今回は世田谷の用賀にある用賀プロムナードを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・用賀プロムナードを実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・用賀プロムナードの基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
ちなみに用賀エリアの建築巡りについてはこちらの記事にまとめていますので、興味のある方は是非合わせてご覧ください。
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1.象設計集団による一風変わった散策路を訪問
今日訪れたのは、世田谷区の用賀駅と砧公園の間にある用賀プロムナードです。

用賀プロムナードは、用賀駅と砧公園の間にあるプロムナード(散策路)で、今から40年近く前の1986年に象設計集団によって設計されました。
象設計集団といえば、沖縄県の名護市庁舎や以前このブログでも紹介した埼玉県の笠原小学校を手掛けたことでも知られる建築家グループです。
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この用賀プロムナードは建築ではありませんが、象設計集団の代表作のひとつで、建築業界では竣工当初から大きな話題となりました。


用賀プロムナードは、用賀駅の北口エリアにある世田谷ビジネススクエアを抜けた先にあります。
用賀プロムナードがつくられた背景には、自動車交通が優先され、道路によって家々が分断される近現代の住宅地という問題意識があります。
用賀プロムナードでは、既存道路に様々な仕掛けを施すことで歩いていて楽しく安全で憩いや交流の場となる道路が目指されています。

このプロムナードでは瓦やタイル、石、木など様々な素材を組み合わせながら水路やベンチが時には線的に、時には面的にデザインされています。

私が訪れた時は水路に水はなかったのが残念ですが、子供でなくてもワクワクする遊び場のようなプロムナードとなっています。
2.歩行者と自動車が共存する工夫が満載のプロムナードが面白い
こちらはタヌキを象った水場です。
タヌキはキヌタのアナグラムでしょうか。

象設計集団は、大規模なプロジェクトをいくつも手掛けていますが、大建築家集団の作品というよりは素朴で親しみのもてる遊び心のデザインとなっているのが面白いです。

この日は用賀駅から世田谷美術館がある砧公園まで歩いたのですが、連続する水路に導かれるように先へ先へと進んでしまいます。

路面には象設計集団の作品で度々用いられる百人一首も刻まれています。

一定間隔ごとに表れる百人一首を読みながら、探検するように進んでいきます。

面白いのは道路に刻まれた百人一首や模様は、歩行者目線では散策する時の視覚的な楽しみを演出するしかけなのですが、車を運転する人にとってはハンプ(素材の変化や視覚的な差異によって車の速度を落とすしかけ)の役割を果たしているのもとても上手いと思いました。

そう考えるとくねくねと曲がる水路も、車のスピードを落とすのにも一役買っています。
用賀プロムナードはまくまでも一般道に施されていているので、このプロムナードが実現するには行政協議も含めて様々な苦労があったことが想像できます。
その結晶として、何十年も経った現在でもその目的を果たし続けるプロムナードが存在しているのが何だか感慨深いです。
3.遊び心満載!分断する道から繋げる道
プロムナードの途中には足元周りだけでなく、写真のような美術館のポスターや周辺マップを掲示するファニチャーが点在しています。

それぞれのファニチャーのデザインも可愛らしくて好感が持てます。

また、用賀プロムナードでは色々な種類のベンチがプロムナードと一体化してデザインされています。
あわせてベンチの奥には鬼瓦の象が鎮座しているのも面白いです。

途中には豪華なデザイン(?)のも椅子あります。
この椅子の前の道路には市松模様のデザインで8×8のマスが描かれていたので、恐らくチェス盤なのでしょう。
思わずハリーポッターじゃん!とツッコんでしまいたくなりますが、用賀プロムナードができたのはハリーポッターが書かれるよりも随分前なのが面白かったです。
こうした道路や街そのものを使った遊び心溢れるデザインが、とても素敵です。
また、私が訪れた時も近所の方と思われる常連(?)のおじさんが休んで休憩していたり、近隣の人にとっても大事な居場所のひとつになっているのだと感じました。

こちらの交差点では四隅にベンチが配置されています。
残念ながら一つは壊れて撤去されていましたが、交差点の名の通り、ここがちょっとした待ち合わせのスポットになったり、交流の場となったり、様々な人々が交差する場所になるイメージが湧いてきます。

私が近所の小学生だったら格好の遊び場や集合場所になるな、などと想像力が膨らみます。
家々や人々を分断し、効率的に通行することを目的にした道路という存在を、周到な計画とデザインによって生まれ変わらせているのは目から鱗の連続でした。

砧公園側のプロムナード入口にも鬼瓦が鎮座していて、独特の雰囲気を醸し出していました。
素敵な遊び心と様々な配慮や工夫が散りばめられたプロムナードをたっぷりと堪能して、この日の建築巡り・街歩きも大満足のものとなりました。
とてもオススメのスポットですので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。
用賀プロムナード
設計:象設計集団
所在地:東京都世田谷区用賀
アクセス:用賀駅より徒歩約7分
竣工:1986年
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