今回は東京海洋大学越中島キャンパスを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走
【この記事で分かること】
・東京海洋大学を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・東京海洋大学の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント
1.歴史あるキャンパスに点在する近代建築を堪能
今日訪れたのは、東京都江東区の越中島駅前にある東京海洋大学越中島キャンパスです。
東京海洋大学は東京商船大学と東京水産大学が2003年に統合してできた大学ですが、そのルーツは明治時代にまで遡ることができる歴史ある学校です。

東京商船大学の前身である三菱商船学校は1875年に設立、東京水産大学の前身である大日本水産会水産伝習所は1888年に設立され、長きに渡って日本の海にまつわる技術や学術を支えてきました。
そんな東京海洋大学には明治時代から昭和初期にかけて建てられた近代建築がいくつも現存していて、さらに国の重要文化財にもなっている鉄船 明治丸も公開されています。

正門を入ってすぐ目の前に建つ1号館は、1932年に建てられ、旧東京高等商船学校時代から長らくキャンパスの顔となってきた建物です。

堂々としたシンメトリーの構成に、昭和初期に流行したスクラッチタイル貼りの外壁が特徴の建物となっています。
遠目には端正なデザインに見えますが、玄関の車寄せの柱脚の装飾や隅部に施されたユニークなデザインなどよく見ると特徴的な意匠が随所に散りばめられています。
正面向かって左手には明治時代に建てられ、日本で現存する最古の天文台である2つの建物が残されています。

こちらの旧第一観測台は、八角形の1階と円形の2階の上に半球のドームがのる観測台です。

小さな建物ですが、三角屋根の庇を含めて様々な種類の幾何学図形が綺麗に組み合わされたデザインが印象的な建物です。

お隣に建つ旧第二観測台も旧第一観測台と同じ年に建てられたもの。

こちらは八角形の1階と八角錐の屋根が架けられた平屋建ての建物で、やはり三角屋根の庇が印象的なシルエットを与えています。

2つの観測台と反対方向に建つ先端科学技術研究センター(旧東京商船大学事務局管理棟)は1号館と同じく1932年に建てられた建物です。

スクラッチタイルの外装をはじめ1号館と共通したデザインが随所に見られます。
裏手にまわると柔らかくカーブした外観となっていて、商船大学らしい船を思わせるデザインとなっています。
その他にもキャンパスの奥には、越中島会館(旧水産講習所)が改修されつつ残されていて、昭和初期の建物の姿を今に伝えています。

2.重要文化財にも指定された貴重な鉄船を見学
キャンパス内の近代建築を見学した後は、先端科学技術研究センターの裏手にある明治丸を見学します。
明治丸は近代以降国家的にも重要度が高まっていた灯台の巡視船としてつくられた鉄船で、公開日にはガイドの方に案内してもらいながら内部を見学することができます。

三菱商船学校ができる前年の1874年に完成した明治丸は、日本政府がイギリスに発注してつくられたもので、1875年に横浜港に到着しました。

現在は越中島キャンパス内の陸地に移設され、保存・公開がされていますが、見学に際しては、まずはすぐ近くの明治丸記念館で受付を行います。
私が訪れた時は、ちょうどガイドの方が説明に出払っていたタイミングだったので、戻るまで館内の展示をみてまわりました。

こちらの記念館では明治丸の辿った足跡の紹介や当時の資料や書類を見ることができ見学前の予習にピッタリでした。
小笠原諸島の領有権問題の際のドラマチックなエピソードや、船の素材が木から鉄、鋼へと変化していく中で鉄船として残る貴重な歴史遺産であることなどを知り見学に向けてのテンションがあがります。

程なくしてガイドの方が戻られ、甲板から案内をスタート。
明治丸は灯台の巡視やメンテナンスという目的以外に、天皇の乗る御召船としての役割や、その後の練習船としての使用など様々に使われてきました。
こうした歴史もガイドの方に丁寧に案内してもらえるのがうれしいところ。

残念ながら内部は写真撮影禁止でしたので中の写真はないのですが、特別室をはじめとした当時最新鋭の仕様やグレードが異なる各船室、当時の航海の様子を想起させられる様々な痕跡を隅々までみることができました。

素敵な建築と船をたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
明治丸の公開は日程が限られますが、定期的な公開が行われているので、興味がある方は是非日程を合わせて訪れてみてくださいね。
東京海洋大学越中島キャンパス
設計:三橋四郎(旧第一観測台、旧第二観測台)、文部省+大蔵省(1号館、先端科学技術研究センター、越中島会館)
所在地:東京都江東区越中島2-1-6
アクセス:越中島駅より徒歩約3分
竣工:1903年(旧第一観測台、旧第二観測台)、1932年(1号館、先端科学技術研究センター)、1933年(越中島会館)
備考:国登録有形文化財(旧第一観測台、旧第二観測台、1号館、先端科学技術研究センター、越中島会館)
国重要文化財(明治丸)
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