仙川「調布市武者小路実篤記念館」実篤が晩年を過ごした旧邸宅&記念館をレポート

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今回は調布市の仙川にある武者小路実篤記念館旧武者小路実篤邸を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・武者小路実篤記念館を実際に訪れたレポートを写真と文字で解説
・武者小路実篤記念館の基本情報やアクセス方法、訪れる際のポイント

1.仙川の住宅街に建つ武者小路実篤記念館を訪問

京王線の仙川駅から住宅街を10分ほど歩くと見えてくるのが、今日の目的地である調布市武者小路実篤記念館に隣接する実篤公園です。

実篤公園はその名の通り、白樺派の中心作家として活躍した武者小路実篤が晩年を過ごした邸宅を実篤の没後に整備した公園です。
園内には1955年に建てられた旧武者小路実篤邸が残されていますが、今回はまずは記念館を見学します。

実篤公園から地下道を抜けると、道路の向かいに建つ調布市武者小路実篤記念館に到着。
こちらは1985年に竣工した建物で、設計は坂倉建築研究所が手掛けています。

調布市武者小路実篤記念館

外観を見た瞬間に、まず目を引くのが建物を覆う大きな屋根です。
この穀倉を思わせる屋根が建築全体のシルエットを決めていて、住宅街のスケールに合わせながらも、かつての日本中に当たり前にあった風景が想起させられるのが面白いです。

調布市武者小路実篤記念館

内部は複数の展示室が連なるような構成になっています。
それぞれの展示物を納める蔵が天井高の変化や回り込みを伴いながら続いていき、館内を巡るに伴って次々に場面が切り替わります。

決して大きな建物ではないですが、小さな変化が積み重なることで、建物自体が物語のように進行していき、ひとつながりの風景として続いていく感覚が心地よかったです。

調布市武者小路実篤記念館

私が訪れた日は企画展「細川護立と武者小路実篤」が開催中で、普段は永青文庫に収蔵されている絵画や資料を見ることができました。

展示物自体も興味深いのですが、展示ケースの配置や光の入り方、什器の丁寧なデザインなど、建築的な見どころが多いのも注目ポイント。

調布市武者小路実篤記念館

庭に面した休憩スペースは、室内でありながら外の光を柔らかく引き込む絶妙な設えになっていて、展示の余韻に浸りつつひと休みできます。

印象的だったのはどの展示室にも熱心なファンの姿があったことで、実篤の人気ぶりに正直驚きました。
展示替えが頻繁にある施設なので、建築と展示の両方を一度に楽しめるスポットとして折を見て再訪しようと思います。

調布市武者小路実篤記念館

2.実篤の終の住まい!武者小路実篤邸を見学

記念館を巡った後は再びトンネルを潜って実篤公園と実篤邸を見学します。
このあたりは国分寺崖線の一部となっていて、高低差が豊かに入り組んだ地形が特徴。

実篤公園

実篤邸はその地形を受け止めるように配置され、庭を望む開口部やテラス、そして柔らかく光を取り入れるサンルームが、自然との距離をうまく調整しています。

建物は国の登録有形文化財にもなっていて、公開日が限られていますが内部を見学することができます。

旧武者小路実篤邸

幸いこの日は公開日。
撮影こそ禁止ですが、実篤の生活の気配を残した空間が保存・再現されています。

日本の伝統建築らしい落ち着きはありつつ、洋風住宅のモダンさと軽やかさを纏ったデザインが心地よい邸宅です。
邸内は例えば床の高低差で空間が仕切られていたり、造り付けの家具が随所にデザインされていたりと建築的な注目ポイントが多くあります。

旧武者小路実篤邸

和と洋の感覚が自然に混じり合っているのも面白く、書斎や食堂、サンルームなど、住まいとしてのこだわりと工夫が素直に現れていて、華美さはないのに物語を感じる素敵な空間でした。

実篤公園

崖地の眺望を生かした部屋配置と大開口による開放的な空間は、是非現地で味わって欲しいポイント。
また、勾配天井や丸欄間など空間の心地よさなど数寄屋らしい自由なデザインにも注目です。

邸宅を楽しんだ後は実篤公園を散策。
公園自体も静かで、週末でも人はまばらでした。

実篤公園

旧邸の見学を終えて階段を下りながら園内を歩くと、崖線特有のうす暗い緑と柔らかい光が交差して、少しだけ時間の流れがゆっくりに感じます。

小さな頃から水のあるところに住みたいと思っていたという実篤は、晩年の約20年間をこの地で過ごしましたが、実篤はこの景色や環境をどんな気持ちで体感していたのかなと想像が膨らみます。

実篤公園

公園内には実篤像もあるので、訪れた際には是非ひと目見ておきたいところ。
今回建築巡りで訪れた記念館と旧邸でしたが、思っていた以上に見どころが多く、実篤の存在がぐっと身近なものとなりました。

素敵な建築をたっぷりと堪能して、この日の建築巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメの建築&公園なので、興味のある方は是非一度訪れてみて下さいね。

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武者小路実篤記念館・旧武者小路実篤邸
設計:坂倉建築研究所(武者小路実篤記念館)、山口芳春(武者小路実篤邸)
所在地:東京都調布市若葉町1-8-30 (武者小路実篤記念館)
東京都調布市若葉町1-23-20(旧武者小路実篤邸)
アクセス:仙川駅より徒歩約10分
竣工:1955年(武者小路実篤邸)、1985年(武者小路実篤記念館)
備考:第3回公共建築賞優秀賞(武者小路実篤記念館)
国登録有形文化財(武者小路実篤邸)


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