土浦で建築巡り!おススメの名建築15選を紹介

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今回は土浦で建築巡りをしてきましたので、そこで出会った名建築をレポートしたいと思います。

【自己紹介】
・建築好きのやま菜と申します。
・今日も素敵建築を求めて東奔西走

【この記事で分かること】
・土浦周辺エリアでの建築巡りを写真と文字でレポート
・土浦周辺エリアの著名な建築家がデザインした建築や歴史のある近代建築をまとめ

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1.PLAYatré土浦

PLAYatre土浦

PLAYatré土浦は、1983年に開業した土浦駅直結の駅ビルを改修してつくられたカフェ、店舗、サイクルステーション、ホテル等の複合施設です。
サイクリストの聖地として様々な機能を内包する建物では、一部の壁やスラブを撤去することによる上下の繋がり・抜け感が生まれ、設備をあらわにしたドックのような内装からはこれからこの街を出発するワクワクした感覚が想起されます。
自転車の車路を表すブルーのラインやスタイリッシュなサインのデザインも秀逸で、人々が集い行き交う結節点として賑わっているのが印象的でした。

PLAYatre土浦
PLAYatre土浦

設計:JR東日本建築設計+SUPPOSE DESIGN OFFICE
ホテル内装設計:佐々木達郎建築設計事務所
所在地:茨城県土浦市有明町1-30
アクセス:土浦駅直結
竣工:2020年
備考:2020年度グッドデザイン賞

2.アルカス土浦

アルカス土浦

アルカス土浦は、土浦駅前に建てられた地上4階建ての図書館、ギャラリー、テナント店舗等の複合施設です。
駅から繋がるペデストリアンデッキ直結の建物は、駅からの動線が建物内に引き込まれ、地上では1階から4階に渡る屋外大階段が建物を横断しているのが大きな特徴。
各所機能のボリュームが立体的に交差したりずれることで、街に開いたアートと文化の結節点となることが目指されていて、この後紹介する新市庁舎と合わせて土浦を盛り上げる拠点のひとつとなっています。

アルカス土浦

設計:INA新建築研究所
所在地:茨城県土浦市大和町1-1
アクセス:土浦駅より徒歩約1分
竣工:2017年
備考:第32回茨城建築文化賞優秀賞

3.土浦市庁舎

土浦市庁舎

土浦市庁舎は、土浦駅前に建てられ2013年に撤退した大型商業施設の跡地を改修した市庁舎です。
物販店を市庁舎にするという大胆な改修プロジェクトですが、駅前の大型店舗の特徴でもある高い天井高と見通しのきく大空間や明確な動線、駅やバスターミナル、駐車場との接続、避難も含めた大人数の来館者対応などを上手く市庁舎としての建築に活かして活用しているのが注目ポイント。
設備や内装など様々な工夫と更新を行った上で、かつて多くの人で賑わい、衰退した建築が再び街の結節点として活用されているのがとても素敵でした。

土浦市庁舎

改修設計:久米設計
所在地:茨城県土浦市大和町9-1
アクセス:土浦駅より徒歩約1分
竣工:1997年(2015年改修)
備考:第27回BELCA賞ベストリフォーム部門

4.武蔵屋

武蔵屋

武蔵屋は、国道125号線と土浦ニューウェイが交わる交差点に建つ地上2階建ての建物です。
土浦には昭和初期に建てられた看板建築がいくつか残されていますが、ここ武蔵屋は大通りと高架のニューウェイが後方に伸びていくので、水内を疾走する船のようにより一層正面性が際立っているのが面白いところ。
屋根部分の独特なデザインや、看板建築のさらに正面に掲げられたうなぎ しら魚 武蔵屋の看板などが味わい深い土浦のランドマーク建築です。

武蔵屋
武蔵屋

所在地:茨城県土浦市大和町6-8
アクセス:土浦駅より徒歩約5分
竣工:昭和初期

5.保立食堂

保立食堂

保立食堂は、国道125号線と旧水戸街道(中城通り)の交差点に建つ木造2階建ての老舗の食堂です。
江戸時代から水運の街として発達し、大正時代には霞ヶ浦海軍航空隊が置かれたことをきっかけに戦前は海軍の街となった土浦で、戦前は予科練習生の指定食堂でもあったのがこちらの保立食堂。
押縁下見板張と縦格子が印象的な建物は令和の現在も現役で、前を通るとごま油の良い香りが人々を中へと誘います。
歴史を感じるけれどどこかホッとする店内で、絶品の天麩羅が味わえる土浦イチオシのグルメスポットです。

保立食堂

所在地:茨城県土浦市中央1-2-13
アクセス:土浦駅より徒歩約10分
竣工:明治時代

6.まちかど蔵 野村・大徳

まちかど蔵野村・大徳は、旧水戸街道沿いに建つ観光案内所・物産店・カフェ等の複合施設です。

まちかど蔵野村

北側に建つまちかど蔵 野村は、江戸時代後期~明治時代初期は、江戸時代より続く商家の建物を改修した施設で3つの蔵には休憩所や展示スペースとなった母屋の他にギャラリーやカフェなどの蔵が併設されています。

まちかど蔵野村

南側に建つまちかど蔵 大徳も江戸時代より栄えた呉服商 大国屋徳兵衛(大徳)の蔵を改修した施設となっていて、こちらは観光展示館や物産店として使われています。

まちかど蔵大徳

どちらの建物も土浦の歴史を今に伝える建築遺産であると同時に、気軽に訪れることのできる観光拠点となっているので、建築巡りの際にはぜひ立ち寄ってみてください。

まちかど蔵大徳

所在地:茨城県土浦市中央1
アクセス:土浦駅より徒歩約12分
竣工:江戸時代後期~明治時代初期(野村)、江戸時代後期(大徳)
備考:国登録有形文化財

7.矢口家住宅

矢口家住宅

矢口家住宅は、まちかど蔵 野村・大徳を西に程なく歩いたところに建つ土蔵造りの商屋建築です。
店蔵・袖蔵・元蔵と呼ばれる3つの蔵から成る建物からは、先ほど紹介したまちかど蔵と合わせて江戸時代の土浦の風景を今に伝えています。
東日本大震災の後に大規模な修復が行われた建物の内部は、歴史の積み重ねが凝縮したような素敵な空間が広がっています。
タイミングは限られますがイベントや見学会の際には是非中も見学してほしい注目の建物です。

矢口家住宅
矢口家住宅

所在地:茨城県土浦市中央1-6-12
アクセス:土浦駅より徒歩約12分
竣工:江戸時代後期
備考:茨城県指定文化財

8.内田砂糖店

内田砂糖店

内田砂糖店は、旧水戸街道を北東に進んだところに建つ地上2階建ての商店建築です。
昭和初期らしいモルタル仕上げの看板建築は、所々に刻まれたレリーフが目を引く素敵な装いの建物となっています。
緩やかなカーブを描く屋根部分のデザインや、近づくとより一層際出す装飾など見応えのある意匠が随所に散りばめられた土浦を代表する素敵な看板建築です。

内田砂糖店

所在地:茨城県土浦市中央2-8
アクセス:土浦駅より徒歩約13分
竣工:昭和初期

9.城藤茶店

城藤茶店

城藤茶店は、亀城公園の東側の道路を渡ったところに建つ古民家を改修したカフェです。
玄関で靴を脱いではいる店内は、まさに古い邸宅にお邪魔してひと息つかせてもらうような日時感と非日常感が合わさった空間となっています。
席も座敷のテーブル席から椅子席、カウンター席など様々なタイプがあるので、ちょっとした休憩からランチまで幅広い目的で利用できるのが嬉しいポイント。
建築巡りの合間の休憩にもピッタリの土浦のイチオシカフェ建築です。

城藤茶店

所在地:茨城県土浦市中央2-15-8
アクセス:土浦駅より徒歩約16分
竣工:昭和初期

10.土浦聖バルナバ教会

土浦聖バルナバ教会

土浦聖バルナバ教会は、土浦城跡の西側に建つ教会です。
昭和初期の1930年に建てられた建物は、土浦周辺エリアではじめての鉄筋コンクリート造の建物でもあります。
内外共に鉄筋コンクリートを素直に用いた端正なデザインとなっていますが、木造で組まれた内部の小屋組や尖塔と組み合わさることでお互いの素材や特性が引き立つようなデザインとなっているのも面白いです。
2025年には国の登録有形文化財にもなり益々注目される土浦の小さなランドマークです。

土浦聖バルナバ教会

設計:佐藤組建築事務所
所在地:茨城県土浦市中央1-15-6
アクセス:土浦駅より徒歩約20分
竣工:1930年
備考:国登録有形文化財

11.土浦藩校 郁文館 正門

土浦藩校 郁文館 正門

土浦藩校 郁文館 正門は、現在の土浦第一中学校の東側に建つ旧郁文館の正門です。
郁文館 正門は、元々は土浦藩の7代藩主であった土屋英直が1799年に土浦城内に創建した藩校で、現在残されている正門は1839年に現在地に移動したときに建てられたものを元にしています。
郁文館はその後新治師範学校、茨城師範土浦分校と変わり1935年に正門以外の建物は取り壊されてしまいました。
この正門は1987年に解体修理されたものですが、江戸時代の藩校の建築を伺い知ることができる貴重な歴史遺産となっています。

土浦藩校 郁文館 正門

所在地:茨城県土浦市文京町3-1
アクセス:土浦駅より徒歩約23分
竣工:1839年
備考:土浦市指定文化財

12.旧池重社屋

池重社屋

旧池重社屋は八幡通り沿いに建つ、元々は建材関連会社の社屋として建てられた建物です。
建物の構成は2層の空間を構成するスラブと、それらを支える斜めの鉄骨柱、まさに外皮といえるガラスの外装で形つくられていて、近代建築を再解釈したようなデザインとなっているのが特徴です。
現在は改修されつつ保険関連の会社のオフィスとなっていますが、空間を軽やかに支える赤いブレース柱など当初の面影の一端を垣間見ることができます。

池重社屋

設計:高木恒英/インターセクション
所在地:茨城県土浦市田中2
アクセス:土浦駅より徒歩約30分
竣工:1994年

13.土浦市消防本部消防庁舎

土浦市消防本部 土浦消防署

続いて紹介する土浦市消防本部消防庁舎は、池重社屋の裏手に建つ地上3階建ての消防庁舎です。
消防署に求められる諸機能を整理し、明快で合理的に配置しつつ、明るく開放的で、透明性のある消防署がデザインされています。
諸機能や機能性を様々な技術的工夫で満たしながら、市民のための見学ルートや展示スペースが設けられていているのもさすがな全国でも注目の消防署建築です。

土浦市消防本部 土浦消防署

設計:久米設計
所在地:茨城県土浦市田中町2083-1
アクセス:土浦駅より徒歩約30分
竣工:2016年

14.旧藤本蚕業土浦支店

旧藤本蚕業土浦支店

旧藤本蚕業土浦支店は、国道125号線から一本入った真鍋宿通り沿いに建つ元蚕業会社の建物です。
藤本蚕業は明治の終わりに長野県の上田市で創業した蚕種業を営む会社で、ここ土浦支店の建物は大正時代の終わりに建てられたものです。
緩やかな坂道の中腹に建つ建物は所々傷んでいますが、その分歴史の積み重ねがひしひしと伝わってきます。
外観の見学しかできませんでしたが、欄間や格子裏まで配置されたすりガラスの開口部からは自然光がたっぷり降り注ぐ明るい事務所の姿が想起されて、当時の賑わいぶりが目に浮かぶようです。

旧藤本蚕業土浦支店

所在地:茨城県土浦市真鍋3
アクセス:土浦駅より徒歩約30分
竣工:大正時代末期

15.旧茨城県立土浦中学校本館

土浦第一高等学校旧本館(旧土浦中学校本館)

最後に紹介する旧茨城県立土浦中学校本館は、明治後期の1904年に土浦中学校の校舎です。
設計を手がけた駒杵勤治は旧東京帝国大学で辰野金吾らに師事し、卒業後の数年間は茨城県庁の技術として活躍した人物。旧土浦中学校本館も20代後半で手がけていて、肺結核で42歳で無くなる駒杵の代表作の一つとなっています。
ゴシック様式を基調とし、三連尖頭アーチを正面に構えた左右対称の建物は平屋でありながら堂々とした佇まいとなっています。
教室構成はシンプルですが、随所にこだわりの意匠が散りばめられた土浦を代表する近代建築です。

土浦第一高等学校旧本館(旧土浦中学校本館)
土浦第一高等学校旧本館(旧土浦中学校本館)

設計:駒杵勤治
所在地:茨城県土浦市真鍋4-4-2
アクセス:土浦駅より徒歩約35分
竣工:1904年
備考:国重要文化財
毎月第2土曜日に一般開放。見学前に要確認

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