした建物は、このブログでもブルーボトルコーヒーの店舗をはじめいくつか紹介していますが、既存の建物を活かしつつ現代性も兼ね備えたデザインがとても素敵です。
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ちなみに店内は快適に物思いに耽られるように、話し声は禁止ではないですが抑えめに小さな声でとのこと。
訪れた際には声のボリュームには注意しましょう。
3.甘いものを頬張りながら物思いに耽る素敵なひとときを
哲学と甘いもののメニューは、考えすぎて疲れてきたら脳に糖分を、というキャッチフレーズのもと、様々な甘味が用意されています。

今回私がチョイスしたのはこちらの哲学プリン。

注文してしばらくすると、焦がしたカラメルの甘い香りが漂ってきます。
プリンはしっかりした甘さもありながら、激甘というわけではない程よい味わいで、本を読みながら食べ進めるのにピッタリでした。
ドリンクは普通の氷ではなく、溶けない金属製となっているのもうれしいポイントです。
これなら読書に夢中になってもドリンクが薄まることがない、ナイスな気遣いです。
メニューは他にもゼリーや焼き菓子があったりトーストやカレーなどの食事メニューも充実してます。

例えばこちらのあんバタートーストは、たっぷり乗ったあんこと柔らかいパンが絶妙にマッチしていてとても美味しかったです。
素敵な空間とメニューとたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足なのもとなりました。
皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。
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哲学と甘いもの
設計:スキーマ建築計画
所在地:長野県松本市浅間温泉3-12
アクセス:松本駅よりバスで約30分、下車後徒歩約6分
竣工:2020年(改修)
公式HP:https://matsumotojujo.com/journal/archives/924


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