金沢で建築巡り!おススメの名建築30選を紹介

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11.尾山神社

金沢城公園の西側に位置する尾山神社は明治時代初期の1873年に創建された神社ですが、建築という観点からすると中々見どころが多いスポットです。

尾山神社

まず注目なのが、神社の表門に当たる神門で、創建間もない1875年に建てられた門は和洋と中華の要素が混在した何とも不思議なデザインです。
この神社が創建された140年前には周辺にほとんどなかったこともあり、3階に御神灯が灯されるとその光は金沢中から見ることができたそうです。
地域の人々の心の寄り所としてとしてだけでなく、日本海を航行する船からの目印としても機能した神門はまさに街のシンボルでした。
最上階のステンドグラスの他、下階の細かい装飾や装飾まで見ごたえのある建築です。

尾山神社
尾山神社

神門を進んだ先にある拝殿は、入母屋造りの大きな屋根が高台に建つ神社をより演出している迫力のある神社。
細かいところに注目しても、かつてこの地にあった前田家の別邸 旧金谷御殿のものを移築したという欄間や天井石のテーマパークと言われる金沢城を意識した基礎など見どころが満載。

尾山神社 授与所
授与所(2015年)

この他にも、2015年にできたカラス張りの壁面に浮かうような深い水平屋根が美しい新・授与所や、旧金沢城の二の丸から移築したという東神門など、様々な年代の建築が一堂に会しています。

設計:津田吉之助(神門)、浦建築研究所(授与所)
所在地:石川県金沢市尾山町11-1
竣工:1875年(神門)、2015年(授与所)
備考:重要文化財(神門)、登録有形文化財(東神門)
公式HP:http://www.oyama-jinja.or.jp/

12.北國パークビル(清水建設)

北國パークビル

尾山神社の入り口に建つ北國パークビルは、地上5階建ての自走式の立体駐車場兼店舗です。
正面のアルミルーバーが立体的に織り込まれたようなデザインは、石川県の伝統工芸である「加賀水引」をモチーフとしている他、近づいてみてみるとルーバーの断面が前田家の家紋となっているのは隠れた注目ポイント。
一般的な駐車場の持つマイナスなイメージをデザイン上の工夫で反転させて、伝統的な要素を可能な限り取り入れながら、街並みにリズムを与えているのはとても好印象な建築です。
メタリックな外観は夜になると、ライトアップによって反転し、ルーバーの立体的な隙間が美しい陰影をつくり出します。

北國パークビル

設計:清水建設
所在地:石川県金沢市南町6-15
竣工:2013年
備考:第48回SDA賞入選
第37回金沢都市美文化賞
第36回石川建築賞優秀賞

13.日本銀行 金沢支店(山下寿郎/山下寿郎設計事務所)

日本銀行金沢支店

北國パークビルと同じ百万石通り沿いに建つ日本銀行 金沢支店は、昭和を代表する建築家である山下寿郎氏が設計を手掛けた銀行です。
日本銀行 金沢支店は初代の建物を東京駅や日本銀行本店の設計者としても知られる辰野金吾氏が手掛けていて、2代目となる建て替えの際には山下寿郎氏の他、前川國男氏、佐藤武夫氏などの錚々たる顔ぶれのコンペが行われました。
一度は佐藤武夫氏の設計案に決まったものの、当時の日銀総裁の一存による撤回といった紆余曲折を経て、山下寿郎氏の設計案が実現するとこになったそうです。
決して目立ちはしないものの、装飾を排しつつ、素材とプロポーションの美しさが際立つ建築は今見ると堅実で銀行建築らしく見えるのが面白いです。

日本銀行金沢支店

設計:山下寿郎/山下寿郎設計事務所
所在地:石川県金沢市香林坊2-3-28
竣工:1954年

14.兼六園

続いて紹介する兼六園は茨城県の偕楽園・岡山県の後楽園と共に日本の3大名園に数えられる林泉回遊式庭園です。

兼六園の歴史は1676年(延宝4年)に加賀藩主 前田綱紀が別荘を建てたことに始まり、その後何代もの藩主によって作庭が続けられ、完成まで約180年もかけた大庭園です。
1922年には国の名勝に指定、1985年(昭和60年)には国宝と同等とされる特別名勝へと格上げがされ、現在では四季折々の美しい景観が味わえる名庭園として年間300万人近い人が訪れる金沢きっての人気スポットです。

多種多様な景色が楽しめる庭園の他、建築巡りという意味でも兼六園は見どころが満載です。
例えば桂坂の案内所のすぐ右手にある見城亭は、建築家である隈研吾氏によって2019年にリニューアルされた茶屋。

見城亭 外観
見城亭 内観

黒く塗られた内装によって窓の外の景色へ意識を向けるようにデザインなど、古来からの日本建築に見られる要素を再解釈したデザインは、日本建築の大家と言われる隈研吾氏の真骨頂でもあります。

夕顔亭

1774年(安永3年)につくられたこちらの夕顔亭は兼六園でも最古の建築です。
内部には入ることはできませんが、雁行しながら眼前の池や庭に向かって佇む姿は迫力満点です。

旧津田玄蕃邸玄関

旧津田玄蕃邸玄関は元々は金沢市内大手町にあった加賀藩家老津田玄蕃邸を移築したもの。
明治以降は石川県金沢病院の一部として使われたり、大正12年に現在の場所に移築された後は県の施設として利用されるなどの変遷を経て、現在は兼六園の事務所として使われています。
度重なる改修を経ていますが、江戸時代の武家邸宅の様式を実物を通して窺い見ることができる貴重な歴史遺産でもあります。
詳細記事
・建築好きが巡る兼六園!建築からライトアップまで見所を紹介【石川県金沢】

設計:隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所(見城亭)
所在地:石川県金沢市兼六町1
アクセス:金沢駅よりバス約10分
竣工:1774年(夕顔亭)、江戸時代後期(旧津田玄蕃邸玄関)、2019年改修(見城亭)
備考:特別名勝
公式HP:http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

□金澤神社

金澤神社

兼六園に立ち寄った際にもう1つ見逃せない建築が、1794年に創建された金澤神社です。
学問の神である菅原道真を祀った神社として受験祈願としても人気の神社は、江戸時代の末期に建てられたもの。
兼六園の自然と一体になった神社は、兼六園を訪れた際には是非合わせて立ち寄りたい建築です。

所在地:石川県金沢市兼六町1-3
竣工:江戸時代末期
備考:登録有形文化財

15.いしかわ生活工芸ミュージアム(谷口吉郎/谷口吉郎建築設計研究所)

いしかわ生活工芸ミュージアムは、元々は石川県立美術館として建てられ、美術館移転後の現在は石川県の伝統工芸品の示や工芸体験を行なうミュージアムとして活用される建築です。
設計を手掛けたのは金沢出身で文化勲章なども受賞した建築家 谷口吉郎氏。谷口吉郎といえば東京上野の東京国立博物館東洋館など数々の名建築を手掛けた日本の近代建築の最重要人物の一人です。
西洋と日本の伝統建築を融合させたモダニズムの建築は、昭和の日本の建築界をけん引した谷口氏らしい建築です。

いしかわ生活工芸ミュージアム

設計:谷口吉郎/谷口吉郎建築設計研究所
所在地:石川県金沢市兼六町1-1
竣工:1959年
公式HP:http://www.ishikawa-densankan.jp/

16.成巽閣

兼六園の南側に建つ成巽閣(せいそんかく)は13代藩主前田斉泰が母である真龍院の隠居所として建てた建築です。
書院造りと数奇屋風書院造りという2つの様式を組み合わせてつくられたことが特徴ですが、建物の内部では花鳥風月を取り入れた雅で趣がある内装を見ることもできます。
内部見学が可能なので、金沢の伝統技術や当時の繁栄などを存分に味わうことのできる隠れたおススメ建築です。

成巽閣

所在地:石川県金沢市兼六町1-2
竣工:1863年
公式HP:http://www.seisonkaku.com/

17.石川県立歴史博物館(陸軍省経理部)

石川県立歴史博物館は、日本陸軍の兵器庫として建てられた煉瓦造りの建物を改修してつくられた博物館です。
最初に建てられた煉瓦倉庫は1909年(第3棟)、1913年(第2棟)、1914年(第1棟)と約5年にわたって建設され、金沢を拠点としていた旧日本軍第9師団の兵器庫として使用されました。
戦後は金沢美術工芸専門学校(現金沢美術工芸大学)の校舎として利用されていましたが、1968年(昭和43年)石川県立郷土資料館に改修、1986年に石川県立歴史博物館としてリニューアルオープン、現在はいしかわ赤レンガミュージアムに改称され、第1棟・2棟が石川県立歴史博物館、第3棟が加賀本多博物館となっています。

3つの建物はそれぞれ違った煉瓦保存補強工法によって改修されていて、煉瓦と木とガラスが共存する空間では明治・大正期と令和を繋ぐタイムトンネルのように各時代の空間を体験できます。
詳細記事
・石川県立歴史博物館がスゴい!生まれ変わった兵器庫を建築好きがレポート【石川県金沢】

設計:陸軍省経理部(改修:長村建築事務所)
所在地:石川県金沢市出羽町3-1
竣工:1914年(第1棟)、1913年(第2棟)、1909年(第3棟)
公式HP:https://ishikawa-rekihaku.jp/

18.鈴木大拙館(谷口吉生/谷口建築設計研究所)

鈴木大拙館は金沢出身の哲学者である鈴木大拙の足跡や思想を広く伝えつつ、来場者自身の思想の場とすることを目的に建てられた記念館です。
ガラスやコンクリートといった近代的・人工的な素材を組み合わせつつ、金沢の武家屋敷を思わせる外観や、水盤の使い方などに谷口吉生氏のエッセンスが凝縮した建築です。
まるで人の頭の中に入りこんだような不思議な空間体験をすることができ、数多くの建築が見られる金沢の中でもおススメしたい建築です。

詳細記事
・鈴木大拙館がスゴい!谷口吉生の集大成建築をレポート【石川県金沢】

設計:谷口吉生/谷口建築設計研究所
所在地:石川県金沢市本多町3-4-20
竣工:2011年
公式HP:https://www.kanazawa-museum.jp/daisetz/

19.国立工芸館(陸軍省経理部)

国立工芸館

石川県立歴史博物館のお隣に建つ国立工芸館は、1898年に建てられた旧陸軍第九師団司令部庁舎と1909年に建てられた旧陸軍金沢偕行社を移築・復元してつくられた工芸館です。
元々国立工芸館は近現代工芸専門の工芸館として東京竹橋の皇居にほど近い場所にありましたが、2020年に金沢のこの地に移転されました。
移築・復元に当たっては旧建物で失われていた部分を鉄筋コンクリート造で復元し、外観も建築当時のデザインや色味を再現しています。
2つの建物の間のガラスのエントランスを通ると100年前の空間にタイムトリップ。過去と現代を行き来しながら建築空間と展示物を堪能できます。

国立工芸館

設計:陸軍省経理部(改修:山岸建築設計)
所在地:石川県金沢市出羽町3-2
竣工:1898年(旧第九師団司令部庁舎)、1909年(旧陸軍金沢偕行社)、2020年移築・復元
公式HP:https://www.momat.go.jp/cg/

20.北陸電力会館 本多の森ホール(黒川紀章/黒川紀章建築都市設計事務所)

北陸電力会館 本多の森ホール

北陸電力会館 本多の森ホールは、元々は石川厚生年金会館として建てられた座席数約1700席のホールです。
元々この敷地には石川県営の兼六園野球場があったこともあり、旧球場のラインを継承するような円形の外観が特徴となっています。
金沢城のデザインをモチーフとした外観をはじめ、伝統的な建築の要素を現代建築にアレンジしているのは黒川氏の得意とするところ。
派手さはないですが、建築好きにとっては良し悪しも含めて見どころが多い建築です。

北陸電力会館 本多の森ホール

設計:黒川紀章/黒川紀章建築都市設計事務所
所在地:石川県金沢市石引4-17-1
竣工:1977年
備考:第19回BCS賞
公式HP:http://www.hondanomori-hall.com/

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