
穴守稲荷神社は、東京都大田区の羽田空港から程なく歩いたところに建つ神社です。
この神社は明治の中頃から穴守神社へ朱鳥居を寄進することが盛んになり、明治時代の終わりには数万基の鳥居が奉納される少し変わった神社でもあります。

現在の社殿は、戦後から暫く経った1960年代に再建されたもので、緩やかに広がる唐破風の屋根に千鳥破風が乗った軽やかなデザインが特徴の建物は鉄筋コンクリート造の特性を活かした建築となっています。

現在の境内に残る建築では、この社殿の他に1969年に竣工した神楽殿も大岡實建築研究所が手掛けています。

また、2018年からは御縁年午歳記念事業として奥之宮の改修工事と境内の整備が進められてきました。
奥之宮の神砂(お砂)は、持ち帰って家の玄関等に撒くと願いがかなうとされていて、お持ち帰り用の砂も据えられています。

こちらの稲荷山は戦前にあった築山を造り替えたもので、稲荷神社の総本社である伏見稲荷大社のご神体山である山城国稲荷山をモチーフにしたもので、穴守稲荷神社の新たなシンボルになっています。
10mを超える構造物はダイナミックで、頂上からは神社や周辺の街、羽田から飛び立つ飛行機を望むことができます。
現在は羽田の地にひっそりと佇む穴守稲荷神社ですが、実際に訪れてみると見どころ満載で、明治以降の激動の歴史も体感できるとてもユニークな神社でした。
設計:大岡實建築研究所(社殿・神楽殿)、社寺建築研究所(奥の宮・狐塚)
所在地:東京都大田区羽田5-2-7
アクセス:穴守稲荷駅より徒歩約3分
竣工:1965年(社殿)、1969年(神楽殿)、2020年(奥の宮・狐塚)
公式HP:https://anamori.jp/



