後半も名建築がズラリ!コルビュジエから安藤忠雄まで見ごたえ抜群の建築を紹介

建築巡りまとめ

前回の「近代建築編」に続き、上野駅周辺の名建築を紹介しますが、今回は続きの戦後編となります。
では早速見ていきましょう。

8.日本芸術院会館(吉田五十八)

日本芸術院会館は上野公園内に建つ日本芸術院の施設で、会議等の他に収蔵品の一般展示なども行っています。
設計したのは日本の数寄屋建築と近代建築の融合を模索した吉田五十八です。
平屋建てで内部の中庭を囲む構成は、時代を平安朝時代まで遡って日本の伝統と現代の建築を融合させたそうです。
外観はシンプルですが、簡素な中に優雅さ気品が感じられ、決して目立ちはしないけれど独特な存在感を放っています。

設計:吉田五十八
所在地:東京都台東区上野公園1-30
最寄駅:上野駅徒歩3分
竣工:1958年

9.国立西洋美術館(ル・コルビュジエ+前川國男)

国立西洋美術館は近代建築の3巨匠ともいわれるフランスの建築家ル・コルビュジエによって設計され、2016年に世界遺産に登録されたことでも話題となりました。
歴史的な大変換ともいえるル・コルビュジエによる近代建築理論が見事に結晶していて、例えばエントランスの「ピロティ」は必見です。
初期の計画からは大きく変更されてしまいましたが、遠目からでは分かりにくくなっていますが、近づいてみると建物の内外の境界が打ち消されて広場と街と一体になっている空間が体験できます。

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設計者:ル・コルビュジエ+前川國男
所在地:東京都台東区上野公園
最寄り駅:上野駅徒歩2分
竣工:1959年

10.東京文化会館(前川國男)

東京文化会館は西洋美術館の向かいに建つ音楽ホールです。
設計はコルビュジエの弟子である前川國男によって行われ、日本で初めて組織的な音響設計がなされたこともあり世界的に見ても評価の高い名ホールとなりました。
後期のコルビュジエの影響を受けたコンクリートの大庇の下にガラスのエントランスがある構成は、エントランスホールが公園と一体となるように意図されています。
従来のように権威性を持った玄関ではなく、誰でも気軽に入れる市民ホールというのは当時としては画期的でした。注目は床のタイルで、落ち葉のようなタイル模様が建物内も上野公園の一部であるように錯覚させます。

設計:前川國男
所在地:東京都台東区上野公園5-45
最寄駅:上野駅徒歩1分
竣工:1961年

11.日本学士院会館(谷口吉郎)

日本学士院会館は国立博物館東洋館の設計者でもある谷口吉郎氏の設計による会議場、図書室、会議室等からなる会館です。
シンプルながら、どこかの他の様式を模造するのではなく、素材の持つ表情と単純な形の組み合わせによって美しいプロポーションが生み出されています。
まさに知性と品格を併せ持った碩学の府にふさわしい建築です。

設計:谷口吉郎
所在地:東京都台東区上野公園
最寄駅:上野駅徒歩5分
竣工:1974年

12.東京都美術館(前川國男)

東京都美術館は東京文化会館と同じく、日本の近代建築史を代表する建築家である前川國男による設計の美術館です。
上野公園の高さ制限と美術館の必要容量の両方の要件をクリアする為に地上部分に人工地盤を設けて建物の多くを地下に埋めた構成が特徴的です。
高低差を利用した人工地盤の広場や、日本の気候に合わせて進化させた褐色の打ち込みタイルなど、60年代後半から70年代前半にかけて前川國男が今までに実験してきた工夫が結実している建築です。

設計:前川國男
所在地:東京都台東区上野公園8-36
最寄駅:上野駅徒歩5分
竣工:1975年

13.上野警察署動物園前派出所(黒川哲郎)

動物園前派出所はその名の通り上野動物園の目の前に建つ交番です。
杜を抽象化したような4本の柱兼屋根の様なものが建物を囲っているのが特徴です。
現在杜をイメージというと、分りやすく木のルーバーや木材を組み合わせたものになりそうですが、シルバーに輝く金属を使っているあたりが1990年という時代を感じさせていいですね。

設計:黒川哲郎
所在地:東京都台東区上野公園8-4
最寄駅:上野駅徒歩5分
竣工:1990年

14.東京芸術大学

東京芸術大学の前身である東京美術学校ができたのが1887年であり、構内には1800年代に建てられた建築から現代建築まで様々な時代の建築が残っています。

一般的に一番見学しやすいのは東京芸術大学美術館で東京芸術大学の教授でもある六角鬼丈氏によって設計されました。
通常美術館は周りからは閉鎖的になりがちですが、収蔵スペースをコンパクトにまとめて4周に開くオープンな美術館は東京芸術大学とその教授が連携したからこそできる珍しい美術館です。

設計:六角鬼丈+東京芸術大学施設課+日本設計
所在地:東京都台東区上野公園12-49
最寄駅:上野駅徒歩10分
竣工:1999年

その他にも岡田新一による奏楽堂(1998年)、天野太郎による絵画棟(1970年)や図書館(1965年)、金沢庸治による正木記念館(1935年)、岡田信一郎による東京美術学校陳列館(1929年)、林忠恕による赤レンガ1号館(1980年)などなど数々の建築が残っています。

15.国際子ども図書館(久留正道+真水英夫/改修:安藤忠雄+日建設計)

国際子ども図書館1906年に建てられた旧帝国図書館を、安藤忠雄氏による改修を経て国際子ども図書館としてリニューアルしたものです。
100年以上前に建設された時も日露戦争による影響から未完成の部分がありましたが、安藤氏はここにガラスの箱を貫入させることで新たな建築として生まれ変わらせました。
はるか昔の建築の壁面が地層の様に表れて、新旧がぶつかり合う空間は思わず息を呑んでしまいます。
古さと新しさが融合する上野という街そのものを象徴するような建築です。

設計:久留正道+真水英夫/改修:安藤忠雄+日建設計
所在地:東京都台東区上野公園12-49
最寄り駅:上野駅徒歩10分
竣工:1906年(2002年改修)

いかがでしたでしょうか。
新旧の建築に溢れる上野エリア。建築見学にはピッタリのスポットでした。
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